Kyoto Shimbun


鳥の目 虫の眼


ビワマス遡上
 外敵かわして命のリレー

 琵琶湖から、ビワマス(サケ科)が、次々と周辺の河川へ遡上(そじょう)している。太古から続く産卵のための光景だ。

 滋賀県彦根市の犬上川を訪ねた。この秋、ビワマスには幾多のハードルが待ち構えていた。

 河口は少雨でほとんど水が流れていない。体長50センチ前後のため、背びれを出した無防備な状態で上流へと向かう。待ち構えているのはカラスの群れだ。目や脇腹をつつかれた死骸(しがい)が横たわっていた。さらに老人がヤスを手に追いかける。

 難を逃れた魚は求愛行動をとる。追いかけ泳ぎ回る雄と雌。赤紫の斑紋の体が反転するとオレンジや緑に美しく輝いた。命を懸命に次世代へつなぐ。
 (社会報道部 大西祐資 写真報道部 板東勇。2007年11月20日掲載)


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