■お寺が遊び場 はしゃぐ声

 おもちゃを手に女の子がはしゃぐ。通り過ぎたかと思うと、戻ってくる。何をしてるの? 「走ってるだけー」。振り返った笑顔がまぶしい。駆け回るだけで楽しい。

 本堂の縁側でままごとをするグループもいる。上京区の安居院(あぐい)西法寺。併設される幼稚園であったバザーを抜け出し、子どもたちはお寺にとけ込んで遊んでいた。

 京都の幼稚園は三割がお寺にある。戦後、地元からの要望で設けられたところが多い。府私立幼稚園連盟理事の田中雅道さん(55)は「お寺といえば子どもの遊び場だった」。

 安居院西法寺の幼稚園には今、グラウンドがある。普段は園児も庭に入らない。

 樹齢を重ねたザクロの木があった。今の子どもたちは昔と変わって見えるのだろうか。

 柔らかな秋の日が木々を包む。石畳に響く小刻みな足音は疲れを知らない。


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