Kyoto Shimbun

残るおかず 栄養よりも濃い味好む

 「今日のおかずは、たくさん残るやろうな」。給食の配膳(はいぜん)担当員は、1カ月のメニュー表を見るだけで返却容器の重さが予測できる。この日のメニューは、たらこスパゲティ、イカのカレー揚げ、アスパラガスの中華いため、鶏肉と大豆のトマト煮、甘夏。予想通り、戻って来た多くの容器には、アスパラガスと大豆がほとんど手を付けずで残されていた。

「やっぱり今日も」。給食容器には、野菜類や豆類がよく残る

 京都市立中学校には、弁当形式の希望制給食がある。おかずの容器とご飯が昼前に学校に届くが、和食や、魚、野菜が多い日は特にたくさん残る。「家で食べ慣れていないせいか、あえ物や豆類の味を水くさく感じるようだ」。担当員は実感する。

 好き嫌いとともに、食の細さも気になる。生徒の4割が給食、6割が弁当やパンを持参しているが、体の大きな男子が筆箱ほどの小さな弁当を食べている。「帰ってからお菓子を食べるねん」。結局、間食で食欲を満たしている。

 成長期の中学生は、3年間の平均で男子が15センチ、女子も10センチも背が伸びる。体がつくられる時期だ。ところが、「以前には考えられないようなけがが目立つ」と養護の先生は指摘する。友達の服をつかんだだけで指を骨折したり、ボールをまともに顔や目に当ててしまったり…。運動系の部活で鍛えている生徒でもねんざするケースが多い。

 保健室には毎日、「しんどい」と訴える生徒も多く訪れる。体の不調や体力低下は、バランスのよい食事や十分な睡眠といった規則正しい生活でかなり改善できる。「そう教えても、生徒の心にストンと落ちない」。生徒たちは、栄養よりもファストフードなど味の濃い食事を好む。運動ではなく食でダイエット、という風潮も強い。中学生の心に響く保健指導をどうするべきか。養護の先生は悩む。

[2006年10月24日掲載]