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2007京滋発 頭使うタッチフットに夢中 京都府立大 京で唯一関西リーグ戦参加

関西学生女子リーグに京都から唯一参加するタッチフットボールの京都府大の選手たち。悲願の日本一目指し練習に打ち込む(府大グラウンド)
関西学生女子リーグに京都から唯一参加する
タッチフットボールの京都府大の選手たち。
悲願の日本一目指し練習に打ち込む
(府大グラウンド)

女子学生の体育会離れ進んでいますが…
部員8人、攻守兼任

 アメリカンフットボールからタックルなど体のぶつかり合うコンタクトプレーを除いたタッチフットボール。関西学生女子リーグに京都から1校だけ加わっている京都府立大が、悲願のリーグ制覇を目指して練習に励んでいる。部員はチーム構成に必要な6人をわずかに上回る8人で、競技の性格上、全員が大学から始めた初心者だ。常勤コーチ不在で、全員で相手の分析や戦略づくりに取り組み、手づくりのチームで頑張る。女子学生の体育会離れが進んでいるといわれるなかで、男子のアメフットに負けない全力プレーでボールを追っている。

 府大タッチフットボール部は1994年に農学部の学生だけで結成された。チーム名「アグリス」は「アグリカルチャー(農業)」にちなんでいる。同年から関西学生女子リーグに参加した。ただ一時、14校が参加していたリーグも、体育会離れなどを背景に参加校が減り現在は5校になった。府大の成績は2004年など3位になったのが最高で、上位2校が進出する東西大学王座決定戦にはまだ出場した経験がない。昨季も1勝3敗で4位と苦戦を強いられた。

 今春4人が卒業し、新チームは2-4年がチーム編成ぎりぎりの6人の状態で活動を始めたが、4月に新入生2人が入部した。全員が高校ではほかの競技を行っており、姫路西高でバドミントン部に所属していた和木千尋主将は「ほとんどが初心者で、どの大学もスタートラインが同じというのがいい。大学でこんなに熱中してクラブをやるとは思わなかった」と練習に熱が入る。アメフットが好きで入学直後に入部したG辻野有香(2年)は「体育会に入る女子部員自体が珍しくなった。でも、タッチフットは頭を使うのが面白い」と話す。

 アメフット同様、ポジションが専門化しているが、府大は部員が少ないため攻守兼任で試合に臨む。週4度の練習は2時間半-3時間。部員が少ないため相手の必要な実戦練習はできず、個々の基礎体力や技術向上に力を入れている。攻撃では司令塔のQB、守備ではDLを務める宮川朋子(3年)は「部員たちでプレーをチェックしあったり、日々新しい発見がある。自分たちでチームをつくり上げることが実感できる」と胸を張る。

 裏方の仕事も全員で分担する。対戦チームのビデオ分析から新入生勧誘やホームページ作成、合宿の手配などすべてを全員でこなす。和木は「一人一人が何役も兼ねる。しんどい分、試合で勝つ喜びがある」。

 京都では以前、同大、立命大などもリーグに加わり、同大は1997年度のシーズンで日本一に輝いたこともある。しかし、近年は部員減少などで出場できなくなっている。だが、府大のメンバーは「タッチフットなら日本一も夢じゃない」(宮川)とファイトいっぱいだ。

 春の試合は6日、関西学生女子トーナメントで幕を開け、府大は2年連続日本一の強豪・武庫川女大とぶつかる。リーグ戦のある本番の秋に向け、実力を知る重要なゲームだ。

 今春卒業し、仕事の休みを利用してチームを指導する井上敦子コーチは「全員で一つのことに取り組む喜びがある。3、4年が1人ずつと若いチームだがチームワークの良さで戦ってほしい」。府大の奮闘に期待がかかる。

(2007年5月2日付け紙面から)