Kyoto Shimbun


環境を考える
京の大学エコに熱く地道にCO2削減

 二酸化炭素など温室効果ガスを減らす取り組みが、京都市内の大学や生協で進んでいる。新型の太陽光発電システムを設置したり、繰り返し使える箱入りの弁当を販売するなどだ。京都議定書に基づく排出約束期間が始まった今、教員や学生が地道ながら試行錯誤を続けている。(社会報道部 新里健)

京都女子大 太陽光発電、授業で活用
京都精華大 竹活用、市民にアピール
京 大 生 協 リサイクル弁当箱を販売

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太陽光発電パネルを前に、学生に意義を説明する蒲生教授(京都市東山区・京都女子大付属小)

 大きな太陽光発電パネルが並んだ京都女子大付属小の屋上。日射量に比例して稼働する最新型だ。「従来型より消費電力を10−5%節減できる」。同大の蒲生孝治教授(環境社会学)は1月15日、屋上で学生らを前に意義を説明した。

 パネルの面積は126平方メートル。年間約1万3000キロの二酸化炭素を削減し、付属小の消費電力の16%をまかなう。蒲生教授の依頼で京セラが開発を進め、来月中旬から稼働する。設置費は2700万円。

 付属小の正面玄関には、電光掲示板を設け、その日の発電量や、森林面積に換算した場合の二酸化炭素削減効果を示す。理科や総合学習の授業で活用する。太陽光発電を研究する同大3年の田仲佳絵さん(22)は稼働後、毎日掲示板のデータを確認して卒論に生かす。「授業で児童にクリーンエネルギーの大切さを伝えたい」と話す。

 排出量を減らす取り組みはほかにもある。

 京都精華大の山田國廣教授(森林経営学)は竹林の二酸化炭素吸収力を高めようと、間伐を進めて竹材で製品を作り、使用後は竹炭にして地中に埋める取り組みを続けている。四月からは大学施設がある中京区の竹屋町通沿いの料亭や商店に竹製の生け垣やあんどんの設置を呼びかけ、市民にも排出量削減へ向けた実践を促す。

 京都大学生活協同組合は一昨年4月から、繰り返し使えるプラスチック製の箱入りの弁当を販売している。製造から廃棄までの二酸化炭素排出量を八分の一に抑えるのが狙い。購入時に弁当代500円と保証金600円を払い、弁当箱の返却時に保証金が戻ってくる仕組みだ。

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「はがす弁当」を食べ終えた後、容器のフィルムをはがす学生(京都市左京区・京都大)

 しかし、手間が嫌われ、まだ1日約20食しか売れていない。

 もっと普及させようと、同生協は弁当箱の返却場所を3カ所増やした。4月からは保証金を100円に値下げする。

 新たな試みとして、昨年10月から「はがす弁当」の販売を始めた。弁当容器の内側にフィルムが張られており、食べ終えてからはがす。食材で汚れたフィルムは燃えるごみとして捨て、容器は回収コーナーに置く。容器は汚れのない状態で回収でき、リサイクルしやすくなる。回収率60%なら、二酸化炭素の排出量はすべて使い捨ての場合の半分に抑えられる。

 同生協環境委員で京都大3年の水嶋周一さん(21)は「採算よりも普及を優先させた。女性客からは『もっと軽くて小さい弁当箱にしてほしい』という要望もあり、今後の課題。『はがす弁当』は容器回収率80%を目指して購入を呼びかけたい」と話している。。(2008年1月22日掲載)


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