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Kyoto Shimbun
COP10後、なお火種
「ポスト京都」利害衝突 温暖化防止策、途上国と先進国が激論 「セミナーが途上国の二酸化炭素(CO2)排出削減に直結しないと明記すべきだ」(インド)「セミナーが途上国に対する新しい義務につながるなら我が国は参加しない」(ブラジル)。 COP10最終日の全体会合で「セミナー」の開催議案が正式に提案されると、各国から議案の修正要求が相次ぎ、会合は紛糾した。修正案をめぐる非公式折衝を挟みながらの進行となり、COP10の閉会は結局、翌日の正午にずれ込んだ。
人口の多い中国やインドなどのCO2の総排出量は世界有数で、経済成長に伴い増加している。京都議定書を否定している米国はこの点をとらえ「中国やインドが参加しない枠組みは実効性がない」(ハーラー・ワトソン米国務次官補)という主張を展開。ポスト京都に向けた「セミナー」の開催にも一時反対にまわるなど、ポスト京都には暗雲が立ちこめた。 京都議定書の発効以前からポスト京都がなぜ重要なのか。「国別の排出削減義務など法的拘束力のある京都議定書の枠組みがポスト京都で引き継がれない場合、京都議定書の削減義務そのものが履行されず放置される可能性もある」(気候行動ネットワーク政策研究担当のマティアス・デゥエ氏)。ポスト京都のあり方が、京都議定書の実効性も左右するというわけだ。 こうしたなか、COP10では会期前から議長国のアルゼンチンがポスト京都に向けた非公式会合を主要国に打診。1997年の京都会議(COP3)で全体会議議長を務め、信頼の厚い同国のエストラーダ環境問題大使が根まわしに奔走し、最終的に「セミナー」の開催に落ち着いた。
排出量取引で先駆け狙う EU
この制度は域内の大企業にCO2の排出枠を割り当て、排出に余裕のある企業とない企業が枠を取引する。EUは同制度を通じて経済活性化と大幅な排出抑制の両立を目指しているが、それにはポスト京都でも京都議定書の枠組みが維持されることが前提になるからだ。 ノルウェーのシンクタンク「ポイントカーボン」のジョルン・ブエン氏は「排出量取引には米国の企業も関心を寄せているが、京都議定書を批准していない米国企業は参加できない。今のうちに排出量取引という新たなビジネスチャンスで世界に先駆けようという狙いがEUにはある。そのためにもポスト京都の議論を早く始め、京都議定書の枠組み存続を測りたい考えだ」と説明した。
削減へ取り組みの兆し 途上国
会期中、両国が報告書を説明するため共催したシンポジウムには、報道関係者や各国代表が詰めかけた。
公平性の原則重視
排出抑制の責任と義務の大きさは、ひとり当たりの排出量と所得の大きさに比例する。現在途上国に分類されている国でもひとり当たりの排出量や所得が先進国に近い国もある。その意味で「ポスト京都」では現在の先進国・途上国の分類ではなく、各国の状況を考慮したルールを新設していく必要があるだろう。
≪ポスト京都≫
(2005年1月18日掲載)
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