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オーストラリアのカーレース観戦

■レース仲間に招かれ

グリッドの熱気
グリッドの熱気

 2010年12月3日~5日にオーストラリア・シドニーで開催されました「SYDNEY Telstra 500」というカーレースのイベントを観戦してきました。オーストラリア最高峰のカーレース「V8 SUPERCARS」は世界的にも有名なレースであり、国内では人気スポーツの一つとされております。今回このレースがシドニーの市街地コースで行われるということもあり、多くの観客が集まりました。

 3年前の2007年に、私はオーストラリアに単身で渡り、「AUSSIE RACING CARS」というカーレースに参戦しておりました。その時に築いた仲間から今回のレースに招待していただき、レースを観戦することになりました。

 偶然にも2008年09年とオーストラリアチャンピオンでもあるジェミー・ウィンカップ選手とは10年前に知り合う機会があり、今年もまたチャンピオン争いをしている真っ最中。精神的にピリピリしているかと思うとそうではなく、「久しぶり!レースやっているのかぃ?」と話しかけてくれました。

■レースの内容と文化の違い

ジェミー・ウインカップ選手と私
ジェミー・ウインカップ選手と私

 日本と最も違う点は、「モータースポーツ」に対しての人気の高さだと感じました。オーストラリアではカーレースはもはや、文化の一つ。この最高峰のレース「V8 SUPERCARS」では、自動車メーカーが「ホールデン」「フォード」のたった2車種の対決となっており、いわば日本で言う「阪神vs巨人」ファンといった熱狂ぶり。街中でも両ファンたちは「どっちの車に乗ってるの?」と言った質問をされるぐらいです。

 これほどまでの人気スポーツともなれば、マスメディアの取り上げ方も盛大です。例えば、テレビの一般ニュースで結果を速報することはもちろんのこと、土日曜日のレース生中継、平日のスポーツ番組にカーレース、またドライバーもテレビに出ているのだから。このような環境でレースに参戦しているドライバーたちはもはや「国民的ヒーロー」のような存在ですね。羨ましい限りです。是非一度、体験して下さい。言葉で表せないぐらい楽しいですから!

■ジャーナリストという仕事

 今回、「SYDNEY Telstra 500」をモータージャーナリストと共に過ごして、新たなモータースポーツという一面を知ることが出来ました。2010年のチャンピオンシップを争う最終戦ということもあり、各チーム関係者はもちろんのこと、それ以外の方々も忙しいレースでした。私は日本とオーストラリアで、ドライバーとしての経験があるので、レースに対する気持ち、それを取り巻く環境など、自分なりには理解していましたが、そんな中でもジャーナリストは本当に難しい仕事だと体験出来ました。

 各チーム・ドライバーから情報やコメントを取材しないといけないのですが、大きなチーム、有名なドライバーともなれば、メディアやスポンサー活動に引っ張りだこ。コメントをもらう時間にも限りがある。そのため、「一言」のために何十分も待つことも。そして、それを正確な言葉、文章で表現して情報を伝えなければならないし、時に、ドライバーやチームのモチベーションを左右することにもなりかねない。

 しかし、実際に私たちは雑誌やインターネット上、新聞などのマスメディアを通じて新たな情報を得ています。そう考えると、ジャーナリズムという分野は、「自分が得た情報をもとに自分の言葉で伝える」。それが何百万人のもとに届いていると思うと、やりがいのある仕事だと今回、初めて気付いたのです。誰にでもチャンスがあり、世界中に伝えられている言葉。国境を越えて、正しい情報を伝えられたらと思います。

 いつしか海外への憧れを持ち、オーストラリアという国でカーレースに参戦したことで、多くの方々に出会い、いろいろな経験をさせて頂きました。これからも日本とオーストラリアという国で、少しでも多くの方々に両国のモータースポーツの魅力を伝えられたらと思います。今後ともご声援の程宜しくお願い申しあげます。

ピットの様子
ピットの様子