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高校ラグビー マウスガード義務化

「けが防ぐ効果」

4月から高校ラグビーの試合で着用が義務付けられたマウスガード。伏見工では練習時から着用する選手も多い(伏見工グラウンド)
4月から高校ラグビーの試合で着用が義務付けられたマウスガード。
伏見工では練習時から着用する選手も多い(伏見工グラウンド)

 激しい接触プレーが相次ぐ高校ラグビーの試合で、06年度からマウスガードの着用が義務付けられた。重傷事故を防ぐため日本ラグビー協会が全国に通達し、京滋でも取り組みが始まっている。京都府歯科医師会の宗川昇・学校歯科担当理事は「安全のために練習時から着用してほしい。ラグビーだけでなく空手や相撲、野球、サッカーなど幅広いスポーツ選手にも勧めたい」と呼びかけている。

 同協会は数年前から安全対策委員会でマウスガードの効果を調査してきた。以前から高校生には頭を保護するヘッドキャップの着用を義務付けてきたが、昨年の夏合宿で死亡事故が起きたこともあり、マウスガードも義務化に踏み切った。

 マウスガードは歯や舌、唇、あごの骨などのけがを防ぐ効果が大きい。脳振とうの軽減や競技によって「かみしめる」ことで運動能力の向上も期待できる。歯科医院で歯型を取って作るカスタムメードは1万-2万円。お湯で柔らかくする簡易型は1000円前後から市販されている。

 日本スポーツ振興センターが兵庫県で実施した調査では学校内のスポーツ傷害のうち約4割を歯の負傷が占めたとの統計もある。宗川理事は「フィットして外れにくいカスタムメードが理想だが、簡易型も含めてまずは着用する意識が大切。消耗品のため穴が開くなどした時は修理しないと効果が落ちる。常に洗って乾燥させ清潔を保ってほしい」とアドバイスする。

 今冬の全国大会を制した伏見工では5年ほど前から試合だけでなくコンタクト練習時にも着用を促してきた。入部後に全員が個々に合わせて作製しており、高崎利明監督は「高校生でも接触プレーの激しさは増している。思い切ってプレーできるので他のけがを防ぐ効果もある」と指摘する。樹脂製で赤、黄、緑、黒など自由に着色できる。「見た目のかっこ良さから使う中学生もいるらしいが、それも良い効果だろう」

 今春の滋賀県高校総体では着用を確認して試合を行ったが、京都府高校総体では一部で着用しない選手も出場した。府高体連ラグビー専門部の柳田繁好・専門委員長は「選手の安全を守るのは指導者としての義務。今までも強豪校では着用する選手が目立っていたが、今後はすべてのチームで徹底してほしい」と話す。10月に開幕する全国大会府予選から着用しない選手の出場は認めない方針を打ち出している。