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Salt Lake City 2002 ~五輪語録~

 喜びがあった。勇気をもらった。悲しみを乗り越えた。友情も生れた。ソルトレークシティー冬季五輪の「語録」を、京都新聞紙面(共同配信)から再録します。

カーリ・トロー(ノルウェー)

フリースタイルスキーの女子モーグルで金メダル。この競技最強といわれるベテラン28歳

「まだ自分の力は限界に達していない。本命視される重圧の中で滑る快感もある。まだ引退しない」

畑中みゆき(佐川急便)

フリースタイルスキーの女子モーグルで決勝に進めず

「力がはいりすぎてあまり、集中できなかった。滑りをよく覚えているようではだめです」

フリースタイルスキー日本チームのフェアリング・コーチ

銅メダルの里谷多英(フジテレビ)について

「モチベーションがわかないと全く身が入らないが、1年に3週間だけすごく集中する」

上村圭子さん

フリースタイルスキーの女子モーグルで、6位になった上村愛子(北野建設)の母。メダルを有望視されていたが

「すごく頑張った。私は満足です」

横山久美子

長野五輪、距離スキーで出場。今五輪、距離スキー出場の妹・寿美子(セコム上信越)を、15キロフリー種目の試合の前日、手紙で激励し

「五輪はだれでも頑張る。自分らしい走りをしてほしい」

シモン・アマン(サウイス)

ジャンプ・ノーマルヒルで金メダル。長野五輪では16歳で出場、35位だった新鋭。2回目の前に

「緊張はすごかった。周囲の雑音を避けるために耳栓をはめていた」
 表彰式で、優勝候補のハンナバルト、マリシュにはさまれて一番高い台に立ち「2人の偉大なジャンパーの間に立つのは、最高の気分だ」

フリッツ・シュトロブル(オーストリア)

アルペンスキー・男子滑降で金メダル。長野五輪では部屋番号が11で成績が11位。今五輪は部屋番号が111

「びっくりした。別に希望したわけじゃなかったのに」

滝下靖之(ミズノ)

アルペンスキー・男子滑降で42位の26歳

「今回の出場を選手生活のスタートにしたい。いつか、必ず活躍できるチャンスがくると思っている」

阿部幹博・スノーボードコーチ

スノーボード・男子ハーフパイプで難しい縦回転の技を4度、完ぺき決めながらも4位になった中井孝治(青森山田高校)の結果に

「私の目では銅メダルは間違いなかった。これが主観(が入る採点)競技のつらさ。あまりにも残念」

ゲオルク・ハックル(ドイツ)

アルミン・ツェエラー(イタリア)が優勝した男子一人乗りリュージュで、史上初の4連覇ならず、銀メダル。宿敵のツェエラーに拍手をおくり

「一番強い選手が優勝したんだ。2位に不満はない。周囲は4大会連続金メダルなって言ってたけど、そんな五輪の歴史なんて全く興味がない」

清水宏保(NEC)

スピードスケート500メートルの1回目を終え、金メダルをかけた2回目を前に

「やってみないと分からない。とりあえず分からない」
 同種目2回目の滑走を終え、銀メダル。腰の故障を初めて明かし「体を100パーセントまで仕上げられなかった。絶対的な自信がなかった。でも、こういう状態で(金メダルを)とれてこそ、本当の実力者だと思う」

葛西紀明(土屋ホーム)

ジャンプ・ラージヒル予選で、本戦に進んだが、113メートルに終わり

「自分のジャンプにむかつく。助走スピードが遅い。踏み切りの方向も違うから、早く落ちる。踏み切りでロスもしている。開き直ってやる」

カロル・モンティーユ(フランス)

アルペン女子滑降で、フランス女子として初の金メダル。同国のエースだった同僚のレジーナ・キャバニュー選手が昨年、練習中に事故死、悲しみに耐えてのレース

「驚きと悲しみが入り交じっている。レースをしたのはもちろん自分。でも、心のなかにはレジーナがいた」

ベンテ・スカリ(ノルウェー)

距離スキー女子10キロクラシカルで金メダル。同国の女子距離の個人種目で初優勝。父で国際スキー連盟距離委員長のオト・マルチンセン氏は五輪のリレーの金メダリスト

「お父さんをちょっと超えたかな」

シモン・アマン(スイス)

ジャンプ・ラージヒルで金メダル。1988年カルガリー五輪のマッチ・ニッカネン(フィンランド)以来、史上2人目のノーマル、ラージ2冠に輝き

「信じられない。こんなことが起きるなんて。ノーマルヒルを勝てたことも信じられないのに…」

岡崎朋美(富士急)

スピードスケート女子500メートルで日本勢最高の6位に終わった。腰痛、手術、代表落ちの危機を体験し

「本当はメダルを狙いたかった。ばん回したかったけど、やっぱりこれが五輪。今までのことを考えると、6位はそれなりにいい。でも、"命"のスタートで失敗したんで悔いが残る」

アレクセイ・ヤグディン(ロシア)

フィギュアスケート男子で金メダル。自由の演技点で4人の審判が6点満点。ロシア人のタラソワ・コーチの下、米国で練習する

「こんなにもらったのは僕しかいない。ただのジャンパーだった自分を、タラソワが芸術家に変えてくれた」

ハブリン(ロシア)

1992年のアルベールビル五輪で、独立国家共同体(CIS)のアイスホッケー控えGKとして優勝。表彰式不参加などで金メダルを渡されず、ソルトレーク五輪に出て、特別に作られたメダルを渡され

「最高の気分。10年は長かった。どこにしまえばいいかな」

イザベル・ブラン(フランス)

スノーボード・パラレル大回転で金メダル

「フランスにはスノーボードの統括団体がない。トレーニングしたい人間が集まり、自分たちで費用を賄っている。お仕着せの強化ではなく、各選手が個人コーチを雇い、自分に合った練習をしている」

デービッド・ペルティエ(カナダ)

フィギュア・ペアでいったん銀メダルとなるが、採点をめぐる疑惑から、4日後に、一転金メダルを与えられた男性選手。ロシアペアとのダブル金メダルになった

「つらい毎日だった。演技ではなく、採点の問題がクローズアップされるのは寂しいこと。わたしたちは金メダルに値する演技をした。ロシアのペアも素晴らしい内容だったと思う」

ヘラルト・ファンフェルデ(オランダ)

スピードスケート男子1000メートル金メダル。アルベールビル五輪1000メートル、世界スプリントの総合、ソルトレーク五輪500メートルですべて4位。長野五輪は代表になれず、1年半、スケートをやめた体験も

「多くの人に励まされた。スケートを続けさせてくれたみんなに感謝している」

スティーブン・ブラッドバリー(オーストラリア)

ショートトラック男子1000メートルで金メダル。前を行く4人が次々に倒れ、後方からゴール

「複雑な心境だよ。ぼくが一番速い選手じゃなくて優勝したんだから。今までの自分の努力へのごほうびだと思う」

楊揚(中国)

ショートトラック女子500メートルで、冬季五輪での中国選手の初金メダル

「夢がかなった。国にとってどれだけの価値があるかは…。それはことばにはできない」

オーレアイナル・ビョルンダーレン(ノルウェー)

バイアスロンの男子12・5キロ追い抜きで優勝。バイアスロンで史上初の3冠に輝き

「楽しむことが一番、と思っていた。自分でも驚いている」

チェーティルアンドレ・オーモット(ノルウェー)

アルペン男子スーパー大回転を制し、アルペン複合との2冠に輝いた30歳。五輪アルペンのメダルは最多の計7個に

「(ジャンプからの難しい右ターンをなめらかに抜け)ぼくには経験があるから。いつもしっかり、下見している」

フジ・ロイ・ミキ

カーリングの日本女子コーチ。ロシアに勝ち、予選リーグ8戦目で初の1勝に

「(第10エンドで)1点を取られたのはケアレスミス。戦略ミスが毎回ある。まだまだ子供ね」

早坂毅代司(全日本スキー連盟・複合部長)

複合団体で、日本は8位に終わり

「10年以上も(荻原)健司におんぶにだっこ。これを脱しないことには」

三宮恵利子(富士急)

スピードスケート女子3000メートルで17位。2度目の五輪が終わり

「勝ちにいくことがいかに難しいか、あらためて実感している。仲間に支えられてここまでくることができた。今朝も同部屋の妹尾(栄里子)と渡辺(ゆかり)がおにぎりを作ってくれた」

原田雅彦(雪印)

ジャンプ団体で日本は5位と敗れ、記者から、明るすぎるんじゃないか、と質問され

「選手が一番悔しい思いをしているんです」

山田大起(北野建設)

ジャンプ団体5位のメンバーになった新鋭

「やっぱ、オリンピックはそんなにあまくないっす」

アリサ・キャンプリン(オーストラリア)

フリースタール女子エアリアルで優勝。コンピューター会社に勤めるが、金銭的には苦しい

「ここに来るまでに車も何もかも売った」

夏見円(芸北国際)

スキー距離1・5キロスプリントで12の健闘

「世界がちらりちらりと見えてきた」

デレク・パーラ(米国)

スピードスケート男子1500メートルで世界新をマークし優勝。身長163センチ、大勢の観客に声援を受けたメキシコ系選手

「(米プロバスケットボールの)NBAみたいで楽しい。ぼくはダンクシュートはできないけど、スケートはできるんだ」

リツマ(オランダ)

スピードスケート男子1500メートルで9位。1500メートルから10000メートルまで、むらなく強く4度目の五輪。過去に5個のメダルを獲得したが、金はなし

「僕はあまりにオールラウンドの選手なのかもそれない」

外ノ池亜希(アルピコ)

メダルを意識しながら、スピードスケート女子1000メートルで7位、1500メートルは14位

「すごく甘い考えだった」

村主章枝(早稲田大)

長野五輪では出場権を逃がし、観客席で観戦。フィギュアスケート女子で健闘の5位

「いろいろ4年間悩むことも多かったけど、悔しさは私の宝となっている。きょうは幸せを感じた。短くて、早く感じたオリンピックだった。よくやった」

イリーナ・スルツカヤ(ロシア)

女子フィギュアスケートでサラ・ヒューズ(米国)と大接戦、銀メダル

「重圧に耐えて良い滑りができた。後は審判員の好み」

ヤニツァ・コステリッツ(クロアチア)

アルペン女子大回転で金メダル。回転とアルペン複合の金、スーパー大回転は銀。1大会の4メダルは男女を通してアルペン史上初。1大会の金メダル3個は、トニー・ザイラー(オーストリア)、ジャンクロード・キリー(フランス)に次いで史上3人目。女子では初めて

「人生が変わるとは思わない。少しだけ有名になるかもしれないが、スキーはこれまで通り。友達とも変わらずつきあっていく」

寺尾悟(トヨタ自動車)

ショートトラック男子500メートルで決勝(5人)に出たが、スタートで出遅れて5位

「(五輪)3回目目に神聖な決勝を味わえて最高。こんなにすばらしいとは…」