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立命館大学野球部OBの杉江氏をしのぶ

杉江清さん
杉江清さん

 関西学生野球連盟副理事長の杉江清さんが2006年4月4日、多臓器不全のため亡くなった。74歳だった。

 杉江氏は、全日本大学野球連盟評議員や、立命館大学体育会各クラブのOB・OG組織「立命館スポーツフェロー」理事長など、幅広く活躍したスポーツマンだった。

 私は、1981年(昭和56年)、関西の大学野球リーグ再編騒動の時に、京都市山科区のご自宅に取材に行った。夜だったが、招き入れていただき、大学野球のあるべき姿、将来構想について、まさに青年のように熱く語られたことを思い出す。結局、従来の関西六大学野球リーグが、現在の関西学生野球リーグとなった。現在の「関六」は、旧リーグとは加盟大学が異なる。

 全国高校野球選手権の滋賀県予選では、長い間、京都新聞の紙面向きに解説をしていただいた。高校野球に対しては、まずいプレーがあっても『高校生だから、一所懸命やっているのだから』と、甘い評価をしがちだが、杉江さんは、愛情を込めて、真っ正面からの評価やアドバイスをおくってくれた。

 地元テレビ局の野球解説も、実に歯切れよくこなした。本当に野球が好きで、選手が好きで、一つ一つのプレーを大切にした。ここでも、『厳しさの中にも思いやりのある』絶妙のネット裏だった。

 晩年になっても、大学生チームのハワイ遠征に同行したり、行動的だった。ダンディーな風貌(ふうぼう)と語り口は、万年青年を思わせた。

 2006年のプロ野球では、ヤクルトを率いる古田敦也監督兼捕手が注目の的だが、立命館大学野球部OB(主将)だけに、杉江さんは人一倍応援したかったことだろう。

 京都球界はまた、かけがえのない名リーダーを失った。心から合掌。