■そろばん教室 先生の合図で真剣勝負

 「よーい、始め」。先生の合図で真剣勝負が始まる。子どもたちの指先が器用に珠(たま)を踊らせる。

 京都市東山区の「草苑(そうえん)塾牧野教場」。長机に正座で並ぶ子どもたちは、桁(けた)ごとに整然と並ぶ珠に似ている。名が体を表しているようなそろばん塾だ。

 昭和の終わりごろまで習い事の定番だったそろばんも、コンピューターの発達とともに生徒数が激減した。しかし、最近では脳の活性化や集中力の育成など「計算の道具」以上の効果が注目され、盛り返してきている。

 牧野教場にも生徒たちが戻ってきた。パチパチ。パチパチ。「寺子屋」の時代から連綿と鳴り続く数字の音は、未来にも残っているだろうか。


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