Kyoto Shimbun 1999.4.3 
 第71回選抜高校野球大会・第9日

 平安 攻め切れず散る

PL学園―平安 8回表PL学園1死一塁、田中一の二塁ゴロを併殺にとる平安の井上(右)
 二日、準々決勝4試合を行った。平安(京都)はPL学園(大阪)に0−6で敗れ、一九七四年以来二十五年ぶりの春四強進出はならなかった。

 沖縄尚学(沖縄)は4−2で市川(山梨)を、水戸商(茨城)は4−3で海星(三重)を、今治西(愛媛)は8−5で日南学園(宮崎)をそれぞれ破り、ベスト4へコマを進めた。

 平安は二回一死一、二塁からPL学園、永山の左中間三塁打で2点を先制され、四回無死満塁からも暴投と右前適時打で失点し、七回にも3長短打で2点を奪われた。大阪府勢の準決勝進出は三年連続三十二度目。



▽準々決勝(第1試合)
PL学園 020 200 200=6
平 安 000 000 000=0



 PL学園 投打がっちり
 初回 好機逃がす

 平安打線はPL学園の植山を攻め切れなかった。直球とカーブを巧みに配球され、わずか2安打。2回戦までは二けた安打を放った好調打線だったが、最後まで攻略の糸口を見つけられなかった。初回一死一、二塁の好機を生かせなかったのが痛かった。

 香川は初回、無難な滑り出しを見せたが、二回一死一、二塁で永山に左中間三塁打を浴びて2失点。制球不足から相手に甘い球をじっくりと待たれる苦しい投球となった。初回の先頭打者の初球に内角への速球で挑むなど果敢な159球だったが、制球と走者を出した時の投球リズムが課題。今後の成長を期待したい。初回の岡崎の強肩など鍛えられた守備は、大いに香川を盛り立てた。

 PL学園は、上位から下位までがムラなく打って11安打。好機で着実に適時打で加点する集中力が光った。長身から投げ下ろす植山は終始落ち着いた投球で、平安につけ入るすきを与えなかった。


 わずか2安打 巧みな配球に“脱帽”

PL学園―平安 8回裏平安無死、代打松浦が左前打を放つ
 小雨がぱらつく甲子園に三度目の校歌は鳴り響かなかった。平安はPL学園から得点を奪うことができず、最後までエース植山の攻略はかなわなかった。「わずか2安打ではどうしょうもない」と原田監督の言葉に無念さがにじんだ。

 初戦の東邦戦が12安打、延長戦となった駒大高は18安打と2試合連続で二けた安打を記録した。前日は植山の先発を想定し、強豪対決に意気上がるナインの打撃練習にも熱がこもっていた。しかし、実際に対戦してみると187センチの長身から投げ込まれる球に、昨秋の近畿大会と同様に手こずった。高めの直球と低めへのカーブを巧みに配球され、どうにもタイミングが合わない。力で押してくるかと思えば、緩い変化球でかわしてくる。

 中学時代は植山と東大阪シニアで白球を追った谷山は「力み過ぎた。相手の思うつぼです」。四番岡崎は「後半うまくかわされた。考えていることと逆のことをされた。力不足です」。井上は「打ち損じてしまって。カーブに張って打とうと思ったんですが…」。

 怪腕川口(現オリックス)がいた二年前の八強の成績を超えることが目標だったが、準々決勝の壁を破ることはできなかった。試合前「エリートじゃない。練習して練習して練習の積み重ねで執念がついている」と話した原田監督。今回PL学園から奪った3併殺を自信にして具志らがまた、甲子園でユニホームを輝かせてくれることを期待している。

(鈴木彰)


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