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ヴィッツレーサー北川晃「グランドファイナルで6位」

■誰が一番速いのか

 ネッツカップヴィッツレース・グランドファイナル戦が11月11、12日に、富士スピードウェイ(4.563km)で行われた。北川晃#50[NヤサカSRFクムホVitz]は12日の予選で2位、同日の決勝で76台中の6位だった。

 グランドファイナル戦は、北海道・東北・関東・関西・西日本の全5シリーズに参戦していた日本中のヴィッツレーサーが集結し、「誰が一番速いのか」を競う。この日本一決定戦に、タイからの招待選手2名を含む全76名が熱きバトルを繰り広げた。各シリーズ上位3名はシード選手となり、無条件で公式予選に進める。したがって、残りの59名が決勝前日の予備予選に出場、28名に絞られた。

 私は西日本シリーズに続き、ヤサカレーシングチームから参戦し、#50号車をドライブした。関西シリーズランキング2位ということで前日の予備予選は免除となった。ここ富士スピードウェイは、初戦からアクシデントに見舞われた経験があり、あまり相性が良くない。しかし、さまざまな天候で経験を積んで来たし、「結果を残したい」という強い気持ちで臨んだ。

白熱のヴィッツレース。左端の「#50」が北川選手
白熱のヴィッツレース。左端の「#50」が北川選手

■予備予選は大雨レースに

 11日はA、Bの2グループの予備予選があった。午前10時45分、Aグループが始まるころには、大雨の天候となりコース上には大きな川が出没するほどの降水量。しかし、このような状況でもレースが開始されるとなると、危険を承知でタイムを出さなければならないのがレーサーの使命。A・Bグループ共に15位以上が公式予選へと進めるため、各車タイムを削る。コース上では、あちらこちらでマシンがコースオフし、中には大破する者までも出た。結果は、やはり富士をホームコースとしているライバル達が予備予選を勝ちあがってきた。

■自身の「イケイケ」シグナルに手応え

 12日は、前日の大雨とは打って変わり、空は明るくなり始めた。しかしながら、夜に降った雨が路面を濡らしたため、完全に乾く前に、午前8時25分から公式予選が開始された。今回の予選時間は20分間といつもより長い。この徐々に乾く路面状況では、最後の一周までタイムアップが望まれる。順位も目まぐるしく変動すると予想された。

 各車、決勝グリッドをかけコースインを開始する。今までの予選では2周のみのタイムアタックをしてきた。しかし今回は違う。徐々に乾いて行く路面を見ながら状況を判断し、最後に速いタイムを出さなければならない。私はまずコース状況を確認するために1周ぐるりとサーキット路面を確認する。そして、すぐさまピットイン。全車予選アタックする中、終盤に乾くであろう路面に対しマシンセッティングに調整、再度コースインした。

 コース上では徐々に乾いて行く路面と、まだグリップ力が乏しい箇所を確認することが出来る。毎周ラップタイムを更新したが、翌周には10~15ポジションが入れ替わる状態が続く。ピット内でも張り詰めた緊張感が途切れることはない。そして予想したいた通り、残り5分を切ったところで、上位陣のラップタイムが一気に伸び始めた。私もラスト1周に勝負するため、他車との間合いをとった。

 ラスト1周。1コーナーで1台パスしながら、各コーナーを集中して攻める。最終コーナーを立ち上がり、1.5kmのホームストレートを目前にして、身体が自然と「イケイケ!」とリズムを刻む。そして、チェッカー。自分ではまずまずの手応えを感じ、スローペースでタイヤを労わりながら、電工掲示板で自分のナンバー「#50」を探す…。「2番手」と分かり、決勝ではフロントローからスタート出来ることにほっとしたが、一方で「1番が良かった」と悔しくも感じた。

■決勝―まずまずのスタート

 同日の午後2時10分、いよいよ決勝レースがスタート。午前中は気温・路面温度も急激に上昇し、完全にドライコンディションと思われていたが、ヴィッツレースの開始が近付くにつれ雲が覆い始め、雨が降り出しそうな天候になった。ポールポジションはチームメイトの西日本シリーズ1位の#16河村選手。2番手から#50号車の私。3番手には東北の女王、#35小山選手とヴィッツレースのトップランカーがぞろぞろ上位グリッドを埋め尽くす。

 「これは激しいバトルとなりそうだ」と思うまもなく、各車フォーメーションラップに入り、長い4.563kmでタイヤを暖め、グリッドに到着。そして、グリーンフラッグが振られ、レッドシグナルで今年最後のレースがスタート!!!

 私はまずまずのスタートを決める。トップスタートの#16河村選手がホイールスピンをしているのが見えたので、そのままイン側を通り1コーナーでトップに浮上。後続はそのままの隊列で続く。ダンロップコーナーでは、立ち上がりで#16河村選手が強引にも縁石を跨いで並びかける。「ここでは、抜けないでしょう!」と1台分をあけてコーナーリングするが、左後ろをぶつけられてしまい、バランスを崩す。ミラーで確認すると、代わって#35小山選手が2番手へと浮上してきた。1周目はトップで通過。しかし、すぐさま#35小山選手が離れた位置からスリップストリームに入り1コーナーまでに完全に前に出られてしまう。

■5週目まで2位をキープしたが…

 3周目の1コーナーではイエローフラッグが出されており、ふと見るとチームメイトの#16河村選手がストップ。どうやら3番手争いでのバトルが原因のようだ。5周目まで2位をキープするが、#361水谷選手と#62デパマン選手、さらに#8イシカワ選手までもが、一気にホームストレート上でパスしていく。コーナーでは順位をキープするラインを走行できるが、あまりにもトップスピードが違いすぎるので、ホームストレートでは防ぐことが出来ずに、5番手に落ちる。

 6周目のホームストレートでもかわされ、8周目にも抜かれてしまう。抜かれないように考えて走行するのだが、あっさりとかわされることに我慢のレースが続く。一時は8番手まで後退した。それでも、ファイナルラップ、1コーナーでブレーキングを遅らして7番手浮上。前車のタイヤが厳しく、ミスをついて100Rでインに飛び込む。そのまま、ダンロップコーナーでインに飛び込み6位浮上。そのまま、攻防をしのぎ6位チェッカーを受けた。

■来年からは新型ヴイッツ

 これで2011年度のネッツカップヴィッツレースを終了することとなった。各シリーズで熱いバトルが繰り広げられた「NCP91型ヴィッツ」も今年を持って終了となり、翌年からはまた新型3代目「ヴィッツNCP131型」でネッツカップヴィッツレースが開催される。

北川晃のコメント
 1年間の集大成となるこのグランドファイナル戦にシード選手として参戦し、なんとか結果を残したかった。予選では徐々に乾いて行く路面状況に、狙いを定めて2番グリッドを獲得。決勝スタートを決めトップに立つまでは良かったが、そこから順位を落として本当に悔しく思っています。

 2011年度も皆様から温かいご協力頂きありがとうございました。関西・関東・西日本シリーズ、そしてグランドファイナルといろいろと勉強になり、良い経験をさせて頂きました。今後とも更なる挑戦を続けます。引き続き、ご支援をよろしくお願い申しあげます。

表彰式で勢揃いしたヴィッツレースのトッップレーサーたち~
表彰式で勢揃いしたヴィッツレースのトッップレーサーたち~


■トヨタのフェスティバルに参加

 トヨタ自動車が主催するイベント「TGRF(トヨタガズーレーシングフェスティバル)」が11月27日に富士スピードウェイで開かれます。私もヴィッツのドライバーとして参加させて頂くことになりました。光栄に感じております。このイベントでご使用するマシンは、前戦より続き#50号車です。

☆TGRFのホームページ  http://www.tgrf.jp/index.html

☆ドライバー一覧  http://www.tgrf.jp/driver/index.html