■路地清掃「町暮らし」実感

 シャッ、シャッ。竹ぼうきと石畳のこすれる音が聞こえる。地面を掃き、水を打つ。懐かしい風景に若者が溶け込む。

 京都市下京区。五条通から少し入った路地の長屋には、掃除と門の開閉の当番がある。ほうきを持つ中村侑介さん(25)は昨春、長屋に移り住み、当番にも加わった。

 中村さんは町暮らしの楽しさを発信するグループ「CHOBO」に参加する。若者に町家の価値が見直される中で、形だけの町家暮らしではなく、地域の人とつながる「町暮らし」の大切さを訴える。「帰ってくるとほっとしますよ」と言う。

 「ご苦労さん」。掃除をしているとご近所さんから声がかかった。町家暮らしの夏は暑い。冬は寒い。でも、路地で交わす会話は年中温かい。


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