■時代象徴した星形の家

 三方向に棟が張り出した特徴的な構造の建物が連なる。その形から「スターハウス」と呼ばれる。市営住宅の桃陵(とうりょう)団地(京都市伏見区)。星形住宅棟が流行した昭和30年代に建設された。京都初の大規模住宅団地だった。

 「以前のような活気はなくなりました」。連合自治会長の北田貞男さん(75)は話す。子育て世代が中心だった当時の住民は、半世紀を経て高齢化した。建物も老朽化し、空き部屋も目立つ。高度経済成長期を支えた「団地」は今、多くの課題を抱えている。

 日が暮れた。時代を象徴したスターハウスが夕闇に沈んでいく。ぽつり、ぽつり、窓から明かりが漏れ始めた。盛時は去っても、人々の営みは今も続いている。


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