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Kyoto Shimbun 自然との共生 根本問い直せ
鳥インフルエンザ問題 「食」再考のきっかけに
「窓が一切なく、空気を強制的に送り込み、温度を自動調節するウインドレス鶏舎の業者も多い」と経営者は話す。「8段積みケージで、50cm幅に8羽を入れる業者もある」 養鶏は大規模化し、効率化を続けている。背景にあるのは、鶏卵が数十年も低価格であり続け、「物価の優等生」と言わるいることがある。この経営者は「人件費を減らし、より効率よく卵を生ます必要がある。卵が低価格の中、コスト削減に業者は必死だ」と話す。エサも、安価な100%輸入の配合飼料だ。 京都自給ネットワークの伊藤雅文代表は「鳥インフルエンザ問題を、大量生産型の養鶏のあり方を見直すきっかけにするべきだ」と提起する。「大規模型の過密飼いで、鶏はストレスが高まり、免疫力も弱まるのではないか。病気になれば一気に広がる」
卵の国内自給率は重量ベースで96%(2002年度)。しかし、鶏の飼料は約90%を輸入に頼っており、これを差し引いて計算するカロリーベースの自給率だと、9%に激減する。伊藤代表は「食糧自給でも問題は多い」と指摘する。
約400羽を飼育しており、1坪に10羽の割合だ。中辻さんは「鶏も人間と同じで、適度な運動と新鮮な空気、太陽の光が必要。健康な鶏でないと健康な卵は生まない」。卵は1個40円と、一般の卵よりも割高だ。栗東市や草津市、守山市など近くの消費者に、自分で車を運転して配達している。 エサは、米国産トウモロコシなどが中心だが、鶏舎周辺の草や野菜なども与えている。今秋からは、すべての飼料を滋賀県産に切り換えるという。「地域で飼料を調達し、地域で消費してもらう養鶏業でありたい」と話す。 養鶏業に詳しい桜井倬治・京都府立大名誉教授(農業経済)は「鶏の詰め込み過ぎはいけない」と前置きして、こう指摘する。「ウインドレス鶏舎はフンやエサを管理できて、清潔だと言える。平飼いとウインドレスのどちらが健康、不健康と一概には言えない。放し飼いや平飼いをすべきという意見もあるが、飼育に要する面積や安い鶏卵価格を考えれば、現実的ではない」 一方で、安全な農産物や環境問題に取り組む槌田劭・元京都精華大教授は「現在の養鶏は経済至上主義で、一方的に自然から奪い取るという発想に立っている。あらゆる生物の共生という環境問題解決の原点に立ち戻るべきだ」と指摘し、さらに問題提起する。「安全なものは適正な価格であるべきで、現状の卵価は安すぎる。消費者が変わらないと生産者は変わらない」(2004年4月13日掲載) ◇INDEX◇ |