京都スカイクロス協会会長の大島武子さん(84)のスポーツ人生

■誰でも楽しめるスポーツ、普及へ意欲

仲間とスカイクロスを楽しむ大島さん(左京区・宝が池公園)

 緑の木々に囲まれ、オレンジ色のリングを投げる。京都生まれのニュースポーツ、スカイクロスだ。「このリング、素材は水着と一緒で50グラムしかないから当たっても痛くないの」。柔らかにほほ笑む。

 ゴルフと輪投げをあわせた競技。リングを円すい状のコーンに投げ、入るまでの投数の少なさを競う。「子どもも、お年寄りも障害者も、同じ土俵で楽しめるスポーツ」と胸を張る。

 スカイクロス仲間から、先生、と慕われる。立ち姿が格好いい。元陸上と体操の選手。戦後すぐ高校の体育教師になり、国体に体操の京都府代表で出場し、2度の団体優勝。定年後は女性らにリズム体操を教える「京都府健康体力づくり協会」で活動、長く会長をつとめてきた。

 体力医学を研究し、スカイクロスのアイデアを温めていた京都大の万井正人名誉教授とは1980年代に知り合った。ともに試行錯誤し、97年に競技を初披露。この後、普及のため万井教授と各地を回ったが、教授は2006年に死去。遺言ですべてを託され、京都協会長に就いた。

 今春、京都市の姉妹都市のプラハを協会有志ら17人で訪問。現地でスカイクロスを紹介し、延べ170人が楽しんだ。競技が海を渡るのは万井教授の悲願だった。「言葉は通じなくても心が通じた。大会後の握手に涙が出た」

 2年前に左大腿(だいたい)骨を手術し「私も障害者なの」。健康体力づくり協会長は退き、スカイクロスにかける「第三の人生」が始まった。目標は、京都協会の90人の会員を3けたに増やすこと。プラハ再訪も実現したい。「無理なくあせらずゆっくりとしゃべれて歩ける百歳」へ、やりたいことは尽きない。京都市左京区在住。

(2009年6月17日付け紙面から)

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