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Kyoto Shimbun
議定書発効記念シンポ
先米と途上国にどう対応 「ポスト京都」の重要性再確認 「自己中心的な理由から、議定書に背を向けている人がいる」。温暖化による海面上昇で国家存亡の危機にある島しょ国を代表し、ミクロネシアのマサオ・ナカヤマ特命全権大使が暗に米国を非難した。 ブッシュ政権の誕生で京都議定書から離脱した米国を、どう国際的な取り組みに復帰させていくか。デンマークのトーマス・ベッカー環境省国際局長は「京都議定書をしっかり機能させ、温室効果ガス排出が結局は高くつくことを見せつける必要がある」と主張した。 ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイ環境副大臣は「批准していない国でも、多くの市民や団体が議定書に賛同している」と語り、このような市民の働きかけによる国内からの変化に期待をつないだ。
途上国ではすでに干ばつや洪水が頻発し、食料難や伝染病の脅威が広がっている。アルゼンチンのラウル・エストラーダ大使は「途上国で異常気象の被害が大きいのは、資金不足で環境の変化に適応できないからだ」と指摘、先進国の経済的支援の必要性を強調した。 一方、中国やインドなど大排出国でありながら削減義務が課せられていない。これら途上国に削減の取り組みを促すためには「まず先進国がリーダーシップを発揮し、自ら率先して行動すべきだ」(スイスのビート・ノーブ大使)とその責任が強調された。 中国の劉江国家発展改革委員会副主任はエネルギー効率の向上や大規模な植林に取り組んでいることなどを列挙し、独自に削減に取り組んでいることを主張した。 国連のコフィー・アナン事務総長は「京都議定書そのものが人類を危機から救うものではない」とくぎを刺した。京都議定書は2008年から2012年までの削減義務を定めただけで、削減目標も90年比平均5%に過ぎない。「気温の変化を二度以下に抑えるためには今後60−80%の削減が必要だ」とNGO「気候行動ネットワーク」のジェニファー・モーガン理事は指摘する。 ポスト京都の2013年から始まる「第2約束期間」の論議はようやく始まる見通しだ。ミクロネシアのナカヤマ特命全権大使は「第2約束期間はより大きな希望を島しょ国にもたらすはずだ」と期待をかける。 シンポの当日、カナダのステファン・ディオン環境大臣は気候変動枠組み条約第11回締約国会議(COP11)と議定書締約国第1回会合(MOP1)を今年11月にモントリオールで開くことを発表した。「キョートの次のステップを考えなければならない。2013年以降のしっかりとした国際的システムをつくりたい」と語った。 モントリオールでは温室効果ガスの削減目標を達成できなかった場合の罰則規定も検討される。京都議定書がないがしろにされないためにも、第2約束期間の確実なルール作りが求められてくる。 (2005年2月22日掲載)
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