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千枚漬は御所の料理人が考案
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きめ細やかで、ほんのりとつやのある白い肌。品のある洗練された姿も印象的…。
女性なら一度くらい、そんなふうに言われてみたいものです。でもこれは「千枚漬」の話。カブの風味を生かした薄味の上品な味わいと、ひときわ目立つ美しさは、まさに京都を代表する漬物にふさわしいかもしれません。
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| 千枚漬の漬け込み作業。薄切りにしたカブとコンブを交互に重ね、塩をふり、乳酸発酵でさらにうまみを引き出します(村上重本店提供)
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しば漬けや、すぐきなどに比べると、千枚漬の歴史はそれほど古いものではありません。元祖は、江戸時代後期の天保年間ごろに作られ、もともと刻んだ聖護院かぶを塩漬けにした素朴なものだったようです。現在のような薄い輪切りになったのは幕末になってから。御所の料理職人だった大藤藤三郎氏によって考案されたといわれています。見た目にみやびな雰囲気が漂うのも、宮中の料理文化にはぐくまれたせいなのでしょう。
千枚漬は、原料の聖護院かぶが収穫できる11月から2月ごろまでしか食べられない、旬の味覚です。もちろん店によってそれぞれの味がありますが、漬け方は、酢や砂糖などを入れた調味液に漬け込む方法と、調味液を使わない方法に分かれます。
京都市下京区の老舗・村上重本店では亀岡産の聖護院かぶを使い、コンブと塩だけで作ります。製造過程で酢を使わないため、乳酸発酵による抑えた酸味が特徴です。
「漬物は生きもの。少しでも気を抜くと良いものはできません」と話すのは製造に携わって30年以上という岡本好弘さん(62)。産地が同じカブでも毎年味が違うため、長年の経験と勘で培った技で野菜本来のうまみを引き出し、店の味になるように調整します。「同じ樽(たる)でも場所によって微妙に発酵の度合いが異なり、味に違いがある」とのこと。約1週間くらいで仕上がります。
昔ながらの製法を守り続ける一方、品種改良などによって変化し続ける野菜の味や形に対応するのが何より大変だそうです。
漬物は京料理にも欠かせません。食事のしめくくりに口直しとして出されるので、食事全体の印象を左右することもあります。福岡正行さん(50)は「ごちそうをたくさん食べた後でも、さらりとおいしく食べられる。それが京都の漬物では」と話します。
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