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全国中学駅伝 女子 蜂ケ岡 猛追3位 エース意地16人抜き

 第15回全国中学駅伝は15日、山口市の県セミナーパーク・クロスカントリーコース(男子6区間18キロ、女子5区間12キロ)で各都道府県代表と開催地代表を加えた男女各48校が出場して行われ、男子は八田(山梨)、女子は富士岡(静岡)がそれぞれ初優勝を飾った。山梨県勢の優勝は男女を通じて初めて。

 京都勢は女子の蜂ケ岡が1区30位から、2区鷹本、3区竹今の連続区間賞などで追い上げ3位になった。女子で京都勢が3位以内に入ったのは第6回大会の加茂川以来で、第3回大会2位の東輝に次ぐ好成績。

 男子の綾部は1区新庄が区間5位と健闘したが、13位でゴール。滋賀は女子の甲南が29位、男子の土山は38位だった。

 優勝した男子の八田は、3区笹本が大会タイ記録の区間賞で先頭を奪い、そのまま逃げ切った。女子の富士岡は2区から独走態勢を築き、その後一度も先頭を譲らず快勝した。

■連続区間賞 夢の表彰台

女子の蜂ケ岡。1区吉川(左)からたすきを受ける2区の鷹本。鷹本は区間賞の力走で16人を抜いた(山口県セミナーパーク)
女子の蜂ケ岡。1区吉川(左)からたすきを受ける2区の鷹本。鷹本は区間賞の力走で16人を抜いた(山口県セミナーパーク)

 昨年4位の蜂ケ岡が見事な追い上げで3位に入った。1区で30位と遅れたが、2区鷹本が16人、3区竹今が7人、4区の〓野が3人を抜き、ぐんぐん順位を上げた。最後は仲間の思いを背負ったアンカーの九嶋が、苦しい表情を見せながらも1人を抜いて笑顔でゴール。目標の「表彰台」(3位以内)を勝ち取った。

 塚田監督が締め切り直前まで悩み「苦心して決めた」オーダーだった。昨年のジュニア五輪や全国中学大会で活躍したエース鷹本を、今季初めて3キロの1区から外し、代わりにジュニア五輪などに出場した2年の吉川を起用。しかし全国のエースが集まる1区で緊張があったのか、吉川は「スタートした時から足が動いていなかった」と思わぬ苦戦を強いられた。

 危機を救ったのは鷹本だった。今季は「自分でも分からない」と調子が上がらず苦しんだエースが、区間賞の快走で意地を見せた。「走っている時いろんな人の応援が聞こえた。みんなに迷惑ばかりかけたけど、今日は少しは貢献できた」と目を潤ませた。

3位入賞の賞状などを手に喜ぶ蜂ケ岡の選手と塚田監督
3位入賞の賞状などを手に喜ぶ蜂ケ岡の選手と塚田監督

 鷹本の力走に仲間も応えた。1年生の竹今が「坂でペースが落ちたのでまだまだ」といいながら区間賞で周囲を驚かせると、〓野も「ペース配分も迷わず、昨年の経験を生かせた」と区間3位でつないだ。

 昨年走った5選手のうち4人が残った今年は周囲の期待が大きく、それが時にはプレッシャーとなった。それでも選手たちは全員が目標から目を背けなかった。今秋に「全国の頂点に立て チームの魂一致団結」と書いたたすきを作り、日々の練習で身に着けた。

 駅伝主将の九嶋は「優勝できなかったのは残念。でも昨年あと一歩で表彰台を逃したので、絶対にその借りを返すつもりだった。駅伝が好きだから(3位は)本当にうれしい」と喜びをかみしめた。

※〓は土の右上に「、」を付けた字です。

■綾部13位 粘り強くつなぐ

男子13位の綾部。1区5位の新庄主将から2区の鈴木へつなぐ。
男子13位の綾部。1区5位の
新庄主将から2区の鈴木へ
つなぐ。

 2年ぶりの全国舞台に挑んだ男子の綾部は、1区の新庄主将が区間5位の力走でチームを引っ張り、2区以降も粘り強くつないだが、13位に終わった。川端監督は「もうちょっと上に行けたと思う半面、(この順位で)ほっとした面もある」と複雑な表情で振り返った。

 各校の強豪選手がそろった1区で新庄がチームに勢いを与えた。2列目からのスタートながら、すぐに2、3番手につけ、「前半は積極的に走れた」と先頭集団を率いた。

 2区以降は徐々に順位を下げたものの、2年生コンビの3区四方と4区杉山らが粘り強い走りを見せ、大きく崩れることはなかった。

 一昨年は3位に入るなど、出場した全国大会で常に実績を残してきた綾部。今年はエースの新庄に頼る場面が多く、「全員が力を出し切れないと入賞は難しい」(川端監督)との見方もあった。それでも毎日2回、計16-20キロを走る豊富な練習量を全員がこなし、力をつけた。

 今年は選手同士の仲が良いのが特徴で、新庄は「このメンバーで良かった」と素直に振り返る。杉山は「チームのために一つでも順位を上げたかった。来年も必ず全国大会に来る」と力を込めた。

(2007年12月16日付け記事)