Kyoto Shimbun
二枚貝に学ぶ「共生」 熟年の男女が白い貝殻を手でこすったり、明かりにかざしてみたり。すると、だれかれともなく「あっ、透ける」の声。「そうです。このリュウキュウアオイガイは体の中の藻と『共生』するため、貝殻を透明にし、光を通すように進化したのです」と京都大総合博物館(京都市左京区)教授の大野照文さん。博物館で開かれた「大人のための2枚貝教室」でのひとこまだ。 2枚貝は5億年前から地球上に生息するといわれる。気の遠くなるような時間のなかで、環境に適応するため、体の一部を進化させてきた。「どんな生物も連綿と続く歴史のなかに工夫がある。お孫さんとそんな話をしてもらえたら」と大野さん。生き残るための工夫がトリガイの足であり、ホタテガイの貝柱であり、ミルガイの入水管である。その涙ぐましい努力を、人はおいしくいただいている。
馬肥ゆる秋。食卓から自然の営みに思いをはせてみてはいかがですか。(社会報道部 有賀美砂、写真報道部 板東勇。2004年11月9日掲載)
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