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女子サッカー・なでしこジャパンの望月聡コーチが語る

■女子サッカーの環境を変える

 女子サッカーのW杯で優勝した「なでしこジャパン」のコーチを務めるびわこ成蹊スポーツ大の望月聡准教授(同大学サッカー部監督)がW杯での戦いを振り返った。

ドイツW杯優勝の金メダルと表彰式で着たTシャツを置き、思い出を語る「なでしこジャパン」の望月コーチ(びわこ成蹊スポーツ大)
ドイツW杯優勝の金メダルと表彰式で着た
Tシャツを置き、思い出を語る
「なでしこジャパン」の望月コーチ
(びわこ成蹊スポーツ大)

 優勝が決まった瞬間は、信じられない気持ちだった。なぜ優勝できたのかを伝え、この経験を今後に生かさないといけない。個と個の勝負では欧米勢に対して優位に立てない。相手1人に対し、複数で、それも2人や3人ではなく、11人が連動してボールを奪うのがなでしこのいいところ。百の力を出して気持ちが一つになるからこそ勝てるということを、思い起こさせてくれた。

 (決勝は)開始10分ほどで、今までの米国の中でも一番強いと思った。その時間帯に失点していたら、0―5ぐらいで負けていたかもしれない。延長に入って、勝ち越されたときは気持ちが折れるというか、駄目だろうと思った。それでも沢の同点ゴールが生まれた。あらためて、彼女たちの粘り強さ、したたかさを感じた。PK戦は、リーダーの沢が「私、絶対無理。一番最後にして」と言ったのが笑いになった。

 最後まであきらめない粘り強さの裏付けは、練習量だ。女子選手は(男子に比べて)一生懸命やる。決勝のPK戦も、最後までちゃんとけることができた。しんどい練習でも頑張れたのは、このチームが明るかったから。佐々木監督は面白い人で、アメとムチをうまく使い分けていた。

 ロンドン五輪予選は6チームによる1回戦総当たりリーグで、上位2チームが五輪に出られる。日本、豪州、中国、北朝鮮、韓国の5カ国はどこが勝ってもおかしくない。

 女子サッカーの環境を変えたいという思いが、なでしこの選手たちにはある。そのためにも、今の人気をロンドンにつなげないといけない。

 〈望月氏 守山高―大商大―浦和レッズ―京都サンガ。日本代表で7試合出場。1996年に現役(MF)を引退。2008年から、なでしこジャパンのコーチ。47歳〉

(2011年7月29、30日付け紙面から)