京都新聞社TOP

2007年インターハイ京都府予選の主な結果と内容

ボクシング(南京都高)

▽ライトフライ級決勝/山本  RSC 吹田(京都明徳)1回1分44秒 (同志社)
▽フライ級決勝/藤崎  RSC  神田(桂) 1回1分46秒 (南京都)
▽バンタム級決勝/田中  失 格  杉山(南京都) 3回1分12秒 (南京都)
▽フェザー級決勝/中山  RSC  石井(莵道)3回2分5秒 (同志社)
▽ライト級決勝/久保(南京都) 判 定  和田(南京都)
▽ライトウェルター級決勝/多口 (南京都) 判 定  鷲野(洛西)
▽ウェルター級決勝/興島(南京都)  判 定  園田(洛陽工)
【認定優勝(出場1人)】
ミドル級 堀内健太(南京都)

■力んで大振り課題に

ボクシング フェザー級決勝 激しいパンチを繰り出す(南京都高)
ボクシング フェザー級決勝
激しいパンチを繰り出す(南京都高)

 ○…ボクシングの南京都がRSC勝ちはなかったものの、判定勝ちなどで5階級を制し地力を見せた。西井コーチは「力みすぎて本来のボクシングができていなかった」と指摘し、インターハイに向けて精神面の強化を挙げた。

 「振りが大きい」。西井コーチは大振りを繰り返すリング場の選手たちを厳しい視線で見つめた。インターハイ出場のかかる重圧のためか、繰り出すパンチやフットワークの流れが遅い。余分な動きが選手たちのスタミナを奪い、決定打は出なかった。父親が高校時代に制したライト級でインターハイ出場を決めた久保(2年)も「第3ラウンドはスタミナがきつかった」と最後まで攻めきれなかったことを課題にした。

 全国で勝ち抜くには技術以上に、相手に気持ちで負けないことが重要になる。西井コーチは「まずは練習でやったことを出せるようにすることが先決。選手たちは普段から試合を意識した練習ができるかが鍵」とテーマを掲げた。

■同一ジム2人健闘

 ○…同じボクシングジムで練習を積む選手たちが、京都の高校ボクシング界をリードしてきた南京都勢に挑んだ。2連覇したフライ級の藤崎(3年、桂)とともに、ライトフライ級の山本(3年、京都明徳)も初優勝を飾り、複数の優勝者が誕生した。

 「(昨年優勝の)プレッシャーで気負いもあった」という藤崎は、立ち上がりこそ落ち着いた動きを見せたが、ダウンを奪ってから動きが一変した。攻撃が右ストレートから左フックと単調になり、勢いまかせの「当たったもん勝ち」という大味な試合展開となった。それでも昨年の大会から「かなり良くなった」というフットワークを使った攻撃で圧倒し、1ラウンドでRSC勝ちした。

 藤崎、山本の両選手が所属する京都西院ボクシングジム(右京区)の鈴木会長は「選手全員が気持ちを前面に出し、精いっぱい戦った。厳しい練習に耐えてよくここまで来た」と選手たちをたたえていた。


◇陸上(6月1、2、3日・西京極陸上競技場)

■インターハイ 京都府予選 1日 110障など5大会新 陸上

 陸上第1日は4種目で計5の大会新が生まれた。男子百十メートル障害では昨年の国体少年A優勝の中村仁(洛南)が14年ぶりに大会記録を破る14秒39で優勝。洛南勢として同種目の8年連続優勝を果たした。男子千五百メートルではモロッコ人留学生エドリフ・ヨセフ(京都外大西)が11年ぶりに大会記録を更新する3分52秒06で制し、2位今崎俊樹(洛南)も大会新をマークした。

 女子千五百メートルは竹中理沙(立命館宇治)が4分23秒48、同四百メートルも馬渕奏(西京)が55秒41とそれぞれ大会新で優勝。女子百メートル障害は赤井涼香(西京)が追い風参考ながら14秒02の好記録で勝った。

■失格を教訓に腕の振り改善

男子110メートル障害決勝 洛南の中村(右から2人目)が14秒39の大会新で優勝(西京極陸上競技場)
男子110メートル障害決勝
洛南の中村(右から2人目)が14秒39の
大会新で優勝(西京極陸上競技場)

 男子百十メートル障害の中村は2年生の昨年、高校歴代12位となる14秒24を出した実力で14秒39の大会新をマーク、2位に0・48秒差をつける圧勝だった。

 昨年のインターハイ近畿予選の準決勝で1位で走り終えながら、隣のコースを妨害したとして失格になった悔しさを味わってから約1年。「今はあれが貴重な勉強になったと思える。次の近畿予選(14-17日)ではさらに調子を上げられる手応えがある」と落ち着いて話す。

 スタートからスムーズに加速し、上下動の少ないきれいなハードリングで走りきった。身長182センチの長い手足でハードルを越える度にぐいぐい前進した。

 春先に両足太ももを故障して走り込み不足で、ハードルの試合は今季2度目だった。それでも、兵庫・播磨南中時代に全日本中学選手権を制した力強いハードル感覚は体に染みついていた。「走力が削られている状況でこのタイムなら納得できる。しっかり練習すれば近畿予選で14秒1台を出せると思う」と頭の中で走りを振り返った。

 昨年の失格を教訓に右腕の振りを改善し基礎体力を鍛え直した。昨年はインターハイ出場こそ逃したが、国体では1年生の少年Bに続き2連覇を果たした。インターハイの優勝候補筆頭に挙がる。「勝負はもちろん負けたくない。でも目標は少しずつでもベストを縮めること」と謙虚な言葉の中に自信を込めた。

■ハイレベルな争い

 ○…男子千五百メートルは、モロッコから来日間もない留学生のエドリフと、昨年の国体少年B三千メートルを制した今崎のマッチレース。2人とも大会記録を破るハイレベルな競り合いをエドリフが制した。「良かった」と覚えたての日本語を交え笑顔を浮かべた。

 スタートから今崎が先頭に立ち、エドリフが後ろにつく展開になり、エドリフが残り100メートルでスパートした。今崎は「悔しいが、自己ベストを5秒近く縮められた」と明るい表情。

 エドリフは、同じ京都外大西で活躍したモロッコの学校の先輩にあたるハッサン(トヨタ九州)にあこがれ来日。今季は千五百メートル中心にスピードを養成している。「インターハイも勝ちたい」と明るく言った。

■「粘れたのが収穫」

 ○…女子千五百メートルは、昨年(6位)に続き全国入賞を目指す竹中が序盤から飛び出した。昨年のインターハイ八百メートル8位の石橋(久御山)らに大差をつけ大会新。「いつも終盤にがくっと落ちるので、粘れたのが収穫」と手応えを語った。

 高校3年で最後のインターハイに向け「ベストの4分20秒台を切らないと全国で上位は無理。もっと強くなる」とさらなるレベルアップを誓った。

■予想以上に声弾む

 ○…女子四百メートルは、身長159センチと小柄な馬渕(西京)が終盤伸び、昨年のインターハイ同種目出場の力を持つ中村(西城陽)に快勝した。昨年の高校ランク12位に相当する大会新に「予想以上のタイム。うれしい」と声を弾ませた。

 昨年までは百、二百メートル中心だったが、秋に駅伝を走って体力がつき今季は四百、八百メートルに挑む。「府高校駅伝は2区で区間6位。あれで四百の終盤に自信が持てている」と、個人種目で初の近畿予選進出にほほ笑んだ。

 男子四百メートル優勝の亀岡・金子暁「1年秋に中距離から転向した。この春一気にタイムが縮まった。四百に挑戦して良かった」

 男子走り幅跳び優勝の東舞鶴・長尾慎祐「白糸中の時以来の府大会での優勝。昨年の近畿予選は全部ファウルだったが、今年はぜひ全国入賞を果たしたい」

 女子百メートル障害優勝の西京・赤井涼香(2・2メートルの追い風参考ながら昨年の高校ランク6位に相当する14秒02をマーク)「本当に(風が)悔しい。予選から調子が良く決勝も力を出せた」

 女子走り高跳び優勝の北稜・野添七瀬(昨年のインターハイ優勝の内多=現中京大=に続き北稜勢2連覇)「去年は内多先輩の競技への姿勢を身近で勉強できた。インターハイは先輩に続く結果を出す」


■インターハイ 京都府予選 2日 記録ラッシュ

 陸上第2日は京都高校新3、大会新5と好記録ラッシュになり、女子円盤投げでは小中真由美(宮津)が高校歴代8位に入る47メートル29の京都高校新で優勝を飾った。男子ハンマー投げ(6キロ)は野中直道(園部)が62メートル26の京都高校新で制し、男子八種競技も広野雄大(洛南)が自身の京都高校記録を破る5710点で2連覇した。同種目は昨年から砲丸投げの重量が変更され、新規定での日本高校記録に次ぐ好記録だった。女子四百メートルリレーは西城陽が47秒69で5連覇を飾った。

■女子円盤 逆転呼ぶビッグ投てき

女子円盤投げ決勝 47メートル29の京都高校新で優勝した宮津の小中(西京極陸上競技場)
女子円盤投げ決勝 
47メートル29の京都高校新で優勝した
宮津の小中(西京極陸上競技場)

 会場がどよめいた。女子円盤投げ決勝の5投目。2位につけていた小中(宮津)が身長169センチの大柄な体をスピードに乗ってターンさせた。「うまく走ってくれた」円盤は長い滞空時間で飛び47メートル29の京都高校新。昨年の日本高校ランキング1位を3メートル以上も上回る記録だ。逆転優勝も引き寄せた。「30人近い宮津高の仲間の声援が力をくれた」。小中は表彰式ではうれし涙にくれた。

 昨年の国体少年A7位の選手。1投目は「緊張し過ぎ」で34メートル台と不安な出だしだった。だが、サークルに近いスタンドに陣取った高校のチームメートや顧問に近寄った時、「みんなが見守ってくれている。心配なんかいらない」と緊張がほぐれたという。直後の2投目に自己ベストの42メートル37を投げ、4回目も記録を伸ばし5投目の素晴らしい投てきにつなげた。

 小学生時代は少年野球チームに入り、宮津中から陸上部で砲丸投げ選手。2年で全日本中学大会に出場し、高校から円盤投げを始めた。中学時代からライバルであり友人の2位上坂(京都光華)が5月に作った京都高校記録(45メートル27)を大幅に塗り替えた。

 昨年は近畿予選で敗退したが、今年は早々と全国の優勝候補に名乗りを上げた。「上坂さんはメールで連絡を取り合う友だち。近畿も全国も二人並んで一番高い表彰台に立つと約束しているんです」と声を弾ませた。

■野中 60メートル超え圧勝 男子ハンマー

男子ハンマー投げ決勝 62メートル26の京都高校新を投げて優勝した園部の野中
男子ハンマー投げ決勝
62メートル26の京都高校新を
投げて優勝した園部の野中

 6キロのハンマーはひときわ大きな弧を描き、60メートルラインをゆうゆう越えた。男子ハンマー投げの野中が、昨季の高校ランキング4位に相当する京都高校新で圧勝した。

2投目で大会新の57メートル52を投げ早々と優勝を確実にし、3投目も大会新を更新し続く4投目。頭上でゆっくり2度ハンマーを回した後、体を沈め4回転、鋭いスピードでハンマーを投げると62メートル26。自己ベストを98センチ更新した。

園部中では柔道部で、高校から陸上を始めた。好記録にも「ハンマーのさわりに触れたばかりの段階。まだ目指す先は遠い」と喜びの様子は見せない。2年生の昨年はインターハイで決勝まで進みながら3投ともファウル。国体も11位に終わった。悔しさをバネに「冬場は基礎体力作りから見直した」と話す。

身長175センチ、体重85キロと大柄とは言えない体だが、ベンチプレス110キロを上げるパワーを誇る。「インターハイも国体も優勝が目標」と静かな声で強く言い切った。

■広野、男子8種圧勝

 ○…男子八種競技で、昨年のインターハイ7位の広野が圧勝。昨年10月に作った自身の京都高校記録を大きく上回り、日本高校記録にあと33点と迫った。「疲れて最後の千五百メートルは体が動き切らなかった。残念」と、日本高校新を逃したことを悔しがった。

 昨年のインターハイは2年生で唯一人の入賞。課題だった走り高跳びでも1メートル83の好記録をマークし着実に得点を積み重ねた。「走り高跳びの記録が伸びたことが自信になっている。近畿、全国での手応はある」と新記録への再挑戦を誓った。

■西城陽、女子400継V5

 ○…女子四百メートルリレーは、3年生4人が息の合ったバトンリレーをみせた西城陽が5連覇。決勝で2走を務めた出口主将は「チームワークばっちりだった。でも今日はまだ本来の力の95%。必ず全国出場を果たす」と意気込んだ。

 大会記録(47秒60)で優勝した昨年のメンバーが松岡、山本と2人残り、同記録に0・09秒まで迫った。二百メートルでも優勝した3走の山本は「明日は百メートルと千六百メートルリレーもある。4冠を狙いたい」と意気込んだ。

 男子三千メートル障害優勝の京都外大西・林宏憲「1年秋からこの種目に取り組み、去年の府予選は3位だけど近畿で予選落ち。今回は1年前に出したベストを約7秒縮められた。近畿は9分10秒台でないと戦えない」

 男子やり投げ優勝の園部・中西一平「初めての60メートル台。高1の秋まで野球部だった。園部中からの同級生の野中(ハンマー投げ)や宮木(円盤投げ)たちと一緒にインターハイで活躍したい」


男子1600メートルリレー決勝 2位に大差をつけゴールする向陽のアンカー西村(西京極陸上競技場)
男子1600メートルリレー決勝
2位に大差をつけゴールする
向陽のアンカー西村(西京極陸上競技場)

 陸上の最終種目の千六百メートルリレーでスタンドがひときわ盛り上がった。男子の向陽、女子の西京がともに初優勝を飾り、表彰式で大きな拍手が送られた。

 男子の向陽は2、3年各2人の走者が息の合ったバトンパスを見せた。1走の2年小嶋が懸命に流れをつくり、続く二百メートル4位の人見、四百メートル5位の福井で先頭に。アンカーは二百メートル優勝の西村。伸びやかな走りでリードを守った。

 昨年も有力選手をそろえながら終盤にバトンを落とすミスで府予選は4位。だが近畿予選を通過し全国出場を果たした。唯一、前回メンバーの福井は「去年の分も優勝を狙っていた」と声に力を込めた。

 女子の西京は、3走に百メートル障害優勝の赤井、4走に四百、八百メートル2冠の馬渕と後半型の布陣。前半は京都文教と競り合ったが、赤井がトップに立ち、最後は馬渕が2位西城陽に3秒以上の差をつけてゴール。馬渕は約2時間前に走った八百メートルでも大会記録に0・65秒と迫る好記録で、「少しきつかったけどリレーの優勝はすごくうれしい」と声を弾ませた。

■果敢に攻め「収穫」

 ○…女子三千メートルの竹中は全国クラスの走りで序盤からレースを支配した。昨年、千五百と三千メートルでインターハイ出場の実力者は「周りに左右されず自分の走りをできたのは収穫」と果敢に攻めた展開を喜んだ。

 序盤から、大会新で制した初日の千五百メートルと変わらぬスピードで飛ばした。立命館宇治勢としてこの種目の7連覇を果たしたことを喜びつつ、「レベルの高い近畿でもこの戦い方で挑みたい」と、自己ベストを2秒57縮めたレースを冷静に振り返っていた。

 男子円盤投げ2連覇の園部・宮木淳平「53メートル台は初めて。去年は46メートル03だったので力は上がっていると思う。去年予選落ちしたインターハイで55メートル台を狙う」

 男子百メートル優勝の花園・小笹隼人「ベストを0秒12更新できた。後半力んだのは反省。中学までは野球をしていたが今は陸上が楽しい。近畿でも全力で勝負」

 女子百メートルで優勝、3冠達成の西城陽・山本彩佳「集中することだけ意識した。全国へ向けシーズンは今始まったばかり。3年なのでチームを引っ張りたい」

 男子八百メートル優勝の洛南・今崎俊樹「今はしっかりスピードを身につける段階。近畿予選で兵庫がレベルが高いし、あと5、6秒縮めないと」


◇バスケットボール(6月3日、京都市体育館)

▽男子決勝  洛 南 97―77 東 山
▽女子決勝  京都明徳 97―73 京都精華女

■洛南が37連覇

 ○…バスケットボール男子は洛南が37連覇。昨冬の全国高校選抜優勝大会を制覇したメンバーがほぼ残り、第2クオーター以降、ディフェンスからの速攻を確実に得点につなげてリードを広げた。だが最終クオーターでは東山にしぶとく食らいつかれ、10点も差を縮められた。77失点に作本監督は「10点分取られすぎた」と厳しい口調。本大会へ田村主将は「ルーズボール、リバウンド、ディフェンス。だれでもできることから真剣にしっかりやり、一丸となれるようにしたい」と気を引き締めていた。

■女子 明徳 底力

 バスケットボールは男女の決勝を行い、男子は洛南が東山に97-77で快勝し、37年連続37度目の本大会出場を決めた。女子は京都明徳が京都精華女を97-73で下し、2年連続14度目の優勝を飾った。

■3点シュートで差 第4Q34得点 精華女を圧倒

バスケットボール女子決勝 第2クオーター、ドリブルで切り込む京都明徳の山元(京都市体育館)
バスケットボール女子決勝
第2クオーター、ドリブルで切り込む
京都明徳の山元(京都市体育館)

 6点リードで迎えた第4クオーター、京都明徳が34得点と底力を見せた。開始直後から、厳しいディフェンスから速い攻めへ転じる自分たちのバスケットボールがよみがえった。

 「最後の10分間で全員バスケをしよう」と5人は長壁監督に送り出された。177センチと長身の2年伊藤がゴール下で得点すると、中村や天池が3点シュートを堅実に決めて圧倒。相手に何もさせず、わずか1分20秒で10得点し勝負を決めた。この後も3点シュートなどで差を広げ、山田主将は「(応援も含め)部員31人がひとつになって勝てたことがうれしい」と素直に喜んだ。

 京都精華女には2月の新人戦で敗れている。その教訓から「得意な3点シュートを絶対打たせないように」(山元)と自陣では激しいプレスをかけ続けた。第1クオーターでは9点差をつけたが詰められ、第3クオーターで一度逆転を許し楽な試合ではなかった。だが流れを奪われる可能性のある3点シュートは計3本とほぼ完封。反対に自分たちは16本を決め、この差が勝敗を決した。

 「3年が引っ張り、一つになって頑張ったことは100点。中盤に足が重くなった点を差し引くと80点」と話す長壁監督の表情は柔らかかった。2年連続となる本大会へ山田主将は「粘り強さを積み上げて結果を残し、いろんな人に恩返ししたい」とはつらつと語った。


◇重量挙げ(6月3日、GSユアサ体育館)

▽男子53キロ級 (1)上野顕司(鳥羽)158キロ(スナッチ70、ジャーク88)(2)熊野(鳥羽)
▽同56キロ級 (1)宮田央紀(鳥羽)140キロ(60、80)(2)永浜(加悦谷)
▽同62キロ級 (1)武部真希(鳥羽)189キロ(82、107)(2)川戸(加悦谷)(3)川原(鳥羽)
▽同69キロ級 (1)辻誠人(田辺)213キロ(93、120)(2)伊藤(鳥羽)(3)吉田(加悦谷)
▽同77キロ級 (1)関野祐太(加悦谷)250キロ(110、140)(2)山上(鳥羽)(3)山添(加悦谷)
▽同85キロ級 (1)小林克己(加悦谷)220キロ(90、130)(2)大村(加悦谷)(3)坂本(加悦谷)
▽同94キロ級 (1)宮川裕弥(田辺)136キロ(54、82)(2)山口(海洋)
▽同105キロ級 (1)前田拓哉(加悦谷)265キロ=大会タイ(115=大会タイ、150=大会タイ)(2)山田雄(鳥羽)
▽同105キロ超級 (1)山田篤誌(鳥羽)242キロ=大会新(110=大会タイ、132=大会新)(2)下岡(田辺)(3)大谷(網野)

■重量挙げ105キロ超級 鳥羽の山田篤 大会新V満足せず

重量挙げ105キロ超級 トータル242キロの大会新をマークした鳥羽の山田篤(GSユアサ体育館)
重量挙げ105キロ超級 トータル242キロの
大会新をマークした鳥羽の山田篤(GSユアサ体育館)

 ジャークで132キロを差し上げ、大会新となるトータル242キロの成功を告げるブザーが鳴っても満足はしていない。重量挙げ105キロ超級。優勝し、インターハイ出場を決めた山田篤(鳥羽)は「大会新だけど、練習で出した自己ベストには届いていない」。浮つくことなく、夏の大きな舞台を見据える。

 スナッチの3回目で大会タイの110キロをマークし「落ち着いてジャークに移れた」という。中学までは野球に打ち込んでいたこともあり右ひじが悪く、1年の冬には手術に踏み切った。「手術までさせてもらった親や、顧問の先生に感謝したい」と練習を積み重ね、今春の全国選抜大会で4位に入賞した。

 ジャークでは胸の前で保持したシャフトを差し上げる動作に移る際、右ひじの力にまだ不安がある。「上腕二頭筋を鍛えて筋力で抑えるしかない」と力を込め、インターハイでの表彰台を目指す。団体でも全国3連覇中の加悦谷を抑えて1位に。「出ている人数が多いから。みんなが力を出し切って近畿大会で団体優勝したい」と、チームの主将として言い切った。


◇サッカー(6月3日、10日 太陽が丘)

▽準決勝   久御山 3―0 洛 東   京都橘 4―0 洛 北
▽決勝    京都橘 2―1 久御山 【得点者】▽橘 長谷川、古林▽久 田畑

■「強気に」後半一変 サッカー久御山

 ○…スコアでは3-0と完勝した久御山だが、洛東に立ち上がりから何度も決定機をつくられ、松本監督は「先制されていたら、負けてもおかしくなかった」と紙一重の勝利を強調した。

 前半は緊張から「ボールを支配できなかった」(DF辻井)。自陣でボールを奪われて速攻に持ち込まれるなど、危ない場面が続いたが、後半は同監督の「強気にやろう」の一言で本来の力を発揮。後半13分にGKがはじいたシュートのこぼれ球をFW田畑が押し込んで先制すると、FW森岡のミドルシュートなどで加点、洛東を突き放した。

■気持ち入った好試合

 ○…京都橘はチームが目指す「ボールをつないでサイドやスペースを狙うサッカー」(MF古林主将)が威力を発揮、4点を挙げて快勝した。

 序盤こそ積極的にプレッシャーをかける洛北にチャンスを許したが、前半18分にゴール前の混戦からDF藤井が先制点を挙げると、完全に中盤を支配。後半11分にはFW四ケ浦が約30メートルのロングシュートを決め、同21分にもMF沢田がゴールするなど洛北を圧倒。古林主将は「気持ちの入ったいい試合だった」と納得の表情を見せた。

洛東・伊庭主将「前半のチャンスを決められなかったのが敗因。相手の個人技に振り回され、徐々に疲れがたまった。前半を零点に抑え、気持ちが緩んだかもしれない」洛北・増田主将「力の差は感じなかったが、守備ラインが下がりすぎ、スペースを与えてしまった」


■ピッチで戦術判断

初優勝を喜ぶ京都橘イレブン(太陽が丘陸上競技場)
初優勝を喜ぶ京都橘イレブン
(太陽が丘陸上競技場)

 創部7年目の京都橘が初の栄冠に輝いた。技巧派同士がぶつかり合う見応えのある対決に競り勝った。創部以来指導している米沢監督は「うれしい。この優勝で女子校から共学化したことを知ってもらえる」と喜んだ。

 ここまで選手たちの戦術眼で勝ち進んだ。普段から「スペースを見ろ」との指示だけで、ピッチ内で相手の弱点を判断する。この日の狙いは両サイドの裏。主将のMF古林は「雨でピッチが滑るし、うちの両サイドは速いから、コンパクトな久御山の裏へ斜めにけり入れた」と明かした。作戦通り、2得点は左右サイドを崩してクロスで挙げた。

 久御山のパスワークに劣勢を強いられる時間帯が長かったが、DF井上は「ドリブルにどう対処すべきか迷ったけど最後は体を張った」。久御山の猛攻は、準決勝まで1失点の守備陣が落ち着いてしのいだ。

 昨年は8強、昨秋の選手権府大会は準優勝。急成長の背景には、2005年度から積極的に取り入れた京都サンガFC・ジュニアユース出身選手たちの存在が大きい。部員41人中、サンガ出身は計11人、この日は6人が先発メンバーに入った。サンガ出身選手の高い基本技術が刺激となって他の選手と高め合う相乗効果を生んだ。

 全国は未知の世界だ。米沢監督は「メンタル面では一皮むけてきたが、もっと走らないと」と引き締める。古林は「ここから京都橘の時代を始めることが出来れば」と念願の舞台へ胸を膨らませた。

■ラストの精度及ばず

 ○…2連覇を狙った久御山は、得意のショートパスとドリブルで優勢に進めたが、ラストの精度で及ばなかった。松本監督は「きょうが一番良いゲームで、力量は証明できた。好機を決めきる技術や気持ちを養いたい」と話した。

 先制されたものの、試合は久御山ペース。ただ、ドリブルなどで崩してゴールに迫るが、なかなか決まらない。後半9分、MF上村からの絶妙なスルーパスにFW田畑が抜けてGKとの一対一を決め、一度は追いついたが、終盤に再び勝ち越された。主将のFW藤木は「久御山のサッカーは出来たが、最後に粘れないのが弱点」と悔しさをかみしめ、府2位で出場する近畿大会の栄冠獲得を誓った。


◇相撲(京都市武道センター)

▽団体(リーグ戦)(1)鳥羽(竹村、小林、大喜多佑、藤原、生出)2勝(2)京都学園1勝1敗(3)南京都2敗
▽個人準決勝 竹村(鳥羽)小手投げ藤原(鳥羽)、小林(鳥羽)よりたおし中川(京都学園)
▽同3位決定戦 藤原よりたおし中川▽同決勝 竹村すくい投げ小林 (個人は3位まで本大会に出場)

■団体 土つかず 個人 上位独占

相撲団体リーグ戦・鳥羽―京都学園 鳥羽の中堅・生出(右)が白崎をよりきりで破り3―0として優勝を決める=京都市武道センター
相撲団体リーグ戦・鳥羽―京都学園
鳥羽の中堅・生出(右)が白崎をよりきりで破り
3―0として優勝を決める=京都市武道センター

 相撲は鳥羽の強さが際立った。団体はリーグ戦の2試合とも5-0で完勝し、個人戦も本大会に出場する3位までを独占した。昨年、本大会でベスト16に入ったときの中心メンバーだった藤原主将は「去年より強いチームになっていると思う」と胸を張った。

 団体リーグ戦は昨年同様、1勝同士で顔を合わせた京都学園戦が優勝決定戦になった。先鋒(せんぽう)竹村(2年)が一気の押し出しで快勝し、二陣の藤原(3年)は、5月の近畿高校選手権無差別級決勝でも顔を合わせた強豪の中川と対戦。「竹村の一番で気持ちが楽になった」と粘り強く勝って2-0とし、続く生出、小林の2年生も連勝。大将戦も大喜多佑(3年)がすくい投げで勝ち、一人も土つかずで優勝を決めた。

 今季は近畿高校選手権の団体でレベルの高い兵庫や和歌山の有力校を下し初優勝した。「あの優勝を経験してから常に落ち着いて勝負できている」と大喜多佑。緊張感する立ち会いでも各選手が落ち着いて自分のペースで立っていた。

 主力のうち2年が3人いるが、うち2人は昨年の本大会も経験している。団体、個人戦の代表を独占するのは2001年以来だ。00年には本大会で団体準優勝を果たした。今年も全国での活躍に期待が膨らむ。田中監督は「近畿の初優勝が選手の自信になっている」を手応えを口にする。個人戦も制した竹村は「先鋒の僕が勢いをつくれば団体はきっと勝てる」と活躍を誓った。


◇バレーボール(三段池体育館)


▽男子決勝  洛南  2―0  洛陽工
           25―19
           25―21
▽女子決勝  京都橘 2―0  京都すばる
           25―19
           25―14

■洛南2年連続代表権 バレー男子

バレーボール男子決勝 優勝を決め、喜ぶ洛南の選手たち(三段池体育館)
バレーボール男子決勝 優勝を決め、
喜ぶ洛南の選手たち(三段池体育館)

 2セットとも中盤まで競り合いになったバレーボール男子決勝。洛南が勝負どころで多彩な攻めを見せ、洛陽工を突き放した。最後はユース全日本代表の塩田の豪快なスパイクで2連覇を決めた。岩崎主将は「とりあえずうれしい。春高(全国選抜優勝大会)だけではないところを見せられた」と表情を崩した。

 全国選抜以降は故障者続出で府春季大会も3位に終わり、新野監督は「どうなることかと思った」。だが毎朝7時半から自主的に練習を行い、内容も選手自身で決める、伝統の「自分たちで考えるバレー」を磨いてきた。今大会に向けてはブロックに重点を置いた。

 決勝ではそのブロックで苦しみ、連続得点できない。迎えた第2セット。17-15から、ブロックがついに決まり、波に乗った。村上のフェイント、町田の強打などエースだけに頼らない攻めでリードを広げる。岩崎は「一枚に集中すると単調になる。ほかにも打てる選手がいるのでコンビを使おうと思った」。

 新野監督の心配も無用に終わり「こっちの想定以上に選手たちが考えてくれた」。だが、塩田は「ブロックがあまり決まっていない。マークにもつけていなかった。本大会への宿題です」と会心の笑顔はない。ベスト16の「春高」を上回り、3年前の全国制覇に近づくため選手たちは考え続ける。

■試合運び安定 京都橘9連覇

 バレーボール女子決勝は京都橘が安定した試合運びで9連覇を飾った。選手らは早くも本大会に目を向け、岸本瞳主将は「きょうから頑張りたい。ミスをなくしていきたい」と静かに話した。

 リベロ井上とアタッカーの加藤がユース全日本の遠征、セッター日隈を故障で欠くなど大会直前までメンバーがそろわず、三輪監督は「即席チームのようだった」。決勝でも加藤にボールを集めた得点が多く、本来の速いテンポでの攻めができなかった。

 180センチを超える選手はいないが、ジャンプの最高到達点が高く、パンチ力もある。今春の全国選抜は初戦負け。三輪監督は「能力があるチーム。何とか力を出させてあげたい」。岸本主将は「攻撃の幅を広げたい。優勝のために、みんなで力を合わせて1勝を積み重ねたい」と誓った。

 京都すばる・久米川監督(初の決勝進出も京都橘に敗れる)「橘の三輪監督とは同い年でいつか決勝で戦おうと話していた。自分がすばるに赴任し最初の年に入ってきた3年生たちで実現したのもうれしい。今後も橘に追いすがりたい」


◇剣道(京都市武道センター)

▽男子決勝 東山 2―1 立命館宇治
▽女子決勝 久御山 3―1 日吉ケ丘

■東山16年ぶり栄冠 剣道男子団体

 古豪が鮮やかに復活した。剣道男子団体の東山は1977年のインターハイ準優勝など輝かしい戦績を誇りながら、過去10年で決勝進出は一度だけ。4年ぶりに勝ち進んだ府予選決勝で、3連覇を狙った立命館宇治に2-1で競り勝った。部を率いて38年目の大場学監督は「選手が本当によく伸びた」と口元を緩めた。

 初戦から快調に勝ち上がった。2、3回戦を5-0。準々決勝、準決勝とも4人が勝利。特に先鋒(せんぽう)山村、次鋒(じほう)奥村、中堅安田と中学時代から府内のトップ選手だった2年生3人が力を発揮した。立命館宇治は昨年2回戦で敗れた相手。山村が引き分けの後、奥村が敗れ0-1と苦しい展開になった。続く安田は昨年も出場し、立命館宇治戦の悔しさを忘れていなかった。個人戦府3位の相手にもひるまず「絶対に取り返す」と鋭くドウとコテを決めた。

 1-1で迎えた大将戦。唯一の3年生、谷口主将は中盤にドウを先取。逃げ切れば優勝だったが、一層大きな掛け声と激しい動きで攻め続けた。「『攻撃は最大の防御』って教わってきたから」と声を弾ませた。

 日吉ケ丘、立命館宇治と有力校を下しての優勝。大場監督は「去年の悔しい経験が生きた。全国でも楽しみな選手たちです」と喜び合う教え子たちに目を細めた。

■久御山、涙の勝利

 ○…剣道の女子決勝は5年連続で久御山と日吉ケ丘の対戦になり、副将戦から2連勝した久御山が3-1で制した。先鋒戦でリードを許す展開になったが、続く個人戦優勝の1年生藤本が切れのある動きで勝ち、副将・大西と大将・中嶋と3年生2人の活躍が涙の勝利につながった。

 久御山は昨年のインターハイでベスト8、日吉ケ丘も春の全国選抜大会でベスト8入りしたライバル同士。表彰式では満面の笑みの久御山と、涙に暮れる日吉ケ丘と明暗が分かれた。久御山の阪口監督は「日吉ケ丘がいるから久御山が強くなれる」と実感を込めた。


◇卓球(6月16日・東山高)

▽男子シングルス順位  ①笠原弘光(東山)②石井(東山)
▽女子シングルス順位  ①田中樂(華頂女)②中島(華頂女)

■「安定感重視」で快 東山対決、笠原制す

卓球男子シングルス決勝リーグ 的確なスマッシュで2年連続優勝した東山の笠原(東山高)
卓球男子シングルス決勝リーグ
的確なスマッシュで2年連続優勝した
東山の笠原(東山高)

 全勝同士が激突した卓球男子シングルス決勝リーグの最終戦。相手の球がネットにかかり、3年連続の全国出場を1位で決めた東山の主将、笠原は、一瞬ゆるんだ表情をすぐに引き締め、全国舞台を見据えた。

 東山は団体で57年連続の本大会出場を決めており、8人で争うシングルス決勝リーグにも6人が進出。6勝で並んだチームメートの石井との最終戦は「相手の力は分かっている。1セットぐらいは取られても負けない」と、集中力を乱さず、3-1で快勝した。

 「予選には予選の戦い方がある」と、無理な攻めを控えてミスを減らす「安定感を重視した戦い」を展開。「前半戦は調子が悪かった」と単純なミスもあったが、徐々に調子を上げ、2月の欧州遠征で磨いたバックハンドが威力を発揮した。

■最後に「開き直った」

 ○…5勝2敗で華頂女の3人が並ぶ大混戦となった女子シングルス決勝リーグは、2年の田中樂が当該選手同士の対戦成績で上回り、初優勝を飾った。

 この1週間は「練習で調子が悪く、自信をなくしかけていた」というが、この日は粘り強さを発揮。第3戦を落とし、連敗は許されない第4戦。後輩の天野(1年)に最終セットまで持ち込まれて「開き直った」といい、得意のドライブの強打を連発して流れをつかんだ。

 昨年の本大会は2回戦で敗れたが、「去年より精神面は強くなった。今年は1点1点を大事にして臨む」と意気込みを語った。

 松下電器の監督を務めた父親らの影響を受け、小学4年で卓球を始めた。国際試合の経験も豊富だが、インターハイのシングルスでは昨年のベスト16が最高。「本大会では自分から積極的に攻め、相手より速い攻撃で優勝までいきたい」と頂点を目指す。


◇ソフトボール(6月17日・福知山三段池公園)

▽女子決勝  京都西山 202 000 0=4
         京産大付 001 000 0=1

■足絡めた先制 チーム力凝 先発「秘蔵っ子」的中

優勝が決まった瞬間、完投した西村(背番号18)を中心に集まって喜ぶ京都西山の選手たち(福知山三段池公園)
優勝が決まった瞬間、完投した西村(背番号18)
を中心に集まって喜ぶ京都西山の選手たち
(福知山三段池公園)
ソフトボール女子決勝 京都西山―京産大付 3回表京都西山1死満塁、谷口が左前適時打を放ち3―0とする
ソフトボール女子決勝 京都西山―京産大付
3回表京都西山1死満塁、谷口が左前適時打を放ち
3―0とする

 好機はいきなり訪れた。ソフトボール女子決勝。京都西山は初回、先頭打者の四球を足がかりに安打と盗塁など足を生かした攻撃でいきなり2点を先取。「監督に2点あれば勝てると言われていたので気持ちが楽になった」と塩見主将。立ち上がりに握った主導権を最後まで手放さなかった。

 先制点に鍛え抜かれたチーム力が凝縮されていた。二死二、三塁からエンドランのサインを受けた乾(3年)は「外角を狙っていた」と、読み通りに来た外角速球を二遊間へはじき返した。遊撃手が一塁送球したが、乾が「無心で」走り内野安打。その間に自慢の足を生かして2人が生還した。三回にも計4安打を集めて2点を追加した。

 先発は準決勝で公式戦初先発した西村(1年)。「秘蔵っ子」(吉田監督)の起用がこの日も的中。微妙にスライドするストレートを内外に投げ分け、京産大付を1点に抑えた。二塁手中村が「完ぺきな投球で、守っていても安心して見られた」と話す。

 5年連続の本大会だが、昨年の主力が抜け「一からのチームづくり」(吉田監督)だっただけに、喜びもひとしお。塩見主将は「最初は遠慮してバラバラだったけど、やっとチームが一つにまとまった」と涙をあふれさせた。2003年には春の全国選抜で優勝、インターハイでベスト4入りした。本大会に向け選手たちは「一戦一戦に集中して戦う」と誓った。

■初回の失点悔やむ

 ○…京産大付は、京都成安から新校名に変わってから初めて臨んだ決勝。加来主将は「名前は変わっても成安魂は変わらない」と最後までチームを鼓舞し続けたが、及ばなかった。

 3年生エースの森田が初回、先頭打者に「ボール半個分の差」(林監督)と悔やむ四球を与え、そこから先制点を許した。「いきなり点を取られて緊張した。力みが出た」(加来主将)と動揺は打線にも影響。三回に2本の内野安打で1点を返したものの、四回以降は無安打。林監督は「選手の力は互角だった。負けた結果は監督の責任」と選手たちをかばった。


◇柔道(6月17日・京都市武道センター)

▽男子決勝  京都学園 2―2 京都共栄
(内容勝ち)

■京都学園、内容勝ち 柔道男子

柔道男子団体決勝・京都学園-京都共栄 副将戦で大内刈りを決め一本勝ちした京都学園の高木(右)=京都市武道センター
柔道男子団体決勝・京都学園-京都共栄
副将戦で大内刈りを決め一本勝ちした
京都学園の高木(右)=京都市武道センター

 一本勝ちと有効で2勝した京都学園に対し、京都共栄は有効と技ありでの2勝。柔道男子団体決勝は春の全国選抜ベスト8の京都学園が2-2の末、内容勝ちで辛くもライバルを退けた。それも相手に先に2勝を許してからの逆転勝ち。山田監督は「共栄も全国レベルのチーム。こういう試合になると思っていた。副将の高木と大将の津田がポイントを奪って勝つ形ができた」とほっとした表情を見せた。

 0-2で迎えた副将戦での高木の一本勝ちが大きかった。2分30秒すぎ、狙い澄ました大内刈りを決めた。府予選前から上背のある共栄・谷口との対戦を予想して磨いた足技だった。高木は「何が何でも一本を取りたかった。決まってうれしかった」と会心の笑顔。大将の津田主将も先に有効を奪って、確実に勝って優勝を引き寄せた。だが「有効を取って守りに入ってしまった。それでは全国で勝てない。最後まで攻めきる練習をしないと」と、主将に笑顔はなかった。

 女子は惜敗し、「男女そろって日本一」の夢の実現は逃した。山田監督は「男子以上に練習していた女子の分まで全国で戦いたい」。90キロ級の高木と100キロ超級の津田は「団体も個人も優勝したい」と口をそろえ本大会での健闘を誓った。

■立命館宇治、激戦制す

 ○…柔道女子団体決勝は立命館宇治が代表戦にもつれ込んだ激戦を制した。代表戦も4分間で決着がつかず、先にポイントを挙げた方が勝つ延長でも決まらず旗判定に。大野の勝利が決まると選手全員が泣いた。

 今春の全国選抜で準優勝した京都学園が連覇への道に立ちはだかった。「負けるとは考えていなかったが怖かった」と大野。先鋒(せんぽう)の吉田は「大野を信じていた。今までにないくらいうれしい」。重圧から解放されたように選手たちが笑顔を見せた。

 本大会では6年ぶりの全国制覇を目指す。大野は「もう一回り強くなりたい」。古田監督は「京都学園と高いレベルで競い合えた。全国優勝を目指し密度の濃い練習をしたい」と抱負を語った。


◇ハンドボール(6月17日・伏見港公園体育館)

▽男子決勝  洛北 25―14 向陽
▽女子決勝  洛北 32―16 田辺

■洛北ペア優勝 ハンドボール

ハンドボール女子決勝 後半1分、相手守備をかわしてシュートを打つ洛北の島岡(伏見港公園体育館)
ハンドボール女子決勝
後半1分、相手守備をかわして
シュートを打つ洛北の島岡
(伏見港公園体育館)

 2年連続で男女そろって本大会へ駒を進めた洛北。決勝はともに序盤に苦戦したが、次第に持ち味を発揮して相手を引き離した。

 女子は、身長170センチ台の選手が乾、塩見、田辺、宇野と4人おり、ゴール前に壁をつくって田辺のシュートやパスの球を奪い、主将の島岡やエースの乾らが飛び出して得点を重ねた。春の全国選抜大会で優勝を果たした戦い方にさらに磨きがかかっていた。

 ただ序盤は速攻時のパスが田辺に渡ったり、受け手が取り損ねるミスが相次ぎ前半14分までリードを許した。主将の島岡は「ミスの後に声を掛け合って修正できていなかった」と反省する。本大会では初の3連覇と1998年以来2度目の春夏連覇を目指す。楠本監督は「ライバルも力をつけている。力を発揮できない時でも自分を見失わずにどうプレーできるか」と本大会までの課題を挙げた。

 男子も堅守速攻を武器に、189センチの成田が豪快なシュートを放ち笠原や万谷主将も巧みなステップでゴールを奪った。硬さのあった前半は攻守に切れを欠き後半、運動量に勝って何とか突き放した。

 春の選抜大会はベスト8。「終盤の運動量で劣ったことが敗因」(佐久間監督)と、それ以後は1日4-5時間の練習で走り込みに重点を置いた。男子は昨秋の国体3位が全国での最高成績。万谷は「一つのプレーを大切にしてミスを減らし優勝したい」と初優勝に向け決意をのぞかせた。


◇競泳(6月23、24日・京都アクアリーナ)

■好記録に手応え 男子200メートル自 優勝の杉岡

男子200メートル自由形決勝 1分53秒31で2位以下に大差をつけて優勝した西城陽の杉岡(京都アクアリーナ)
男子200メートル自由形決勝 1分53秒31で
2位以下に大差をつけて優勝した
西城陽の杉岡(京都アクアリーナ))

 自身の持つ京都高校記録には届かなかったものの、男子二百メートル自由形の杉岡(西城陽)は同種目で3連覇を達成した。昨シーズンは不調に終わった。「このままでは終われない」と決意して臨む高校最後の年。まず府予選の泳ぎでしっかりとした手応えをつかんだ。決勝は自己ベストでもある1分52秒台を目標に設定。前半抑え気味だったが、最終的に1分53秒31の好記録でまとめた。「今の時期にしてはいいタイム」と納得した表情を見せた。

 1年生でインターハイ3位に入り注目を集めたが、昨年は練習しても思うようにタイムが伸びなかった。「いきなり結果が出て調子に乗っていたかもしれない。ハングリー精神に欠けていた」と反省する。

 今シーズンは練習の質にこだわってきた。水をかく腕の力とのバランスを失わないようにキック力も強化した。成果はしっかり表れ「練習中に百メートルの自己ベストも出ている」。インターハイ優勝が今年の最大目標だが、期待を集める京都のエースはさらに大きな夢も追っている。「日本のトップレベルになってからが本当の勝負」と目を輝かせた。

■府高校記録を更新

 ○…4月の日本選手権女子二百メートル自由形で3位に入った田井中千加(京都外大西)は8月のインターナショナル・スイム・ミート2007(千葉)の日本代表に選ばれ、同時期のインターハイ出場を見送っているため、二百メートルではなく八百メートルに挑戦、自身の持つ京都高校記録を更新した。

 前日の練習で1万メートル以上泳いだ後のレースで、「疲労の中で自分がどれだけやれるか楽しみだった」。スタートから余裕のある泳ぎで先頭を守り2位に大差をつけてフィニッシュ。「自信になる。学校のチームの一員として泳げて良かった」と充実した表情で話した。

 女子二百メートルバタフライで2連覇を飾った京都外大西・真継奈緒子「大会新はびっくり。最後まで粘りの泳ぎができた。インターハイ決勝進出を目標にまだまだタイムを上げていく」

 男子二百メートルバタフライを制した京都外大西・山本郁也「大会新は狙っていた。前半からリラックスして泳げたのが好タイムにつながった」

 男子四百メートルリレーで9年ぶりに大会新を出した西城陽の佐伯主将「みんなが自己ベストかそれに近い泳ぎで勝った」

■女子100自 槙村 残り50メートル 懸命スパート 筋力トレで持久力アップ

競泳女子100メートル自由形 大会新で優勝、表彰台で笑顔を見せる西城陽の槙村(中央)=京都アクアリーナ
競泳女子100メートル自由形
大会新で優勝、表彰台で笑顔を見せる
西城陽の槙村(中央)=京都アクアリーナ

 50メートルの折り返しは2位。「前半は楽に入って、後半頑張って行けるところまで行こう」。女子百メートル自由形決勝。西城陽の槙村は京都外大西の津下を懸命に追う。残り約25メートルで並びかけ、ゴール直前で抜いた。「自己ベストが出てうれしかった」。大会記録を16年ぶりに塗り替えたことも重なり、笑みがあふれた。

 一かきで6回足を打つ。岡田監督は「手と足を動かすタイミングが良い」と褒める。スイミングスクールに入り本格的に水泳を始めたのは比較的遅い小学5年。中学ではソフトボールと両立させてきたが、「水泳の方が楽しい」と高校で競泳を選んだ。

 2年生は「(技術的な)タイミングとかはあんまり…」と話す。知らず知らずに身についていた泳ぎのリズムで、昨年の本大会でいきなり8位入賞。今年は1日1万メートルの泳ぎ込みやウエートトレーニングで筋力アップを図り、同監督も「今はまだ途中経過。だが、泳ぎの持久力がついてきた」という。

 着実にタイムが伸び、昨年の国体少年女子Bを制した実力者の津下も抑えた。本大会への期待が高まる。「表彰台を目指す。頑張ったらできるかも」と確かな口調で話した。

■タイムには苦笑い

 ○…女子二百メートル個人メドレーで藤ノ井(京都外大西)が連覇を果たした。だが昨年マークした大会記録にはわずかに及ばず、「1番になれたのは良かったけど、タイムが良くなかったのであんまりです」と苦笑いした。

 昨年の本大会は予選11位で決勝に進めなかった。「今年こそ決勝に残りたいな」と練習を重ねた。この日の決勝では得意の背泳ぎでリードを広げたが満足はしていない。「キックを強くして下半身が沈まないようにしたい」と、本大会への課題を挙げた。

■中盤で本領を発揮

 ○…競泳男子二百メートル個人メドレーを連覇した西城陽の倉貫は「(同種目優勝者に贈られる)三木二郎杯をまた取れて良かった」と、ほっとした表情を見せた。

 四百メートルメドレーリレー決勝の直後のレース。「本数が多くてしんどかった」。だが中盤に本領を見せ、得意の平泳ぎで突き放した。昨年の本大会では予選敗退。「今年は本大会に合わせてきた。決勝には確実に行きたい」と見据えた。


◇ボート(琵琶湖漕艇場)

▽男子シングルスカル (1)細野勇二(東舞鶴)3分59秒94(2)青井(海洋)(3)宮本(伏見工)
▽同ダブルスカル (1)伏見工3分36秒17(2)宮津C(東村・伊藤)3分40秒98(3)朱雀A
▽女子シングルスカル (1)山室芙美(華頂女)4分15秒65(2)外村(華頂女)(3)福住(華頂女)
▽同ダブルスカル (1)伏見工(川渕・中村)3分57秒87(2)朱雀A(3)東舞鶴A

■背水の陣で悪条件克服 宮津C

男子ダブルスカル決勝 2位に入り本大会出場を決めた宮津Cの東村(右)と伊藤ペア=琵琶湖漕艇場
男子ダブルスカル決勝
2位に入り本大会出場を決めた宮津Cの東村
(右)と伊藤ペア=琵琶湖漕艇場

 ○…男子ダブルスカルに挑んだ宮津Cの東村、伊藤の3年生ペアは、同高が4人スカルで5年連続本大会出場を逃した悔しさをぶつけた。

 レース直前から吹き始めた風と高い波でバランスをとりにくい悪条件。側面から強い波を受け蛇行を繰り返すペアが大半だった。その中で「先輩方が築いてくれた全国出場の伝統を守りたかった。背水の陣のつもりだった」(東村主将)と懸命にオールをこぎ続けた。2位でゴールしたが、1位の伏見工が4人スカルの優勝メンバーと重複したため宮津Cが本大会出場権を獲得。二人は手をたたき合い喜びを爆発させた。伊藤は「東村の指示を聞きながらただ夢中だった」と喜んだ。

■強い波風を味方に

 ○…女子ダブルスカルは伏見工の2年生ペア、川渕・中村が1000メートルのコースを唯一の3分台でこぎきった。

 有力ペアの朱雀Aとの熾烈(しれつ)な優勝争い。藤井範久顧問が「強い風と波が小柄な2人に有利に働いた」と言う通り、朱雀Aペアに比べ体重の軽い二人のボートは沈み幅が小さく波の影響を受けにくかった。徐々にリードは広がった。ボートを始めて1年の川渕は「信じられない。夢みたい」と興奮気味。中村は「先生方や多くの人に感謝したい」と喜んだ。