| 足元から温暖化防止進めよう |
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二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減をめざす地球温暖化対策推進法案が、衆院環境委員会で一部修正して可決され、今国会で成立する見通しとなった。 修正されたのは、排出を抑制する計画策定を市町村にも義務付けた点である。国民の生活に最も近いところでの着実な削減努力は当然のことで、「六%削減」の国際公約実現へむけた取り組みが一層前進することを期待したい。 環境庁が提出した法案は、国と都道府県に排出抑制計画の策定と実施状況の公表を義務付けたが、市町村へは努力規定にとどめた。 政府は、小さな町や村まで計画をつくるのは難しい、との理由をあげていた。山間過疎の地で計画をつくってどれほどの効果があがるかという問題はあろう。しかし、山間地でも電気を使うし、ガスも消費する。ごみゼロというわけではない。まして市レベルになれば、だ。 昨年十二月の地球温暖化防止京都会議で日本が約束した、温室効果ガスを一九九〇年比で六%削減するのは容易なことではない。現状でも既に八%以上伸びており、実質的に二けた削減が必要となっている。とても小手先の対応で達成できるものではない。 産業界での省エネ努力や自動車排ガスの抑制などは言うまでもない。それに、生活レベルでの抑制が重要になる。 しかし、環境庁のアンケート調査では京都会議で決まった内容まで知る人はわずか三割しかなかった。国民の理解を得て、生活の中で抑制・削減していくのはこれからの大きな課題だ。 そのためにも最も身近な市町村が、住民とともに温暖化防止対策の計画をつくり実施する意義は大きい。啓発や環境教育などを担うことからしても、そうだ。地方分権の時代でもある。市町村抜きの計画づくりでは困る。 京都市のように既に「一〇%削減」の地域計画を決め、省エネ型のライフスタイルなどを提言している自治体もある。地域の取り組みを国はもっと支援していくべきであろう。 修正案を可決した同委員会では、併せて▽排出権取引などは補完的で、国内対策を推進する▽事業者の自主的な計画策定を支援する―との付帯決議を行い、政府に注文をつけた。 いずれも妥当な「国会の意思」だ。京都会議以後、排出権取引をめぐる各国間協議が注目を集めているが、いたずらに逃げ道探しを優先してはなるまい。 事業者(企業)は自主努力とはいえ、六月に政府が決めた温暖化対策大綱によって目標が示されている。前向きで着実に実施するよう期待したい。 京都に本社を置く宝酒造は今月初め、環境報告書を初めてまとめた。資材やエネルギーの調達量、排出・廃棄物量、再資源化率などを明らかにし、環境への負荷を小さくする取り組みを示した。 環境重視の流れを踏まえ、具体的な動きが示されるのは心強い。それでも環境計画をもつ上場企業は三百社ほどに過ぎない。新たな法成立を機に、地球環境への理解をもっと広げていきたい。
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