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君色の風吹かせ 佐賀インターハイ京滋勢(1)

バドミントン男子 桂 生活律して集中力磨く 

42年ぶりのインターハイに向け練習に励む桂の選手たち(同高体育館)
42年ぶりのインターハイに向け練習に励む桂
の選手たち(同高体育館)

 京都府予選決勝で昨年代表の京都両洋を3-0で退け、42年ぶり2度目の本大会出場を決めた。初出場だった春の全国選抜大会に続く全国大会出場だ。短時間の集中した練習に加え、日ごろの生活態度を厳しく律して勝負どころでの集中力を磨いたことが、躍進の原動力となった。

 以前は団体戦に出場できないほど部員が不足した時期もあったが、洛水を何度も全国大会に導いた三橋利彦監督が2003年から同高に赴任、指導を始めると府内から有望選手が集まり始めた。急速に力をつけ、西乙訓や京都両洋などの強豪校と京都のトップを競り合うまでになった。

 練習は週に3度、平日の放課後に2-3時間行う短時間集中型。ほかには始業前に1時間ほどの早朝練習が毎日ある。三橋監督は「短時間だと選手がもう少し練習したいと意欲的になり、内容を自分で工夫するようになる」と効果を説明する。

 普段の生活態度を重視した指導も心掛ける。早朝練習では毎朝、5時に起きて登校する選手もおり、三橋監督は「授業中に眠くなることもあるが、頑張って授業を受けようとする気持ちが競り合いでの集中力につながる」と強調。徳田文太(3年)は「普段の生活でだらけると試合でも集中力が切れる。何事も一生懸命やる姿勢が勝負どころで生きている」と精神面での成長に胸を張る。

 チームを引っ張るのは徳田とエースの嵯峨根和正(3年)。ダブルスは2人を2組に振り分けて起用。シングルスは一番手に1年の岩崎将郎を起用、府予選の決勝ではダブルス2組が危なげなく勝った後、岩崎が落ち着いたプレーで優勝を決めた。岩崎は「緊張するかもしれないが集中してプレーしたい」と意気込む。

 選抜大会は予選リーグで敗退した。徳岡は「ダブルスの力が足りなかった。試合や練習後に自分たちで課題を話し合うように心掛け、チームとしてまとまろうと努力した」と振り返る。巻き返しを図る夏に向けて、嵯峨根は「本番で力が出し切れるようにすること。その意識を持って大会までの練習に取り組みたい」と力を込めた。


君色の風吹かせ 佐賀インターハイ京滋勢(2)

重量挙げ 加悦谷 4連覇へ「心の強さ」鍵

 昨年のインターハイで大会初の学校対抗3連覇を果たした。今年の最大目標はもちろん4連覇。出場選手は昨年の7人から6人に減ったが、春の全国選抜大会では77キロ級を関野祐太、85キロ級を大村祐之、105キロ級を前田拓哉(いずれも3年)が制し、初めて3人の優勝者を出した。川畑勉監督は、4連覇の可能性を「5分といいたいが、本音は6割ぐらい」と、確かな手応えをつかんでいる。

 今年のチームは「3年生を中心とした少数精鋭」(同監督)。7人全員が入賞した昨年とは異なり、絶対的な力を持つ3人が軸になる。学校対抗は出場選手の順位に応じたポイントの合計で競う。同監督は「3人が優勝し、続く2年生の小林克己(85キロ級)らがポイントを取ってくれれば」と期待する。

 4連覇を狙える力を備えるまでには苦心を重ねた。6月の近畿高校選手権では確実視された団体優勝を逃した。記録無しに終わった前田は「油断があった」と自身を見つめ直す。川畑監督も「上級生に甘さがあり、猛省した」と苦い表情で振り返る。敗戦から選手一人一人と話し合い、あらためてそれぞれの目標達成の約束を交わした。関野は「先輩たちの記録を途切れさせてはいけない。今大会と国体を合わせて3冠を目指す」ことを誓った。

 部員の多くは中学で陸上や野球など他の競技を経験している。当時から筋力トレーニングなどで指導を受けていた川畑監督に勧められ、高校から重量挙げを始めた。練習メニューは基本的に自分で考えるのが加悦谷流。それぞれが上半身や下半身の筋力、柔軟性などの課題を見つけ、地道な努力を重ねて力を伸ばしている。

 創部から15年。高校重量挙げ界をリードするチームとなった。怖いのはけがと油断だ。先月痛めた腰の治療が続く主将の大村は「自分にとって最後のインターハイ。自己新で優勝したい」と強気に話す。昨年5位の前田は「勝つしかない」と誓う。勝敗を分けるのは「心の強さ」と話す川畑監督。プレッシャーを背負いながらチームを率いる大村主将は「重量挙げは個人競技だが、練習で互いに団結力を高めてきた」と、部員一丸となった勝利を見据える。


君色の風吹かせ 佐賀インターハイ京滋勢(3)

バスケットボール男子 洛南 精神面成長へ直前遠征

17年ぶりのインターハイ優勝を目指し練習を積む洛南の選手たち(同高体育館)
17年ぶりのインターハイ優勝を目指し練習を積む
洛南の選手たち(同高体育館)

 37年連続37度目の出場で、うちベスト8以上への進出が20度と抜群の実績を誇る。有力校の多くが外国人留学生を擁する中で、日本選手だけで活躍する数少ない強豪校の一つだ。昨年12月の全国選抜優勝大会では2002年以来2度目の優勝を飾った。同じ02年には国体も制したが、夏の頂点からは17年間遠ざかっている。作本監督は「インターハイは3つの大会の中で最初にあり、精神面の成長が遅れている時期なのかも。あと一歩の気持ちの強さをどう克服するかが鍵」と闘志を燃やす。

 主将の田村、機動力と視野の広さを持つ辻の3年生2人と、1年生の昨季から主力で18歳以下の日本代表メンバーでもあるパワフルな谷口、どのポジションでもこなす比江島の4人が、昨季から引き続きチームの軸となる。ほかにも中学時代に全国トップクラスの選手だった河上や蛯名ら有力な1年生がいて、チーム内の競争は昨季以上に激化している。

 ポイントはこれらの選手を統率するガード陣で、2年の佐藤、3年松岡が激しくレギュラーを争う。作本監督は「大きな声でチームを動かすべきポジションだが、まだ自信を持ったプレーができていない」と厳しい。

 昨季は選抜優勝大会で得点王に輝いた湊谷(現・青学大)に頼りがちだった。今季はコート上の5人が個々に判断し互いを生かし合うチームへの脱皮を図っており、作本監督や18歳以下日本代表のヘッドコーチでもある吉田裕司コーチは練習でも一切、妥協しない。

 6月中旬、選抜優勝大会では快勝した福岡大大濠(福岡)に練習試合で12点差で敗れた。危機感を高めて、7月中旬からの台湾遠征で強豪校の胸を借りてレベルアップを目指す。インターハイ直前の強行日程だが作本監督は「今のままでは絶対に全国で勝てない。台湾で何かを得て帰国したい」と意気込む。

 昨年は準決勝で中国人留学生のいる北陸(福井)に敗れた。今回も組み合わせは厳しく、順当に進めば、初戦の2回戦はセネガル人留学生を擁する明徳義塾(高知)、準々決勝が能代工(秋田)、準決勝はセネガルと中国からの留学生がいる福岡第一(福岡)との対戦が予想される。伝統でもある素早い攻守の切り替えに磨きをかけ栄冠に挑む。


君色の風吹かせ 佐賀インターハイ京滋勢(4)

弓道男子 塔南 小さな道場 集中力磨く 

大会に向けて練習に励む塔南の男子部員たち(同高)
大会に向けて練習に励む塔南の男子部員たち(同高)

 19年ぶりのインターハイだ。2、3年生の全部員6人でチームを編成し、校内の小さな弓道場で練習を積み府予選を勝ち抜いた。選手たちは「自分たちの力がどこまで通用するか試したい」と張り切っている。

 選手5人が計20射する府予選。風雨の強い、難しいコンディションの中で行われた決勝リーグでは、桃山に10-8、伏見工に11-10、東宇治に11-8と競り勝って3戦全勝で優勝した。的中数こそ伸びなかったものの、大きく崩れもせず勝負強さを発揮した。

 男子13人の部員のうち3年生、2年生はともに3人。2、3年の計6人が補欠1人を含め、インターハイの舞台を手にしたチームの全メンバーだ。6人とも高校から弓道を始め、「部内に負けたくない相手がいる」(3年三好)と互いに刺激し合ってきた。先輩らに基礎から手ほどきを受け、試合では京都外大西など強豪校の選手の射形からも学び、力を伸ばしてきた。

 学校の道場は同時に3人しか的を狙えない広さだ。練習時間も平日は7時限まである授業の後で、実質約1時間に限られている。試合がなければ週末は休み。練習量は決して多くはない。そのぶん、「一本一本の矢に集中している」と2年の植松。練習では自分が射る番を待つ間、部員たちは道場の外で射形を繰り返して確認する。「自宅では筋トレをしている」とエース格の花村主将(2年)も話す。

 中川忍監督は、伏見工に赴任した29年前に弓道部の顧問となって競技を始め、今は初段の腕前だ。「飛び抜けた選手はいないが全員が安定している。特に2年生がまじめで熱心」と期待する。女子も、団体は府予選で準優勝に終わったが、個人の土井沙織(2年)が本大会へ出場する。練習場所の狭さなどを乗り越え、男女とも層は厚く安定している。

 弓道競技は8月4日から始まる。出場47校中、予選を突破した32校が決勝トーナメントに進む。6人は「自分の形をしっかり極めて、試合で出せるようにしたい」(2年花村)と気持ちを引き締めている。


君色の風吹かせ 佐賀インターハイ京滋勢(5)

バドミントン男子 比叡山 大学生の胸借り特訓 

20年ぶりの優勝を目指し技術に磨きをかける比叡山の選手たち(皇子が丘公園体育館)
20年ぶりの優勝を目指し技術に磨きをかける
比叡山の選手たち(皇子が丘公園体育館)

団体で13年連続33度目の出場で、優勝回数は全国最多の6度を誇る。春の全国選抜大会は準決勝で八代東(熊本)に2-3と惜敗した。以後、大学生の胸を借りて技術と体力を鍛えて夏に備え、県予選決勝では主力を外しても快勝する圧倒的な力を見せつけた。1986、87年に連覇をして以来、20年間も遠ざかっている高校日本一の座を奪えるか。主将の今宮雄は「大会が近づいてチームが引き締まり、全員が緊張感を持って練習できている」と手応えを感じている。

強さを支えているのは、実績のある選手が県内外から集まり、厳しいレギュラー争いの中で実力を高めているからだ。宇野賢人(2年)はシングルスで、村上俊と矢部拓也(いずれも2年)はダブルスで、それぞれ小学生時代に全国優勝を経験している。1日3-4時間の練習は、腕の振りやスマッシュなど技術に磨きをかけることに加え、体力の向上にも重点を置く。競り合いでゲーム終盤になっても動きが落ちないよう学校周辺の山道で12キロ走やインターバル走に取り組み、校内の持久走では陸上部の長距離選手に次ぐ成績を残すほどだ。

本大会では、第1ダブルスで村上と矢部を組ませる以外、オーダーは決まっていない。第2ダブルスはエースの土居寛人(3年)と、アイデア豊富な攻撃を見せる定清大祐(3年)が組む可能性が高いが、シングルスは7人の登録メンバーから流動的に起用するつもりだ。藤上良信監督は「シングルスがどれだけやれるか。第3シングルスは勝てる自信があるだけに、第2シングルスの出来が勝敗を分ける」と話す。

県予選が終わると、早速、レベルの高い石川県へ遠征し大学生と練習を重ねた。藤上監督は「大学生は球が速く、駆け引きもうまい。その中で全国に通用する力を身につける」と狙いを説明する。本大会までには近大と合宿をするほか、会場の佐賀県に入る直前には熊本県で3日間、春に敗れた八代東と合宿も行う。土居は「暑さ対策を万全にしたい。勝負所で集中し、悔いの残らないように頑張る」と表情を引き締めた。