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2006年大阪インターハイ京都府予選

 2006年大阪インターハイ(8月、28競技)の京都府予選の主な内容です。団体競技を中心に、熱戦を振り返ります。大阪開催のインターハイですが、剣道とフェンシングは、京都で行われます。


■ボクシング

2年ぶり全国入賞を 南京都

ボクシングの5階級を制した南京都の選手たち(南京都高)
ボクシングの5階級を制した南京都の選手たち(南京都高)

 ボクシングは南京都が認定優勝2人を含む5階級を制した。しかし、西井コーチは「京都のレベルは上がってきている。もっと力をつけないといけない」と厳しく語った。

 昨年のインターハイでは優勝者が出ず、学校対抗(団体)の連続入賞が5年でストップした。今年は2年ぶりの入賞を目指している。春の全国選抜大会で3位に終わったライト級の鈴木は「府予選は余裕を持って戦えたが、さらに体力を強化したい。春の課題だったボディーの対応をもっと磨きたい」と気持ちを引き締めた。

「内容は最悪」と反省

莵道高の中山
莵道高の中山

 ボクシングのフェザー級決勝で判定勝ちした莵道高の中山は「手数が少なかった。内容は最悪」と反省した。  減量がうまくいかず調整に失敗したという。昨夏に3年生が引退してから、新入生が入部するまで1人で練習を続けた。学校にリングはなく渡り廊下が練習場所。マンツーマンで指導した芦谷監督は「平日の練習はイメージトレーニングと基本動作の反復が中心。距離感がつかめなかったのだろう」と話す。それでも2年生ながら、春の全国選抜大会でベスト8入りを果たした。初のインターハイに向け「死ぬ気で練習しないとチャンプになれない」と自分に言い聞かせていた。

夢中でダウン奪う

 ボクシングのフライ級で藤崎が1ラウンドRSC勝ちで初の全国大会出場を決めた。序盤から積極的に攻め右ストレートで1度目のダウンを奪った。2度目のダウンは「夢中で打ったパンチ」がヒットし、そのまま勝利をつかんだ。藤崎は「勝つことだけを考えていた。まだ実感がわかない」。野球部を引退した桂川中3年の夏からボクシングを始め、京都市右京区のジムで週6日練習に励んでいる。「全国では精いっぱい力を出し切りたい」と意気込んだ。

▽フライ級決勝
藤崎    RSC     菊池
(桂)  1回1分45秒 (南京都)

▽バンタム級決勝
浜口    RSC     多口
(南京都)2回1分55秒 (南京都)

▽フェザー級決勝
中山    判 定     本山
(莵道)         (南京都)

▽ライト級決勝
鈴木    RSC     堀井
(南京都)3回1分17秒 (南京都)

▽ウエルター級決勝
和田    判 定     服部
(南京都)        (南京都)

▽ミドル級決勝
田中    判 定     米尾
(洛水)         (南京都)

【認定優勝(出場1人)】
▽モスキート級 興島大地(山城)
▽ライトフライ級 江口勇(南京都)
▽ライトウエルター級 三尾玄樹(南京都)


■サッカー

久御山6年ぶり栄冠

サッカー決勝 久御山―京都両洋 後半18分、久御山のFW清水がゴールを決め、2―0とリードを広げる(太陽が丘陸上競技場)
サッカー決勝 久御山―京都両洋
後半18分、久御山のFW清水がゴールを決め、2―0とリードを広げる(太陽が丘陸上競技場)

 強い久御山が帰ってきた。1999年から2連覇して以来、6年ぶり3度目のインターハイ出場。試合終了の笛と同時に、選手たちは抱き合って喜びを爆発させた。伝統のつなぐサッカーに加え、「試合中に自分たちで修正する能力を持っている」と松本監督は今年の強さの秘密を挙げた。

 序盤は押し込まれたが、徐々に主導権をにぎる。主将のDF辻は「京都両洋もパスサッカーだったが、サイドの攻防に集中すれば対応できた」と振り返る。相手攻撃陣が前線に残りがちで守備は手薄とみて、攻撃はスピード型の前線4人に任せ、守備を固められたからだ。松本監督が「ピッチ内の監督」と呼ぶボランチ薮田は「対戦相手は事前に研究しない。始まってから対応を考える」と話す。

 攻撃は、吉岡と清水の両FWが素早い動きでDFを困惑させ、江草と村山の両MFがドリブルやスルーパスで好機を演出。2得点の起点となった江草は「遅攻もできたら、相手を疲れさせられるかも」とさらなる成長に意欲的だ。

 ノーシードから7試合を勝ち上がって得た栄冠。試合ごとにチームが成長した結果だ。松本監督は「昔は分からなかったことだが、何をすべきかを各自に任せればやってくれるということを今年の選手たちに気付かせてもらった」と目を細める。薮田は「全国で大暴れする」と大舞台での活躍を誓った。

徐々にリズム失う

 京都両洋はつなぐサッカーを武器に、悲願だった8強の壁を突破してから快進撃を続けてきたが、比較的似たスタイルの久御山に屈した。山本監督は「基本が久御山の方が上だった。でもよくここまでやってくれた」と選手たちをねぎらった。

 序盤こそ優勢だったものの徐々にリズムを失い、守備のもろさも表面化した。主将のGK林は「これをバネに足元の技術と走り負けない体力を養って、選手権でこそ全国切符を手にしたい」と力を込めた。

◇サッカー
▽男子決勝  久御山  2―0 京都両洋
           (1―0)
           (1―0)


■バレーボール

目標は全国制覇

バレーボール女子決勝 京都橘―洛北 洛北のスパイクをブロックする京都橘の岸本(左)と西山=舞鶴文化公園体育館
バレーボール女子決勝 京都橘―洛北
洛北のスパイクをブロックする京都橘の岸本(左)
と西山=舞鶴文化公園体育館

 バレーボール女子で8連覇した京都橘の選手に笑顔は一切なく、試合後も厳しい表情が崩れない。今春の全国選抜優勝大会を準優勝で終え、インターハイで「全国制覇」を掲げる強豪にとって府予選突破は通過点だ。エースアタッカー西山は「(三輪)先生の指示を徹底できなかった。今年は全国制覇しか考えていない」と悔しそうに言った。

 決勝戦の洛北には昨秋以降の公式戦で2戦2勝している。選抜大会でも活躍した主力が持ち味を出し44分で退けた。決定力に優れる西山がチーム最多13本のスパイクを決め、セッター渡辺は多彩なトス回し。守備の職人・リベロ井上は好レシーブを連発した。だが三輪監督は「全然だめ。スピードがなく内容が悪すぎる」と言い放った。

 洛北は身長180センチの遠藤、176センチの山口主将の長身アタッカー2人を軸に対抗してきた。京都橘は第2セット中盤までリードを許すなど守勢に回る場面も。三輪監督は「洛北はうちをよく研究していた」と振り返った。

 近年は常に全国ベスト8以上に入る実力を持つ。だが頂点間際の壁はいつも分厚い。長谷川主将は「チーム全体の完成度がまだまだ。インターハイで勝つにはそこが問われる」と目を見開いて答えた。

鉄壁ブロック エース封じた

 バレーボール男子の洛南にとって、洛陽工は昨秋以降の対戦成績が3戦全敗という嫌な相手。新野監督は「うちが勝つにはこれしかない」と、春以降の練習時間の大半を割いたブロックを洛陽工エースの田中に集中させた。生命線を断つこの作戦が功を奏し、全国優勝を果たした一昨年以来の栄冠をつかんだ。

 ブロック得点は洛陽工の倍以上の12点。スパイク、ブロックで縦横に活躍した柏尾は「ブロックさえ徹底できれば勝てると信じていた」と喜んだ。一昨年のチームをけん引した福沢(現・中大)のような存在はいないが約187センチの平均身長は当時のチームを上回る。宮垣主将は「僕らも先輩のように全国で活躍したい」と声を弾ませた。

◇バレーボール
▽男子決勝  洛  南 2―0 洛陽工
          (25―20)
          (25―12)
▽女子決勝  京都橘  2―0 洛  北
          (25―18)
          (25―22)


■バスケットボール

京都明徳 速さ、堅守で2年ぶり頂点

バスケットボール女子決勝・京都明徳―京都光華 第2ピリオド、ゴール下でシュートを放つ京都明徳の家原(伏見港公園体育館)
バスケットボール女子決勝
京都明徳―京都光華
第2ピリオド、ゴール下で
シュートを放つ京都明徳の家原
(伏見港公園体育館)

 バスケットボール女子は京都明徳が持ち前の厳しい守備と速さを生かして2年ぶりの全国切符を手にした。昨年は決勝で涙をのんだだけに、長壁監督は「選手たちが気力を高めてよくやってくれた」と喜んだ。

 この1週間に先発メンバーの代田が右足首をねんざし、山田が左手中指を骨折するアクシデントに見舞われた。試合が始まっても、第1ピリオドは「決勝独特の雰囲気にのまれて」(同監督)動きが鈍かった。

 しかし第2ピリオド以降、本来の動きを取り戻した。厳しいマークでボールを奪い、山元の3点シュートが連続して決まると完全に主導権を握った。第4ピリオドの6分からはメンバーを総入れ替えし、選手層の厚さも見せつけた。

 平均身長は165センチ。長壁監督は「小さいチームだから、もっと攻守の素早い切り替えをしないといけない」と全国舞台をにらむ。チーム最多の32得点を挙げた山元は「気を引き締めて粘りのディフェンスをしたい」。けがを押して24点を決めた代田は「ボールへの執着と集中力の持続」と本大会への課題を口にした。家原主将は「全国で1戦でも多く勝ち進みたい」と誓った。

◇バスケットボール
▽男子決勝 洛  南 94―80 東  山
▽女子決勝 京都明徳 91―65 京都光華


■ハンドボール

洛北アベック優勝 攻め圧倒 全国へ

ハンドボール女子決勝 後半6分すぎ、豪快なシュートを放つ洛北の後藤(伏見港公園体育館)
ハンドボール女子決勝 後半6分すぎ、豪快なシュートを放つ洛北の後藤(伏見港公園体育館)

 ハンドボールは洛北が男女ともに大差で優勝した。3月の全国選抜大会に続いて男女そろっての出場。昨年、全国を制した女子は本大会で2年連続5度目の優勝を目指し、男子も初の栄冠に挑む。

 女子は、主力のセンター釆野をけがで欠いたこともあり立ち上がりはリズムに乗れなかったが、前半8分すぎに楠本監督が「声を掛けてコミュニケーションをとり合うように」と指示すると、すぐ持ち味の堅守速攻が戻った。エースの山上主将を中心に中央や右サイドから次々にシュートを決め一気にリードを広げた。

 だが、チーム最多の7得点を挙げた野崎は「シュートミスが多い。GKを見て正確に打てるようにしなければ」と反省を忘れない。春の選抜は決勝で涙をのんだ。昨年の本大会優勝メンバーの山上主将は「守備を強化し、走れるチームに仕上げたい」と2連覇に向けて気持ちを引き締めた。

 男子も危なげない試合で3年ぶりの本大会に進む。ボールを奪うと素早く相手陣に駆け上がり、188センチの成田が高さを生かしてシュートを打ち込んだ。中浦主将は「序盤から前がかりに攻めたのがよかった」と振り返る。春の選抜は2回戦で敗れたが、どう巻き返すか。中浦主将は「優勝し、洛北は女子だけではないことをアピールしたい」と意気込んだ。

 男子準優勝の桃山・藤上和也主将「集中力が欠けて自分たちのプレーができず悔しい。近畿大会は常に持てる力を出し切れるようにして優勝を目指す」

 女子準優勝の西宇治・楠木あゆみ主将「相手のペースにのみ込まれて持ち味を出せなかった。近畿大会は府予選でできなかったプレーができるように頑張る」

◇ハンドボール(伏見港公園体育館)
▽男子決勝
 洛北 44 22-6 15 桃山
       22-9
▽女子決勝
 洛北 37 20-3  9 西宇治
       17-6


■バドミントン

女子は西乙訓、男子は京都両洋がV

息の合ったプレーでストレート勝ちした西乙訓の第1ダブルス岡本(右)・北吉ペア(西山公園体育館)
息の合ったプレーでストレート勝ちした
西乙訓の第1ダブルス岡本(右)・北吉ペア
(西山公園体育館)

 バドミントン女子団体は、西乙訓が昨年の決勝で敗れた京都西山に快勝し2年ぶりの栄冠に輝いた。3月の全国選抜大会に続く全国切符に、岡本主将は「みんなが力を出し切ってくれた」とうれし涙で声を震わせた。第1、第2ダブルスは、「序盤の体が動かないうちから強引な試合運びをした」(山本監督)ため、立ち上がりにリードを許したが、相手ミスにも助けられて追い上げて逆転し、ともにストレート勝ち。続くシングルスも北吉が勝ち、3-0で優勝を決めた。

 地元の長岡京市は1988年の京都国体のバドミントン会場になって以降、バドミントンのスポーツ少年団などが急増。その熱気が今も衰えずに引き継がれており、西乙訓には少年団で鍛えられた地元選手が毎年入学し、常に京都のトップクラスの実力を誇っている。

 今春の全国選抜大会は初戦で九州国際大付(福岡)に敗れた。岡本主将は「全国の強豪との厳しい戦いを乗り切る精神力を身につけ、ベスト8以上に入る」と、インターハイでの飛躍を誓った。

第1シードの実力

 バドミントン男子は京都両洋が第1シードの実力を発揮して4年ぶりの優勝。高宮監督は「選手はシードの重圧もあったが、よく頑張った」と褒めた。

 昨年まで3年連続で準優勝に甘んじているだけに、湯谷主将は「この1カ月間、練習でみんなの集中力はすごかった」。第1ダブルス宇都宮・三崎、第1シングルスの湊、優勝を決めた第2シングルスのエース宇都宮はいずれも大差で快勝。宇都宮は「ダブルスのコンビネーションを高めたい」と本大会を見据えた。

◇バドミントン
▽男子決勝 京都両洋  3―1  桂
▽女子決勝 西乙訓   3―0 京都西山


■ソフトボール

信頼の一振り 流れ呼び込む

 5番打者の一振りが嫌な流れを断ち切った。ソフトボール女子決勝。京都西山1点リードの三回二死一、三塁で森が2球目を強振した。右翼線へのライナーが右翼手のグラブをかすめて抜ける。4年連続の本大会を引き寄せるランニング3点本塁打になった。

 初回の好機で森が倒れ、この回も一死二、三塁でスクイズを警戒し、外した球に三走が飛び出して刺されていただけに森は「ベンチを信じた。最近ヒットが出ていなかった。やっとです」と実感を込めた。

 昨年の本大会ベスト8を経験した選手が多く残ったが、今春の全国高校選抜は京都成安に阻まれた。吉田監督は「軸がおらず依存心が強すぎた」。「バラバラだった。技術だけでは駄目と思った」と谷井主将。その後約1カ月、監督の家に主力が合宿し一体感を高め、府予選準決勝でその成安に雪辱した。全国私学大会はベスト4に入り、谷井と森は「全国優勝しかない」と口をそろえる。監督は「全国有数のチームとは思うが、まだ本物ではない」。チームのきずなをさらに強めれば悲願達成に近づく。

勢いにのみ込まれ

 地元の声援を背に初の決勝に挑んだ福知山女は最後まであきらめず戦ったが1点が遠かった。塩見監督は「良くやったが思わぬ大差がついた。2投手にもプレッシャーがあったのかな」と選手を思いやった。

 序盤は出した走者も互角だったが、先取点を奪われてからは京都西山の勢いにのみ込まれた。五回には二死満塁と攻めたが、新治が三振に倒れ「走者を返したかった。打てていれば流れが変わっていたかもしれない」と目を赤くはらした。尾高主将は「この悔しさをバネにインターハイに行ってほしい」と後輩に託した。

◇ソフトボール
▽男子(近畿予選) (1)箕島(栗東)(3)南陽(以上3校が本大会出場)
▽女子決勝   福知山女 0000000―0
        京都西山 013103×―8


■卓球

全国連続出場 東山が「56」に

 のしかかる重圧もバネに変えてしまうのが伝統校の底力だ。卓球の男子団体決勝リーグ。東山が最後に立ちはだかった平安を3-0で下し、インターハイの連続出場記録を「56」に伸ばした。エースの足立主将は「55年と一口に言っても本当に長い時間。プレッシャーはあったが、絶対に負けられない試合だと思って臨んだ」と力を込めた。

 シングルスで2勝して迎えたダブルス。足立・笠原は第1セットを10-7まで引き離しながら浮き球を仕留め損ねて逆転されると、第2セットも落として窮地に立った。一気に平安は勢いづいたが、足立は冷静に「これから3セットの試合だと思い直した」

 相手の攻撃パターンを読み切って、甘い球はフォア側に回り込んで強打。粘って第3セットを奪い返すと、二度と流れを渡さずに押し切った。宮木監督は「与えてはいけないポイントが多すぎる。全国はミスを見逃してはくれない」と厳しい表情で話す。数日前、同じく「常勝」に挑んだ洛南高バスケットボール部の決勝ビデオを部員に見せた。同監督は「でも、プレッシャーを感じるから東山の選手は強くなるんです」

 全国強豪には予選決勝を「通過点」と言い切るチームもある。好敵手を下した足立主将は「勝ちたいという気持ちだけだった」と会心の笑顔。56度目の挑戦権を得た瞬間をうれしそうに振り返った。

◇卓球(決勝リーグ)
▽男子 (1)東山(2)平安 (3)洛東
▽女子 (1)日星(2)華頂女(3)京都明徳


■柔道

男子団体 京都学園に栄冠

 柔道男子団体は京都学園が2年ぶりの優勝を飾った。決勝では先ぽうが敗れたが、次ほう高木が小外刈りの一本勝ちで追いつき、副将戦で道原が優勢勝ちを収めてそのまま逃げ切った。山田監督は「ポイントを取れる対戦をよく勝ってくれた」と接戦を振り返った。

 佐々木主将は「2年連続で決勝で敗れるのは絶対嫌だった」。2年の高木は「思い切りいって得意の技が決まり、手応えがあった」と喜ぶ。春の全国選抜大会は2位の大成(愛知)に2回戦で敗れた。山田監督は「日本一を狙う。強くなるために選手たちが見えないところでどれだけ努力してくれるか」と奮起を期待する。佐々木主将は「レギュラーも補欠も一つになって、次は全国で選抜の借りを返す」と意気込んだ。

厚い選手層で10連覇

 柔道女子団体で10連覇を飾った立命館宇治は個人63キロ級優勝の吉田をけがで欠いたが、選手層の厚さでカバーした。決勝は、先ぽうの1年橋本が引き分けで粘り、中堅戦で78キロ級を制した大野が優勢勝ち。大将戦で78キロ超級を勝った岡島主将が引き分けに持ち込んで大野のポイントをきっちり守った。岡島主将は「本番は全国大会」と気持ちを引き締め、大野も「さらに技とスピードを磨きたい」。昨年のインターハイは八強に終わった。古田監督は「選手たちは高い技術を持っている。基礎体力をアップさせ全国制覇を狙いたい」と話した。

◇柔道
▽男子決勝 京都学園  2-1平安
▽女子決勝 立命館宇治 1-0京都学園


■剣道

「日本一になる」 剣道団体、男女とも本大会出場の久御山

剣道女子団体決勝リーグ・久御山-日吉ケ丘 大将戦で久御山の山下由が日吉ケ丘の矢作を攻める
剣道女子団体決勝リーグ・久御山-日吉ケ丘
大将戦で久御山の山下由が日吉ケ丘の矢作を攻める

 剣道団体で久御山が4度目の本大会への男女アベック出場を決めた。女子が3年ぶり13度目の優勝を果たし、男子は準優勝に終わったものの今年は本大会が京都開催のため2位まで本大会に出場できる。阪口監督は「男女出場を目標にこれまで練習してきたのでうれしい」と笑顔を見せた。

 女子は3連覇を狙う日吉ケ丘戦が決勝リーグのヤマ場だった。日吉ケ丘は全国選抜大会の府予選決勝で敗れた相手だ。先ぽうが引き分けた後、次ほう矢部が一本勝ち。続く2人が引き分けた後、勝負のかかった大将戦で山下由希子が一本勝ちを飾り、2-0でライバルを下した。福知山女は2-0で破ったが、北嵯峨戦も本数勝ちの接戦だった。森田主将は「みんなが焦らず、我慢して勝ちを重ねることができた」と喜ぶ。

 2年ぶりの栄冠を狙った男子は決勝リーグの最終戦で立命館宇治に競り負けて優勝を逃し、鈴木主将は「向こうの方が強かった」と悔しそうに話す。

 8月の本大会に向けて今後、社会人との出げいこでさらに攻め合いの地力を養う。両主将は「日本一になるためにすべてを底上げする」と誓った。

全国8強の底力発揮

 剣道の男子団体で2連覇を飾った立命館宇治は、3月の全国選抜大会ベスト8の底力を見せつけた。

 決勝リーグでは、優勝をかけて2勝同士で久御山と対戦。中堅の下井が一本勝ちした後、大将戦で岩切が勝って2勝3分けで勝利を飾った。吉田監督は「ポイントゲッターの中堅と大将が実力を発揮してくれた」と喜ぶ。選抜の成績に満足せずに春以降も遠征を重ねて、全国上位を狙える自信を付けている。下井主将は「チャレンジャーの気持ちで暴れる」と意気込んだ。

団体メンバー落ち、悔しさバネに個人V

久保(日吉ケ丘)=左
久保(日吉ケ丘)=左

 剣道女子個人決勝は、前日の団体戦で2位になりインターハイ出場を決めている日吉ケ丘勢同士の対戦となった。勝ったのは団体戦のメンバーに入れなかった久保=写真左。昨年のインターハイ個人3位の天野=同右=に、初太刀のコテで瞬く間に一本を取って優位に立つとすぐにメンも決め勝利を決めた。

 150センチと小柄な久保は「せめて個人戦だけでもインターハイへ出ようと思った」と喜びの涙が止まらない。天野は対照的に「取り返そうと慌ててしまった」と悔し泣きしていた。川崎監督は「久保は団体の部内予選で負けてもくさらなかった。久保が勝ってチームが引き締まった。天野のためにもなる」と本戦での2人の躍進を期待していた。

立命館宇治・下井康弘(剣道男子個人優勝)

 「地元のインターハイに絶対出たいと思った。得意の引き胴で決めた。前日に団体での出場が決まり、個人戦はプレッシャーなくできた。インターハイに向けて、主将としてみんなをまとめ上げたい」

◇剣道(決勝リーグ)
▽男子 (1)立命館宇治(2)久御山 (3)菟道
▽女子 (1)久御山  (2)日吉ヶ丘(3)北嵯峨


フェンシング

男子平安、女子同女V 実力差発揮 14連覇飾る 平安

フェンシング男子団体決勝リーグ 立命館の選手を攻める平安の高橋(右)=大山崎町体育館
フェンシング男子団体決勝リーグ
立命館の選手を攻める平安の高橋(右
)=大山崎町体育館

 ポイントするたびにガッツポーズで雄たけびを上げる。フェンシングの男子団体は気迫にあふれる平安が鋭い突きを連発、府予選の連勝記録を14に伸ばした。

 直前の個人戦で優勝した高橋、準優勝の井上清、主将の国府の3人が出場した。リーグ戦の立命館戦は20分で勝負をつけ、続く鴨沂戦も圧勝。「5-0の無傷で勝たないと全国で戦えない」という竹内監督の要求に応えた。

 2年の高橋は大山崎町在住で、小3で競技を始めた。「地元のインターハイに出られるのがうれしい」と喜ぶ。3年の井上清と国府は高校で競技を始め、実力ある下級生に負けまいと努力してきた。17人の部員はタイプも多彩で、井上清は「チーム内の試合で強くなった」と胸を張る。個人戦でも、決勝プールに勝ち上がった6人を平安勢が独占する層の厚さを見せた。

 春の全国選抜大会では準優勝だった。「絶対1位を取りたい」と主将の国府。「前年以上の厳しい練習をこれから重ねたい」と勝負の夏へ闘志をみなぎらせた。

積極的に突き制す

 2校が出場したフェンシング女子団体は、同志社女が立命館を振り切った。フルーレ個人で優勝した1年の桜井美がふるわず、4-3と追い上げられて迎えた8試合目で、3年の和久田が積極的な突きで勝利をもたらした。和久田は「みんなが応援してくれ、最後なので頑張ろうと思った」とはにかんだ。桜井美は「一番下なので思い切ってできた。団体戦でも頑張らないと」と反省していた。

 桜井頌主将は応援席で仲間を鼓舞。「団結力が上がった。この雰囲気を保って気持ちの面で強くなれれば」と本大会を見据えた。

◇フェンシング
▽男子団体(リーグ戦)(1)平安(2)立命館(3)鴨沂
▽女子団体(リーグ戦)(1)同志社女子(2)立命館


■弓道

東宇治、男女そろいV 抜群の集中力 初の栄冠

弓道男子団体 決勝リーグ全勝で優勝を飾った東宇治。左から宇佐美、松尾、林、藤田、中村(京都市武道センター)
弓道男子団体 決勝リーグ全勝で優勝を飾った東宇治。
左から宇佐美、松尾、林、藤田、中村(京都市武道センター)

 弓道団体は東宇治が男女とも決勝リーグ全勝で優勝、中坂監督は「本当によくやった」と感激で顔をくしゃくしゃにした。男女そろっての本大会出場は初めてだ。団体は5人が各4射、計20射して競う。まず今春の選抜大会でベスト16に進んだ女子が、3試合でそれぞれ16、13、14本を的中させ無傷で4年ぶりの本大会出場を決めた。「みんなでまた戦える」とリーダー秋田が喜ぶ。計12射のうち11中させた1番手佐藤は「今日は自分をコントロールできた」と誇らしげだ。

 男子は優勝がかかった最後の伏見工戦で、「気持ちでは負けない」(中村)と抜群の集中力を発揮して17中させた。本大会は7年ぶり。中坂監督が「練習以上の力」と目を細める。11中させた3年の中村は「1年前にきん差で負けた悔しさから毎日練習してきた」。

 普段は体育館に立てた畳に手作りの的を掛けて練習し、週に2度、道場で弓を射る。選抜大会で女子が活躍したのが刺激になり、男子も力をつけてきた。矢が的を射抜くたびに、メンバー外の部員らから「よし」と大きな声がかかった。「応援のみんなとも一つになれた」と女子の前田は感謝を忘れない。本大会に向け、女子の秋田が「一つ一つできる限りのことをしたい」、男子の中村が「個人の気持ちの不安定さをみんなでカバーしていく」と誓った。

◇弓道(決勝リーグ)
▽男子 (1)東宇治(2)桂  (3)洛北
▽女子 (1)東宇治(2)日吉ヶ丘(3)京都外大西


■空手

◇空手(団体組手)
▽男子 (1)京都外大西(2)嵯峨野(3)京都両洋、洛陽総合
▽女子 (1)華頂女  (2)嵯峨野(3)洛西、伏見工


■レスリング

網野が連覇、パワーで圧倒

レスリング団体決勝の網野-立命館宇治 66キロ級で積極的に攻めて勝った網野・高谷(上)=南京都高
レスリング団体決勝の網野-立命館宇治
66キロ級で積極的に攻めて勝った
網野・高谷(上)=南京都高

 レスリング団体は春の全国選抜大会準優勝の網野が2年連続の優勝を果たした。決勝では50-66キロ級の4階級で出場した立命館宇治と対戦。50キロ級こそ敗れたものの、55キロ級の松本主将、60キロ級の梅田、66キロ級の高谷が持ち味のパワーレスリングで快勝し勝負を決めた。

 充実した戦力で4季連続の本大会に臨む。吉岡監督は「チャンスは何度も来ない。当然(優勝を)狙う」と誓った。軽量級の強化が選抜大会から得た課題だったが、松本主将は「春よりも動きはよくなっている」。高谷は「減量で疲れていても自分の動きができている」と手応えをつかんでいた。

 昨夏の本大会は4連覇を果たした霞ケ浦に準々決勝で敗れた。霞ケ浦には選抜大会3回戦で初勝利を挙げたが、「夏は霞ケ浦が上がってくる」(同監督)とにらむ。悲願の京都勢初の団体全国制覇へ向け、84キロ級の永田は「もっと力と速さを身につけて圧倒的な強さで勝ちたい」と力を込めた。

◇レスリング
▽男子決勝  網  野 6―1 立命館宇治


■相撲

◇相撲(決勝リーグ)
▽男子 (1)鳥羽(2)京都学園(3)南京都


■アーチェリー

◇アーチェリー
▽男子 (1)菟道  (2)府立工(3)同志社
▽女子 (1)同志社女(2)木 津(3)紫野


■水泳

12年ぶり京都高校新記録 女子200自 田井中(外大西)制す

女子200メートル自由形決勝 2分3秒75の京都高校新で優勝した田井中(京都アクアリーナ)
女子200メートル自由形決勝 2分3秒75の京都高校新で優勝した田井中(京都アクアリーナ)

 6月24日、競泳が2日間の日程で開幕した。女子二百メートル自由形で田井中千加(京都外大西)が2分3秒75で優勝、京都高校記録を12年ぶりに更新し、同八百メートルは山崎真斗香(京都文教)が9分0秒26の京都高校新で制した。男子四百メートル個人メドレーは昨年のインターハイ同種目2位の荒木慶(京都外大西)が3連覇した。

 男子二百メートル平泳ぎは島田良祐(西城陽)が2分19秒44の大会新で2連覇。決勝を行った16種目のうち京都外大西勢が10種目、西城陽勢が3種目で優勝した。8位までが近畿予選に出場する。

精神面鍛えベストを

 女子二百メートル自由形で京都高校新をマークした田井中(京都外大西)は、1年生ながら今春の日本選手権で8位に入った実力を誇る。だが、昨年記録した2分2秒84の自己ベストには及ばないタイム。「2分1秒台を出して少しでも世界レベルに近づくのが目標。こんな結果ではだめ」と厳しく反省を繰り返した。

 昨冬は所属クラブで海外遠征を経験し、「周りは強い先輩ばかりだし、何も分からない国。最年少の私は一人では何もできなかった」と、精神面の強化を今後の課題にあげる。日本選手権でも緊張からかベストより1秒遅いタイムに終わっており、レース経験の必要性を痛感しているという。

 昨年は二百、四百メートル自由形で全国中学大会を制しており同世代の中では実力トップ。高いレベルのレースで経験した悔しさをバネに、初のインターハイに闘志を燃やす。「1年からインターハイの出る種目すべてで優勝を目指す」と大きな目標を話した。

結果出せうれしい

男子二百メートル背泳ぎの植西が立命館宇治勢で唯一の優勝。部員が男女計7人のチームの中で一人気を吐いた。「ベストだし、結果が出せてうれしい」と喜んだ。

 同高にはプールがなく、選手は普段、各自の所属スイミングクラブでばらばらに練習を積む。奈良県郡山市から通学する植西も放課後、地元に戻って練習に励む。「立命館宇治勢から本大会に進むのは2年前に1人いた。今年は僕が出る」と決意を語った。

 女子八百メートル自由形を京都高校新で制した京都文教・山崎真斗香「八百はしんどい距離だけど自分に合っている。8分台という大きな壁を次はぜひ越えたい」

 女子四百メートル個人メドレー2連覇の京都外大西・岡本佐知子「春に初出場した日本選手権がいい経験になった。本大会にピークを合わせて決勝を目指す」

 男子五十メートル自由形優勝の洛南・三宅英之「ベストを0・1秒更新。出だしのダッシュ練習が不十分なので近畿までそこが勝負」

 男子二百メートル平泳ぎ2連覇の西城陽・島田良祐「今年2度目の2分19秒台。2位の和佐田(京都外大西)は小学生からのライバル。本大会まで一緒に進みたい」

女子400リレー 京都外大西が優勝

女子四百メートルリレー決勝 3分58秒34の京都高校新記録をマークし喜ぶ京都外大西のメンバー(京都アクアリーナ)
女子四百メートルリレー決勝 3分58秒34の
京都高校新記録をマークし喜ぶ京都外大西の
メンバー(京都アクアリーナ)

 競泳は6月25日、男女計15種目の決勝を行った。女子四百メートルリレーは、京都外大西が3分58秒34の京都高校新で優勝。西城陽が0秒33差の2位で京都高校新をマークした。男子四百メートルメドレーリレーと八百メートルリレーは、ともに西城陽が制した。

 女子四百メートル自由形は1年の田井中千加(京都外大西)が4分19秒28の京都高校新で勝ち、二百メートルとの2冠。男子の同百メートルは杉岡郁哉(西城陽)が52秒83の大会新で2連覇を達成。このほか2つの大会新記録が生まれた。8位までが近畿大会へ進む。

 総合では、男女とも京都外大西が優勝し、西城陽が2位。3位は男子が洛南、女子が京都文教となった。

 水球は男子リーグ戦2試合を行い、鳥羽が12-4で大谷を破って2連勝し、12年連続19度目の優勝を果たした。鳥羽と2位の大谷は7月22、23の両日、和歌山県秋葉山水泳場で行われる近畿大会に出場する。

エース温存、層厚く 京都外大西

 京都外大西が、力の拮抗(きっこう)する西城陽とハイレベルで争った。女子四百メートルリレーはラスト50メートルの勝負となり、京都外大西が0秒33差で制した。ともに3分58秒台で、昨夏、京都外大西がインターハイ決勝で出した京都高校記録を上回った。

 1泳真継は、百メートル、二百メートルバタフライの2冠。2泳平岡は二百メートル平泳ぎを、3泳岡本主将は四百メートル個人メドレーを、大会新で制している。3人で先頭争いに絡み、アンカーで百メートル、二百メートル自由形2位の村上が決着をつけた。

 二百メートル、四百メートル自由形で京都高校新の田井中千を温存しての快挙に「全体の仕上がりがとてもいい証拠」と戸谷監督は喜ぶ。チームは全員が一日一万二千メートルもの練習をこなすが「雰囲気が良くて(泳いでいる)3時間がすぐにたつ」と岡本主将は屈託なく笑う。充実した練習が早くも好結果をもたらしている。

 ライバル西城陽もぐんと力をつけてきた。戸谷監督は「勝負の瞬間にパワーをもたらしてくれるライバル校がいて感謝している」と受け止める。京都大会から気を抜けない環境が力になる。村上は「まだいける。インターハイの表彰台に立ちたい」と躍進を期した。

4冠に笑顔と反省

 西城陽の島田が、前日の男子二百メートル平泳ぎに続いて百メートルでも優勝した。四百メートルメドレーリレー、八百メートルリレーと合わせて4冠を達成。「(試合で)クロールを泳いだのは初めてなのでうれしい。今年は(専門の)平泳ぎ以外の調子がいい」と笑顔を見せ、得意とする二百メートル平泳ぎで「2分15秒台」の大目標を掲げていた。男子百メートル、二百メートル自由形で勝った杉岡も、リレーと合わせて4冠。だが「初日の四百メートルリレーを外され、悔いが残る。これまでは力を抜いてスピードを出せていたが、泳ぎが硬かった」と反省していた。

 女子四百メートル自由形を京都高校新で制した京都外大西・田井中千加 「2週間前の京都選手権では4分20秒かかったけど、それを上回れたので、それに比べればまだ満足のいく結果です」

 男子二百メートル個人メドレー優勝の西城陽・倉貫壮 「身長は166センチ。常に大きい泳ぎを意識して勝負している。自己ベストが出て、目標にしていた荒木さんに勝ててうれしい。目標はインターハイの決勝出場」

過密日程苦にせずV

 男子百メートル背泳ぎは、50メートルで先頭に立った立命館の畑がそのまま逃げ切った。1分0秒5の自己ベストに迫る1分0秒91。「2週間前の京都選手権が良くなく悔しい思いをした。今日は納得いくタイムでなかったけど、1位になれてよかった」としっかりした口調で語った。3つのリレーすべてに出場し、予選や決勝が相次ぐ中での勝利。「体力がない方なのでこたえるけど、一流選手はこうやって強くなっている。しんどくても手抜きせず全力でいきたい」と話した。


■陸上

貫禄の4連覇 女子400継 大会新 西城陽

女子400メートルリレー決勝 大会新で優勝した西城陽の3走山本からアンカー松岡へのバトンリレー(西京極陸上競技場)
女子400メートルリレー決勝
大会新で優勝した西城陽の3走山本からアンカー松岡へのバトンリレー(西京極陸上競技場)

 6月4日の陸上の女子400メートルリレーで西城陽が会心のレースで会場を沸かせ、4連覇。前半の3年2人で流れをつかむと、後半の2年2人がリラックスした走りで差を広げた。4人の力がかみ合い、同高の先輩が11年前につくった47秒78の大会記録を0・18秒短縮。2走柿内は「大会新こそ最大目標だった。みんなが互いの力を信じて走った」と笑顔で喜んだ。

 1走大塚はわずかに遅れを取ったが、懸命に食らいつく。続く柿内は、1時間前に二百メートルを制したばかりの疲れを感じさせない伸びやかな走り。「(大塚が)しっかり差を詰めてくれたので、わたしが役割を果たさないと」と気持ちのこもった走りでトップに立った。

 3、4走は完全な独走。200メートル5位入賞の3走山本がカーブをうまく走りきりアンカー松岡もリラックスした走りで2位に1秒33の大差をつけた。山本は「チーム全体が最高のムード。4人がその勢いに乗った」と興奮気味に話した。 男女合わせ約80人の陸上部員がスタンドから声援を送った。「走れなくてもサポートしてくれる仲間がたくさんいる」と柿内が感慨深げに言う。越智麻衣子主将は「今年は仲の良さが自慢。みんな一つになり4人が力を出し切ってくれた」と勝因を語った。

女子走り幅跳び 藤岡2連覇(京都光華)

女子走り幅跳び決勝 5メートル56で大会2連覇を果たした京都光華の藤岡
女子走り幅跳び決勝
5メートル56で大会2連覇を果たした
京都光華の藤岡

 女子走り幅跳びは、藤岡(京都光華)が5メートル50前後のジャンプを安定して重ねた。インターハイ出場を果たした昨年に続く連覇に「今年こそ全国上位入賞が目標。通過点としてはまあまあ」と喜んだ。

 競技途中で四百メートルリレー出場のため一時中断。リレーの後に試技に戻るというハードさも乗り越えた。「走った後の方がむしろ体がよく動く」と最終試技で5メートル56まで記録を伸ばした。昨年はインターハイ10位と入賞を逃す。「ベストは5メートル77なのでまだ記録は伸ばせる。近畿は幅跳び一本に集中してきっと結果を出す」と決意を語った。

陸上の近畿予選 ▽6月15日

男子400メートル決勝のレース後に健闘をたたえ合う西城陽・小野=左=と向陽・中村
男子400メートル決勝のレース後に健闘をたたえ合う西城陽・小野=左=と向陽・中村

 陸上のインターハイ近畿予選が6月15日、長居陸上競技場で4日間の日程で開幕した。初日は男女5種目の決勝などを行い、今季から重量が軽量化されたハンマー投げの男子で吉田浩二(滋賀・八幡)が64メートル19で優勝した。吉田は県予選で樹立した63メートル12の日本高校新記録を塗り替えた。同種目では野中直道(京都・園部)が3位、植松和希(京都・西城陽)が4位で共に本大会出場を決めた。男子四百メートルは小野利明(京都・西城陽)が48秒76で2位、5位に中村亮太(京都・向陽)が入った。

 女子四百メートルでは中村香菜(京都・西城陽)が57秒09で3位入賞したほか女子やり投げで塚田はるか(滋賀・長浜)が44メートル02で6位に入った。このほか女子千五百メートルでは日本記録を持つ小林祐梨子(兵庫・須磨学園)が4分24秒58の予選1位で決勝に進んだ。

父の声でリラックス

 女子四百メートルで3位に入った2年の中村(西城陽)は、父(和雄)が向陽高陸上部顧問。母(真理)はホッケーの京都すばる高監督で元日本代表というスポーツ一家。「レース前、父が声をかけてくれた。あれで少しリラックスできたかな」と喜んだ。中学ではバスケットボール部。本格的に陸上を始めて約1年半で本大会出場権をつかんだ。四百メートル選手だった父と同じ種目で大舞台に臨む。「力ではぎりぎりの位置にいたのでまだ信じられない。父とともにもう一度ここ(長居)で全力を出す」と話した。

互いにもっと速く

 男子四百メートルで西城陽の小野、向陽の中村と府予選でライバルとして戦った2人がそろって入賞。雨の勢いが一段と増した中でのレースを終えると、抱き合って互いの健闘をたたえた。

 両高は夏場を中心に合同練習をすることが多く、同種目の2人は普段から特に顔なじみという。レースは府予選同様、小野が中村に勝ったが、中村は「小野は仲間。全国では一緒に頑張りたい」。小野も「全国で中村がいるのは僕にとって心強い。あいつはもっと速く走れるし、僕ももっと強くなる」と声を弾ませた。

▽6月16日

女子1500メートル決勝 ゴール前で競り合う京都勢。右から2位の立命館宇治・竹中(11)、3位の宮津・西原(7)、4位の久御山・石橋(8)、5位の立命館宇治・堀岡(5)=マル内数字はゼッケン番号
女子1500メートル決勝 ゴール前で競り合う京都勢。
右から2位の立命館宇治・竹中(11)、3位の宮津・西原(7)、4位の久御山・石橋(8)、5位の立命館宇治・堀岡(5)
=マル内数字はゼッケン番号

 陸上のインターハイ近畿予選第2日は6月16日、長居陸上競技場で男女10種目の決勝などを行った。女子走り高跳びで内多愛子(京都・北稜)が昨年のインターハイ覇者の三村有希(大阪・太成学院)を抑え、1メートル75で初優勝を飾った。同種目の京都勢の優勝は9年ぶり。女子千五百メートルは2位竹中理沙(京都・立命館宇治)はじめ5位までを京都勢が占めた。同種目は小林祐梨子(兵庫・須磨学園)が4分14秒39の大会新で3連覇を達成した。

 男子八種競技は広野雄大(京都・洛南)が5420点で2位。男子千五百メートルは松本翔(京都・洛南)が3位に入った。京都勢は四百メートルリレー男子で花園が3位、洛南が5位。女子は西城陽が5位だった。

息ピタリ絶妙リレー

 男子四百メートルリレーで花園が41秒65の好記録で京滋勢最高の3位に入った。優勝した府予選と同じ4人が息を合わせ、絶妙のリレーでつないだ。一走を務めた谷口主将は「4人の走力に差がないのがうちの特徴。練習した成果を出せた」と満足そうに語った。

 昨年は近畿予選8位で惜しくも本大会出場を逃した。今年は絶対的なエースはいないが、昨年3走を務めた谷口らが軸となり、バトン渡しの呼吸を合わせる練習を徹底した。谷口は「このメンバーならもっとタイムを上げられるはず」と本大会でのさらなる飛躍を期した。

女子1500 京都勢2-5位

 女子千五百メートルで京都勢が大健闘をみせた。同種目の日本記録を持つ小林が別格の強さで早々と優勝を決めた後、府予選でも、し烈な争いを演じたメンバーが激しく競り合い、4人が本大会出場権を得た。

 圧倒的なスピードの小林の後方で後続集団は若干遅めのペースでけん制し合った。残り五百メートル。立命館宇治の竹中が「残り1周の鐘が鳴る時は絶対みんな動く。先に仕掛けよう」とペースを上げ、一気に約10メートルの差をつけた。粘って2位を確保し「京都で負けた悔しさに燃えていた。ラスト勝負の練習を重ねてきた」と興奮気味に振り返った。

 竹中に0秒56差の3位には猛追した西原(宮津)。きん差の4位に府予選優勝の石橋(久御山)。5位は堀岡(立命館宇治)が入った。西原は「6位以内を確保できてほっとした」。石橋は「みんな速くて最後、届かなかった。八百では勝つ」と巻き返しを誓った。

女子走り高跳び 自分らしい跳躍 開花

女子走り高跳びで北稜・内多は1メートル75を鮮やかにクリアして初優勝した(長居陸上競技場)
女子走り高跳びで北稜・内多は1メートル75を鮮やかにクリアして初優勝した(長居陸上競技場)

 「相手は関係ない。自分らしい跳躍をするだけ」。こう念じた内多は滑らかな助走から上体をフワリと浮かせた。ベスト記録より2センチ高いバーは小さく揺れながらも、そこに残った。

 女子走り高跳びは昨年のインターハイを制した強豪の三村と京都府予選で優勝した内多の一騎討ちとなった。1メートル72を1回で越えた三村に対し、内多は2回目のクリアで後手に回った。1メートル75の1度目はともに落とし、先に跳ぶ三村は2度目も失敗した。起死回生の大ジャンプはここで飛び出した。

 1メートル75は昨年のインターハイでの三村の優勝記録。内多は4位に入った後藤(京都・向陽)と抱き合って喜んだ。最終試技を三村が失敗し、優勝が決まった。両手を振って声援に応えた内多は「部の仲間や家族、多くの人に感謝したい。みんなが支えてくれると思うとリラックスできた」と感謝の思いを強調した。

 近衛中時代はテニス部。高校で当初は千五百メートルなどに取り組んだが、京教大時代に走り高跳びの選手だった藤川義之顧問の勧めで1年途中で転向した。恩師は「背の高さなどもあったが何より頭が真っ白ですべてを素直に吸収してくれた」という。昨夏に本大会に出場し、さらに1年間でインターハイ王者を倒すまでに成長を遂げた。

 身長172センチ、長い手足を使い、しなやかにバーを越える。この1年で助走のスムーズな加速や踏み切りの形など技術面の進歩があったという。だが、本人は精神面の成長を強調した。「以前は失敗後に頭を切り替えられなかった。練習や多くの試合を経験して、常に、自分の跳躍に徹することの大切さに気づいた」とさわやかな笑顔で語った。

▽6月17日

 第3日の陸上では、女子走り幅跳びで藤岡明子(京都・京都光華)が5メートル76で2位に入り、女子三千メートルでは立命館宇治(京都)の竹中理沙が9分16秒58で3位、沼田未知が4位に入賞した。同種目は小林祐梨子(兵庫・須磨学園)が8分59秒75の大会新で優勝した。このほか京都勢では、男子四百メートル障害の柳本陵(北嵯峨)、同三千メートル障害の大森功典(立命館)、同走り高跳びの鈴木瞬介(西京)が3位、滋賀勢では男子やり投げで山本哲史(滋賀・水口東)が3位に入った。

一緒に全国、心強い

 女子千五百メートルで立命館宇治の2年生コンビが入賞した。3位竹中と4位沼田はともに初の9分10秒台をマーク。特に竹中はベストを13秒も短縮した。前日の千五百メートル2位に続く活躍に「朝から昨日の疲れもなく、いい気分だった」と喜んだ。

 優勝した須磨学園の小林がハイペースを作り、2人が懸命に食らいついた。京都府予選は沼田が制したが、今回は竹中が先にゴールした。沼田は「竹中さんに負けたのは悔しいけど一緒に全国に出られるのは心強い」と語った。

自己新 踏み切りぴたり藤岡 全国へ心跳ぶ

女子走り幅跳びで2位になった京都光華の藤岡の跳躍(長居陸上競技場)
女子走り幅跳びで2位になった京都光華の
藤岡の跳躍(長居陸上競技場)

 強まる雨をものともせず、女子走り幅跳びの藤岡(京都光華)が豪快なジャンプで2位に食い込んだ。唯一、6メートル台の大会新で優勝した中野(兵庫・長田)には及ばなかったが、自己新の5メートル76。「雨は気にならなかった。ジャンプの調子が最高だった」と笑顔で声援にこたえた。

 予選はいきなり2回連続ファウル。「普段の西京極と比べて長居の表面はとても硬い。予想以上に助走のスピードが出た」と、不慣れな競技場に苦しんだ。予選最後の3回目。助走のスタート点を50センチ下げて踏み切りを合わせ、きっちり5メートル58を残した。一気に表情が和らいだ。

 決勝の跳躍は6回とも安定していた。2連覇した京都府予選のように大きなストライドの助走でスピードに乗り、全身を伸びやかに使う。2回目、係員も判定を迷うほどぴったりの踏み切りで5メートル76をマークした。「ファウルではない自信があった」と胸を張った。

 京都市の大枝小6年から走り幅跳びを始めて7年目。昨年はインターハイの決勝まで進みながら、入賞を逃した。「去年の全国の舞台がすごく良い経験になった。全力を尽くすだけ」と、本大会に向けた決意をのぞかせた。

▽6月18日

 最終日の陸上は、男子千六百メートルリレーで向陽(京都)が4位に入り、同種目で初の本大会出場を決めた。女子八百メートルでは石橋麻衣(久御山)が2分11秒55で3位に入ったのをはじめ京都勢計3人が出場切符を獲得。男子百十メートル障害は4位木村慎、5位西本卓馬の洛南コンビが入賞。男子円盤投げでも京都勢3人が入賞した。

粘りと追い上げ実る

 男子千六百メートルリレーで向陽が「この種目では初めて」(中村和雄顧問)の大本大会出場を果たした。最終走者・中村の追い上げで4位に入賞。メンバーの4人は表彰式で満面の笑みを浮かべ、スタンドの声援に応えた。

 1走納屋が「練習の成果を全部出せた」と力走し、続く唯一の2年生の2走福井が懸命に粘った。3走増田が小柄な体で力を振り絞り5、6番手をキープ。アンカー中村は四百メートル5位入賞の力で順位を上げた。中村は「このメンバーでベスト記録だし、うれしい」と声を弾ませた。

洛南勢意地の入賞

 男子百十メートル障害で洛南勢が近畿予選3連覇を逃したものの、木村が4位、西本が5位と3年生コンビが入賞し意地を見せた。西本は「先輩がつくった伝統を守るのが役目。何とか力は出せた」と喜んだ。

 準決勝で2年生の中村仁(2年)が1位でゴールしながら、レーン侵害の判定で失格に。2人は「中村の分まで」と燃えて決勝に臨んだ。なかでも西本は決勝まで3レースとも自己新をマークする走りを見せた。木村は「もっと強くなって戦う」と本大会に向けた決意を示した。