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Kyoto Shimbun 地球温暖化と国際社会−COP9から
CO2大量排出国 削減努力が必要
▽植林ルール COP9ではCDMの枠組みの中で実施する植林事業「CDM吸収源」の細則で同意した。具体的には▽生態系や社会に与える事前影響評価の実施▽5年ごとの実態調査の実施−などが盛り込まれた。
このため、温暖化対策を口実に生態系を無視した商業植林や環境破壊型のプランテーションが行われる可能性は低くなった。ただ、欧州連合(EU)などが主張していた遺伝子組み替え樹木や外来種の規制は盛り込まれなかった。
▽途上国支援基金 しかし、SCCFをめぐって議論は最終日までもつれにもつれた。サウジアラビアなど一部の産油国が「石油消費の減少に伴う経済的、社会的な損失補償にも活用すべき」と主張した。結局は、大多数の途上国の声を反映し、早期運用を目指して決着したが、同時に産油国への補償については結論を先送ったため、今後の交渉に課題を残した。(2004年1月16日掲載)
背景に「南北対立」 COPの交渉は、単なる二酸化炭素の排出削減量をめぐる駆け引きではない。WTO(世界貿易機関)の交渉などと同じ「南北対立」の構図が背景にある。 世界銀行や貿易自由化交渉など、20世紀に先進国が築いた枠組みの中で、途上国は「収奪され、成長は許されていない」という思いを強くしている。温室効果ガスの削減をめぐる先進国と途上国の対立が激しくなるのはこのためだ。 途上国は好んで対立を続けているわけではない。気候変動の影響を直接受け、早急な対策を必要としているからだが、米国や産油国の一部が巧妙に介入し、交渉をブロックしている。こうした図式を考えれば、私たちの国が交渉にどう臨み、どんな役割を果たすべきかは、おのずと分かるだろう。
「いまできることから始めるべき」(ドイツ)、「拙速な対策は経済に悪影響を与える。将来、、環境対策技術が発展するまで待っても遅くはない」(米国)。COP9は、各国の技術に対する態度や哲学の違いが際だつことになった。
「いまできることから…」ドイツ 代表的なのが、ドイツと米国。米国は昨年、独自の温暖化対策案を公表した。その柱は「自主的取り組み」で、ハーラン・ワトソン上院議員は「燃料電池など米国が主導する将来の技術発展で、飛躍的な削減を実現する」と楽観的な見方を披露した。 これに対して、ドイツのユルゲン・トリッティン環境・自然保護・原子力安全担当相が批判した。「温暖化の破滅的な影響はすでに現実のものとなっている。既存の再生可能なエネルギーを最大限活用することが重要。将来の技術開発を、いま何もしないことの口実にしてはならない」 ドイツは炭素税を導入し、火力発電と原子力発電を縮小させた。さらに風力発電に力を入れるなどエネルギー転換を推進した結果、CO2排出量をすでに約18%削減(1990年比)している。トリッテン環境担当相は緑の党出身で、「温暖化防止を柱にしたエネルギーをめぐる各政策の連携が重要」と強調した。
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