■夢ぎっしり 大人魅了

 床から天井までを埋め尽くす。探すのは遠き日のあこがれか。鮮やかな箱の中には夢の部品が詰まっている。

 京都市東山区の「ユニバーサル模型社」。昭和初期創業の老舗には、鉄道や戦艦などの模型が所狭しと並ぶ。

 国産プラモデルの発売から半世紀が流れた。電子ゲームの登場で、硬貨を握りしめた男の子が店に来ることはほとんどなくなった。だが、精巧さを増した模型の世界は大人たちを魅了する。「昔は買えなかったという年配のお客さんもいる。いくつになっても男のロマンですね」。店主の山下順子さん(59)はほほえむ。

 年かさの男性が箱を抱えて家路を急ぐ。次は組み立ての楽しみが待っている。


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