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Kyoto Shimbun
異例の猛暑 理由は
「ラニーニャ」時間差で影響か 「別現象関係」推測も
気象庁は6月「太平洋赤道域の海面水温は東部で低く、西部で高かった。ラニーニャ現象が発生しているとみられ、秋まで続く可能性が高い」と発表した。8月10日の速報はラニーニャは「冬まで続く可能性が高い」としている。 ラニーニャはエルニーニョとは全く逆の現象だ。海面水温が南米沖付近で上がり、日本に冷夏をもたらすことも多いエルニーニョとは反対に、ラニーニャは南米付近で下がり、同時にフィリピン海沖で上がる。フィリピン海沖で上昇気流が発生し、その下降気流が日本列島付近を覆う。伴って高気圧が発達する。このため猛暑となりやすい。最近では2005年秋から翌年春にかけても発生している。 大阪管区気象台が6月に発表した7月から9月までの近畿地方の3カ月予報は、3カ月とも「平年並み」か「高い」予想が確率的に「低い」予想を上回った。 7月は平年以下 ところが7月は本州付近に梅雨前線が停滞して寒気の影響を受け、北日本から西日本にかけては平年を1度以上下回る涼しさとなった。既に6月に発生していたラニーニャ現象の影響はどうして見られなかったのか。 京都地方気象台の北脇安正調査官は「7月はラニーニャに特有の大気の対流活動が活発でなかった」と説明。「ラニーニャが発生しても必ず日本が高温となるとは限らない。影響が出るまでの時間差があったとも考えられる」と話す。 7月にラニーニャ現象による大気の対流が活発でなかったことについて、京都大防災研究所の向川均准教授(気象・水象災害研究)は「ラニーニャ以外に異なった大気現象があるのかもしれない」と推測する。赤道太平洋で発生するラニーニャ、あるいはエルニーニョと同じような現象が、インド洋でも起きており大気の対流を打ち消し合ったのではないか、という研究者の報告もある。 1971年から2004年までの気象庁の統計によると、ラニーニャ現象が発生しても夏の平均気温が「平年並み」または「低い」となる確率は西日本で53%に上る。必ずしも高温をもたらすわけではない。 温暖化で減少 二酸化炭素の排出量の増大で確実に進んでいる地球温暖化との関係では、エルニーニョは温暖化による海面水温の変化のパターンと似ている。ラニーニャはその逆の現象だから「温暖化が進めば進むほど、ラニーニャ現象は減っていく可能性が高い」(向川准教授)。地球の温暖化がもたらした結果としてラニーニャ現象がなくなるとするなら、素直に喜んでばかりいられない。 (2007年8月21日掲載)
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