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春に輝け 高校選抜大会の京滋勢(6)

レスリング 網野 力出し切り頂点へ

悲願の優勝に向け、熱のこもったスパーリングに打ち込む選手たち(京丹後市・網野高)
悲願の優勝に向け、熱のこもったスパーリングに
打ち込む選手たち(京丹後市・網野高)

 2006年の全国高校選抜、インターハイとも秋田商(秋田)に決勝で敗れ、あらためて頂点に挑む。しかし吉岡治監督は意外な言葉を口にする。「他のチームから見れば昨年の1、2年生が残っているイメージが大きいようだがあまり強くない」。とはいえ、個々の能力は高い。各選手が力を出し切ることが悲願達成の鍵を握る。

 大黒柱の高谷惣亮(新3年)は天性のバランスの良さと多彩な技で昨年、個人66キロ級で全国高校選抜を制し、74キロ級に上げた国体少年男子も準優勝。評価の厳しい吉岡監督からも「勝てるといえるのは高谷ぐらい」と信頼が厚く、主将としてチームを支える意識が生まれてきた。「今までは自分のことばかりだったけど、キャプテンとして何をすればいいか考えるようになった」と仲間にタックルの入り方や倒し方をアドバイスする。

 7階級での勝ち数で勝敗を決める団体戦では高谷を本来より1階級上の84キロ級に置く。50キロ級は大谷健輔(新3年)、55キロ級は小石原拓馬(新2年)、60キロ級は松本和弥(新2年)、66キロ級は岡田誠(新3年)、74キロ級は山根将貴(新3年)、120キロ級は岩渕麗史朗(新2年)。吉岡監督は「少しでも勝つチャンスが増えるよう高谷を84キロに上げた。選手は勝ちたいという、こちらの意思を感じていると思う」と期待する。

 順調に勝ち進めば準々決勝で秋田商とぶつかる厳しいゾーンに入った。勝利のためには思い切り良いタックルが持ち味の大谷、パワーを前面に出す小石原で主導権を握り、高谷らに託したい。大谷は「決勝で負けた昨年の経験を生かし、積極的に攻めて点を取りたい」と意気込む。

 タックルに入って相手をつかまえて強烈なパワーでねじ伏せるのが網野流。アテネ五輪フリースタイル60キロ級銅メダリストの井上謙二(自衛隊)らを生み、強豪としての地位を築いた。吉岡監督は「優勝するぞ、と話している。特に軽量級には意識を高く持てと言っている」と奮起を促す。高谷は「理想としては全員が勝ちたい。出られないみんなが応援をしてくれるから負けたくない」と決意をにじませた。