Kyoto Shimbun 1998.8.8
 '98全国高校総体

 七日、香川県を中心に四国四県で12競技を行った。ハンドボール女子は洛北(京都)が決勝で四天王寺(大阪)を接戦の末、11―10で破って四年ぶり二度目の栄冠を手にし、春の全国選抜に続く「春夏連覇」を果たした。

 京都勢はこのほか、ボクシングのウエルター級決勝で藤井啓右(南京都)が判定勝ちして優勝を飾り、団体でも南京都が4位に食い込んだ。新体操の男子個人では奥野充博(網野)が4位に入賞。卓球の団体は男子の東山、女子の京都明徳がともに3回戦に勝ち進み、剣道女子団体の日吉ケ丘も決勝トーナメント1回戦に勝ち、八強に進出した。滋賀勢は、ソフトボールで男子の彦根工が3回戦に勝ってベスト8入りしたが、準々決勝で日向工(宮崎)に敗れた。

 女 子
 ハンド
洛北、2度目の頂点
 残り2分、決勝シュート

優勝を果たし、抱き合って
喜ぶ洛北の選手たち   
 「5、4、3、2、1…」。応援団のカウントダウンの声が響くなかゲームセットの笛が鳴った。決勝点を挙げた船本、好守を見せたGK森下、肩の痛みをこらえて奮闘した司令塔の岡山…。50分間の熱闘を制し、春に続く頂点に立った洛北の選手たちは抱き合って感激の涙に浸った。

 宿敵・四天王寺との決勝は、まず洛北がペースを握った。開始30秒の先制ゴールを皮切りに、各選手が次々に相手ディフェンスを切り裂き、前半11分で7―0と一方的な展開になった。

 が、四天王寺も守りをゾーンに変えて立て直す。6点差で折り返した後半、洛北は前日の試合で右肩を脱きゅうした岡山の痛みがひどくなり、攻撃力が落ちる。あせりからか、相手にパスカットから速攻を許し、残り9分、ついに10―10の同点に。流れは完全に四天王寺に傾いた。

 しかし、ここから洛北は踏ん張った。選手たちの輪の中から「もう一回、挑戦者の気持ちでやろう」という声が飛んだ。相手の7メートルスローを森下が右足先だけでブロック。全員が必死の守備で防ぎ、残り2分、エースの船本が巧みなフェイントでDFの間を割って決勝シュートを決めた。

 元日以外はほとんど休みなし。厳しい練習に耐えた西村主将は「春の優勝がまぐれでないことを証明したかった。つらいことはいっぱいあったけど、洛北でハンドをしてよかった」と声を詰まらせた。右肩を吊った岡山は「みんなで私の分をカバーしてくれた」と涙を見せた。

 楠本監督は「やれやれ、というのが正直な気持ち。前半の貯金で勝ったようなもので、内容的には不満ですね」と苦笑いしながらも、「それでも1点差で勝てた。傑出した選手はいないが、粘り強さとまとまりはあるかな」と優勝チームを評価した。現チーム最後の試合となる秋の国体で初の三冠に挑む。

(奥村一弘)


 ボ ク シ ン グ
 ウエルター級
藤井 (南京都) が王座に

ボクシングウエルター
級で優勝し武元監督と
握手する藤井    
 ボクシングで南京都の藤井がウェルター級チャンピオンに輝いた。決勝まで4試合をすべてRSCで勝ち上がってきたが、最後は高橋(伊勢崎工)に判定勝ち。「レフリーストップで勝ちたかったけど…」と、照れ笑いを浮かべながら優勝を喜んだ。

 武元監督から「ふだん通りやれば勝てる」と言われて臨んだ決勝。得意の左ストレートと右フックで的確にポイントを稼いだが、それでも積極的に向かってくる相手に、最後は「コノヤローと、むきになってしまった」(藤井)。大振りになって3ラウンドで決着はつけられなかったが、判定は5―0と危なげない勝利だった。

 地元開催だった昨年は団体優勝し、個人でも2階級を制した南京都。今年は二年生が主体だったこともあり、決勝に進んだのは藤井だけだった。「キャプテンとして、責任感があった」。最後に意地を見せた主将は「これで安心しました。いまは早く帰って寝たい」と、重責を果してほっとしていた。

(目黒重幸)

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