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2008年インターハイ京都府予選、主な決勝 2

◇サッカー

▽決勝 久御山 2―1 伏見工

■25メートル弾決めた

久御山―伏見工 後半33分、逆転のロングシュートを決め喜ぶMF上村(8)=太陽が丘
久御山―伏見工 後半33分、
逆転のロングシュートを決め喜ぶ
MF上村(8)=太陽が丘

 「ここで決めてやろう」。後半終了間際、相手のクリアボールを拾った久御山のMF上村は、敵陣中央で右足を振り抜いた。約25メートルのシュートは一直線にバーをたたき、真下に落ち地面で弾んでゴール上部のネットへ。2年ぶりの本大会出場を決めた立役者は右手を突き上げて喜んだ。

 前半は完全に相手ペースだった。伏見工には新人戦決勝で快勝したが、この日はエースMF森岡が徹底マークされスピードのある相手FWにDFの裏を狙われた。前半23分にはオウンゴールで失点。松本監督は「ボランチを3人にして引いてしまい、中盤を好きなようにされた」。

 開き直って前に出た後半は試合の流れが一変した。開始早々にMF川北がドリブルで持ち込み右ポストをたたくシュート。森岡らも積極的に仕掛けて好機をつくった。後半10分、オウンゴールした岡元が「取り返そうと気合で」右CKに頭で合わせ同点。一気に勢いに乗り、逆転を呼び込んだ。

 松本監督は「準決勝までの4試合と決勝前半は悪かったが、最後は素晴らしかった」。苦しんだ末に優勝を果たし、個性派集団が全国へ挑む。

■好機生かせず苦杯

 伏見工は前半につかんだ再三の好機を生かせず、逆転負けを喫した。

 中盤でプレスをかけてボールを奪い、速いタイミングで相手DFの裏へパス。FWの中島や松永、橋爪らが何度も抜け出し、GKとの一対一もあったが、決め切れなかった。牧戸監督は決定力不足を嘆いたが「接点で下がらず、攻撃的にボールを獲りに行けた」と、守備面の成長を評価する。ゲーム主将のDF古賀も「新人戦の時より差は縮まった。選手権に向け、すべての面を鍛えたい」と力を込めた。

■久御山から4人 ベスト11

 京都府高体連サッカー専門部は8日、インターハイ府予選のベスト11を発表した。優勝した久御山からは4人が選ばれた。ベスト11に選ばれた選手は次の通り。

 ▽GK 荒木亮(伏見工)▽DF 岡元俊樹(久御山)青柳祐行(福知山成美)▽MF 森岡亮太、川北勝裕(以上久御山)片山純平(伏見工)▽FW 増元大志(久御山)加島晋(福知山成美)小松祐(洛北)越島直人(大谷)橋爪健斗(伏見工)

(2008年6月9日付け記事)


◇剣道

▽男子団体 (1)東山(2)北嵯峨(3)京都共栄、久御山

■チーム一丸 全国上位狙う

東山―北嵯峨 副将戦で北嵯峨の木村を下し優勝を決めた東山の福代(右)=京都市武道センター
東山―北嵯峨 副将戦で北嵯峨の木村を
下し優勝を決めた東山の福代(右)
=京都市武道センター

 剣道の男子団体で、東山が2連覇を成し遂げた。5人中4人が昨年から残るメンバーでチームワークは抜群。主将の山村(3年)は「みんなで2度目の挑戦ができる。全国では一つでも上に行きたい」と目を輝かせた。

 決勝の北嵯峨戦は中堅戦を終え2-1、優勝のかかった副将戦で準々決勝、準決勝と敗れていた福代(3年)が意地をみせメン、コテを決めた。「みんなに迷惑をかけていた。最後は攻めることだけに集中できた」と会心の笑み。

 前日夜、山村主将は部員に「絶対にみんなで全国に行こう」と携帯メールを送った。昨年の優勝で「逆にプレッシャーがあった。いつも通りの力を出すため、一丸となって気持ちを高めたかった」と話す。

 インターハイでは1977年に準優勝している。チームを率いて39年目の大場監督は「上位を狙うために、全国の強豪校と練習試合を重ねて来た。昨年の経験も生かし、全国に挑みたい」と意気込んだ。

(2008年6月9日付け記事)


◇卓球(東山高)

【シングルス決勝リーグ】

▽男子 (1)久野元成(東山)7勝(2)森(東山)(3)吉田(東山)(4)西森(東山)

▽女子 (1)石川操(華頂女)5勝2敗(2)大森(華頂女)(3)中島(華頂女)(4)坂本(華頂女)

■主将の意地 気迫の全勝 東山・久野

卓球男子シングルス 積極的な攻撃で1位になった東山・久野(東山高)
卓球男子シングルス 積極的な攻撃で1位になった
東山・久野(東山高)

 卓球男子シングルスは、団体で58年連続本大会出場を決めている東山の久野が全勝で優勝、主将の意地を見せた。決勝リーグ進出者は8人全員を東山が独占。手の内を知り尽くした同士の対戦となったが、久野は積極的な「前陣速攻」で快勝。「練習通りにできれば負けないと思っていた」と胸を張った。

 春の全国選抜大会団体戦は、メンバー全員が初の全国舞台という経験不足が響き、1次リーグで敗退。「みんなが120パーセントの力を出せば勝てると思っていたが、甘かった」。その雪辱を期して、コースの読みや対応を重視して練習、部全体で力の底上げを図った。

 久野は8月下旬に行われる日中韓高校生対抗戦の日本代表にも選ばれ、いまが伸び盛り。自身2度目の全国舞台へ、春に感じた不安感はもうない。「足を使ってフォアで攻める自分の卓球が全国で通用するか試し、選抜の借りを返す」と力を込めた。

■無欲の速攻 混戦を制す 華頂女・石川

卓球女子シングルスで、混戦の決勝リーグを制した華頂女・石川
卓球女子シングルスで、混戦の決勝リーグを制した
華頂女・石川

 卓球女子シングルスの決勝リーグは、最終戦まで府代表4人が決まらない大混戦となったが、5勝2敗の華頂女の石川が、同じ5勝の大森(華頂女)に直接対決で勝ったのが効いて初優勝。「優勝なんて頭になかった。思い切って力が出せただけ」とはにかんだ。

 8人中6人を華頂女勢が占めた決勝リーグ。安定したフォアからの速攻がはまった。中山監督は「部内の競争にもまれて精神的に強くなった」と褒めた。これで石川は府予選で団体、ダブルスと合わせ3冠を達成。「全国舞台でも、きょうのように自分の試合をしたい」と意気込みを語った。

(2008年6月15日付け記事)


◇バレーボール

▽男子決勝 洛南 2―0 東山

▽女子決勝 京都橘 2―0 洛北

■セッター転向 主将がけん引 洛南

バレーボール男子決勝・東山―洛南 武渕(右)のスパイクが決まり洛南が25―21と第1セット奪う=舞鶴文化公園体育館
バレーボール男子決勝・東山―洛南 武渕(右)の
スパイクが決まり洛南が25―21と第1セット奪う
=舞鶴文化公園体育館

 バレーボール男子を制した洛南は、新チーム結成後にセッターへ転向した小西主将のトスワークがさえた。11得点のエース武渕のレフト攻撃を中心に、身長192センチのセンター溝口の速攻を効果的に織り交ぜるなどアタッカーを自在に操り、生かした。

 今年1月に就任した細田監督は「コンビバレーにはいいセッターを育てなければ」と、バレーボールのセンスにあふれる小西をセッターに起用、春までは武渕に頼り切った単調な攻撃が目立ったが、練習を重ねるにつれてセンターやライトのアタッカーも使い、幅広いコンビバレーを展開できるようになった。

 卒業生の福沢達哉(中大)がメンバー入りした全日本男子が16年ぶりの五輪出場を決め、小西主将は「先輩の活躍が励みになった」。本大会で昨夏の3位を上回るため「自分たちを支えてくれた人に感謝する気持ちを持って頑張りたい」と表情を引き締めた。

■選手に気迫あった

 バレーボール女子決勝は京都橘が速い攻撃と春以降に磨きをかけたブロックで洛北を圧倒した。三輪監督は「この1カ月猛練習し選手に気迫があった」と振り返った。

 セッター中大路の速いトスから岸本らの強打で得点を重ね、岡主将を中心としたブロックも決まった。エース不在を全員攻撃、全員守備で補うのが今年のチームだが、春の全国選抜で初戦敗退したのを教訓にブロックやレシーブなど守りの強化を図ってきた。岡主将は「練習の成果は出せたと思う」。不本意な結果に終わった春からの巻き返しを狙い、岡主将は「自分たちのバレーを貫きたい」と力を込めた。

(2008年6月16日付け記事)


◇ハンドボール

▽男子決勝 洛北 29―22 北嵯峨

▽女子決勝 洛北 34―16 西宇治

■洛北 アベックV ハンドボール

ハンドボール女子決勝・洛北―西宇治 前半18分、洛北の乾(左から2人目)が強烈なシュートを決め8―7とリードする(伏見港公園体育館)
ハンドボール女子決勝・洛北―西宇治 前半18分、
洛北の乾(左から2人目)が強烈なシュートを決め8―7と
リードする(伏見港公園体育館)

 ハンドボール女子で18連覇を飾った洛北は序盤、相手の遅い展開に引き込まれて苦しんだが、最後は個々の力で圧倒した。楠本監督は「新たな課題や反省点が出た」と淡々と振り返った。

 前半20分を過ぎても、9-8と1点だけのリード。反則が多く得点を伸ばせなかった。乾主将は「ミスの連続。良いリズムにできなかった」と話す。流れを変えたのは、春の全国選抜大会優勝以降、力を入れている個々のレベルアップの成果だった。主力選手だけでなく、「いろんな選手を試してみたい」(楠本監督)と投入された控え選手たちも力強いシュートを決め、すぐに速攻の流れを取り戻した。

 昨春の全国選抜以降、高校の全国大会で連勝を続けており、インターハイでは大会初の4連覇に挑む。乾主将は「これからも一つ一つのプレーを丁寧にしたい」と気持ちを引き締めた。

■選手の成長に笑顔

 ハンドボール男子の洛北は後半、得意のコンビプレーが決まり一気に点差を広げた。佐久間監督は「自分たちで考えてサインプレーを出せるようになった」と選手たちの成長に目を細めた。

 春の全国選抜大会は初戦敗退。巻き返しを誓い、全国の強豪と練習試合を重ね、1日約30キロの走り込みもこなした。課題だった自主性も増した。中井主将は「夏は(監督に頼らず)3年生中心に自分たちで引っ張っていきたい。ベスト8以上を目指す」と熱く語った。

(2008年6月16日付け記事)


◇ソフトボール

▽女子決勝

京都西山 010 001 0=2

京産大付 000 000 0=0

■京都西山6年連続女王 ソフトボール

ソフトボール女子決勝 6年連続優勝を果たし喜ぶ京都西山の選手たち(三段池公園)
ソフトボール女子決勝 6年連続優勝を果たし喜ぶ京都
西山の選手たち(三段池公園)

 ソフトボール女子で6年連続の本大会出場を決めた京都西山は、終盤まで1点差が続く苦しい展開にも崩れなかった。先制本塁打を放ち、無安打無得点に抑えた2年生右腕の森は「全国選抜では自分が投げて負けたので…」とうれし涙をあふれさせた。

 二回に「肩の力を抜いたのが良かった」と左越えへ先制弾。だが、上々の滑り出しの後に苦しんだ。得意の速球とライズボールで2けた三振を奪ったこともある相手だったが、コンパクトな振りで当てに来られ、失策絡みで走者も出した。

 森は「心が揺れたが、バックを信じて投げた」。遊撃から何度も声をかけた小西主将は「声を出し、ムードを壊さないよう心がけた」。マウンドの2年生を3年生の野手陣が支えた。六回には、初回に送りバントを失敗した塚本が「どうにか取り戻そう」とファウルで粘った末に中前打。四球などで一死一、二塁とし長崎の中前打で待望の追加点を挙げた。

 卒業生2人が北京五輪に出場を決め「自分たちも頑張らないと」と口々に話す選手たち。吉田監督は「今年は他にはない年。まず8強の壁を破って結果を出してほしい」と期待した。

■最後の「成安」敗退

 京産大付は、今の3年生が旧校名の「京都成安」時代を知る最後の学年。チーム全員がユニホームの下に旧校名入りのTシャツを着て戦った。敗れはしたが、粘り強い打撃で相手の好投手を揺さぶり、接戦に持ち込む試合展開は狙い通り。木津主将は「最後の『成安』として、自分たちらしくやり切った」と胸を張った。

(2008年6月16日付け記事)


◇柔道

▽男子決勝 京都共栄 2―1 京都学園

▽女子決勝 立命館宇治 2―1 京産大付

■京都共栄 3年ぶりV 柔道男子

 柔道男子団体決勝は、京都共栄が0-1とリードされて迎えた4人目の副将から連勝し勝利をつかんだ。副将中村は、残り約5秒から鋭い足払いで有効を奪って優勢勝ちし1-1。続く大将の岸は「がんがん攻める。駄目なら仕方ない」と積極的に攻めた。そして残り15秒。小内返しが決まり優勢勝ち。

 2度目の優勝だが、本大会出場は府2位で出場した京都インターハイ(1997年)を含め3度目。「ようやった」。来春で定年を迎える芦田総監督が喜ぶ。「相手の京都学園は全国ベスト8の実力。京都の代表として高い目標を持ち8月まで練習する」と決意を語った。

■立命館宇治、激戦制す

 柔道女子優勝の立命館宇治は一人も負けずに決勝まで勝ち上がった。だが、決勝の相手の京産大付は準決勝で強豪の京都学園を1-1の内容勝ちで破り勢いに乗っていた。先鋒(せんぽう)の西田が「私が絶対取る」と豊富な運動量で一本勝ちしたが、続く中堅の1年生大野が敗れ1-1に。大将戦には個人70キロ級を制した橋本主将が登場。約25キロ重い相手に対して終始攻め込み、残り約30秒、相手への「指導」で貴重なポイントを奪って優勢勝ちした。橋本主将は「最近できていない上位入賞を目指したい」と話した。

(2008年6月16日付け記事)