■敬う心育む五大力さん

 五色ののぼりの間をランドセルの少女が駆けていく。年に一度の「五大力さん」の日は、いつもより家路を急ぐ理由がある。

 京都市伏見区の醍醐小は、隣接する醍醐寺の境内が通学路になっている。宇治郡第1校として1872(明治5)年、同寺の三宝院白書院で開校した。

 今でも児童たちは、写生会などで境内をよく訪れる。毎年2月23日に行われる「五大力尊仁王会(ごだいりきそんにんのうえ)」の餅上げ力奉納に参加するなど、寺の行事に触れる機会も多い。林明宏校長(54)は「普段から親しむことで敬う心が育っている」と話す。

 ランドセルを家に置いた児童が続々と門の前に戻ってきた。「五大力さん」の日は露店も多く出る。「わたしはリンゴアメにする」。こづかいを握って、境内へ駆けていった。


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