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Kyoto Shimbun 地方発の先進施設
環境首都コンテスト ユニークな事例続々
実は、環境団体の間では、それ以前から自治体の環境施策が注目されていた。ドイツでは、90年からドイツ環境支援協会が「環境首都コンテスト」を主催し、フライブルク市やハイデルベルク市など、今では日本でも知られる「環境首都」を掘り起こしていた。 日本でも、自治体で先駆的な環境施策が次々と登場している。地球温暖化問題に取り組む気候ネットワーク(京都市)が2年前、温暖化対策の事例を集めたところ、▽風車でまちおこし(山形県立川町)▽砂防ダムを利用した小水力発電(奈良県下北山村)▽自転車中心のサイクルタウン(秋田県二ツ井村)▽貯蔵した雪を夏に利用(新潟県安塚町)などのユニークな事例が全国から集まった。 調査した田浦健朗・同ネット事務局長は「雪が多い、不便だ、といった地域の悪条件を逆手にとり、工夫した施策が目立った。国がぐずぐずしているなかで、心強かった」と振り返る。 ドイツを参考に、NPO環境市民(京都市)は一昨年から日本版の環境首都コンテストを始めた。過去2回のコンテストでは、環境首都の称号授与は見送ったが、名古屋市と福岡市がそれぞれ1位になった。 「自治体は国より小回りがきき、地域の実情に応じた施策を打ち出せる。地方分権の時代に環境を守るには、自治体の行動を変えることが1番近道で効果的。公害のイメージをぬぐい去ろうと懸命な水俣市(熊本県)をはじめ、地方の中小都市のがんばりが光る」。環境市民の●本育生代表は強調する。 環境団体が集めた事例からは、住民参加や情報公開の進んでいる自治体ほど、環境施策に熱心で、成功している傾向が見て取れる。福岡市の場合、お役所体質の改善や、住民と企業、市民団体を巻き込んでの事業(エコカーシェアリングなど)を実践し、むしろ「行革をやっていたら、結果的に環境にやさしい自治体と外部から評価された」(同市環境共生課)ケースだ。 ただ、環境意識の高い自治体は、まだまだ少数派だ。環境市民は全国3000以上の自治体にコンテストへの応募を呼び掛けたが、応募は百前後にとどまった。「質問票への回答を面倒がったり、市民団体との関係の持ち方が分からない、環境施策に自信がない、という自治体も少なくない」(●本さんの話)。 コンテストに応募した京都府内のある市の環境担当者は「環境は比較的新しい分野で、環境問題イコールごみ問題、という程度の認識しかない職員もいる。地球環境問題などは切実さを感じにくいこともあり、市役所内のプライオリティー(優先度)はどうしても低くなる。最近は不況と予算不足で、新規事業を打ち出しにくい」と実態を打ち明ける。 ヨーロッパの各都市の環境施策に詳しい和田武・立命館大教授は「欧州では、自治体がリードして国の施策を変え、環境産業を発展させてきた。地域が変われば、国も変わる。日本はまだ過渡期だが、森林や水源の保全をめざす地方環境税の導入が相次ぐなど、新しい潮流が生まれつつある」と期待している。(2003年5月9日掲載) 注=●は木へんに久の文字
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