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脇坂主将ら京滋から14人 アメフットW杯 あす開幕 開催国日本、3連覇に挑む

 アメリカンフットボールの第3回ワールドカップ(W杯)が2007年7月7日、川崎市で開幕した。日本で初開催の今回は6カ国が参加。開催国枠で出場の日本、初参加の韓国と欧州3カ国のほか、米国が初めて代表チームを組んだ。日本は選手45人のうち主将のDL脇坂康生(松下電工、虎姫高出)ら京滋関係は14人を数えチームの主軸を務める選手が多い。過去のイタリア、ドイツ大会を経験したベテラン社会人選手に、初代表のWR前田直輝(立命大)ら大学生2人を含む多彩な布陣。開催国のプライドをかけて3連覇に挑む。

 3カ国ずつ2組に分かれて1次リーグを戦い各組1位が15日の決勝に進む。開幕戦は7日、等々力陸上競技場での日本-フランス戦。リーグ戦は川崎球場との2会場で行う。

 優勝争いは米国、日本が一歩抜ける。続く欧州勢は2年前の欧州選手権優勝のスウェーデンやドイツ、フランスがいずれも大型チームを組んだ。

 日本は出身大学では立命大が10人で最多となった。3大会連続代表のDL脇坂とDB野村昌弘(松下電工、洛南高出)が柱になる。立命大関係ではWR前田が関西地区の学生で唯一代表入り。OBでは塚田昌克(オービック)山中正喜(松下電工)三輪泰督(松下電工)と大学時代に主将を務めた守備選手が並んだ。カギを握るQBでは代表候補の練習試合で控え起用だった高田鉄男(松下電工)に期待がかかる。立命大時代から定評のある強肩と脚力を生かしたい。京大出身者では大型TEの橋詰泰裕(アサヒビール)が出場する。

 第1ブロック所属の日本の初戦はフランス。欧州勢は大型選手による力技を武器にする傾向が多いが、NFLヨーロッパに参加するエースRBを軸にフィールド全面を使った多彩な攻撃を得意とする。12日の第2戦はドイツ。欧州で最もアメフットが盛んで、ランとパスのバランスの良い攻撃を武器にする。

 決勝に進めば、第2ブロックから米国の決勝進出が濃厚だ。NFLに届かなかった有力大学出身者を主体に編成。平均身長192センチ、体重133キロの大型サイズに加え機動力あふれる攻撃陣を誇る。

 初参加の韓国には京大出身の在日韓国人選手が加わるほか、ヘッドコーチに元同大監督の茨木克治大産大監督、守備コーチに立命大の大島康司コーチが入る。

■立命大・前田 関西学生で唯一 キャッチ能力と突破力は抜群

関西の学生で唯一W杯日本代表に選ばれた立命大の前田(立命大びわこ・くさつキャンパス)
関西の学生で唯一W杯日本代表に選ばれた立命大の前田(立命大びわこ・くさつキャンパス)

 関西の学生で唯一日本代表に選ばれたWR前田(立命大)は、抜群のボールキャッチ能力と突破力を武器に存在感を示す。身長175センチとWRとしては小柄ながら、代表強化試合は3試合に出場しWR陣でトップクラスのパス捕球を決めた。「パワーやスピードに度肝を抜かれるかもしれないが気持ちでは絶対に負けない」と意気込む。

 2月以降の代表候補練習中から「ここにいれば成長できる。十分やっていける」と代表入りに自信があった。立命大の先輩であるWR長谷川(松下電工)らが見せる「絶対に届きそうにないパス」を成功させる姿に刺激を受けた。週2回の練習を通じて大学の先輩である高田(松下電工)ら3人のQBとの呼吸も合ってきた。「連係が良くなり完成度が高まっている」と手応えをつかむ。

 鳥羽高ではバスケットボール部に所属。抜群のスピードとテクニックで司令塔のガードとして活躍し、チームを近畿大会準優勝に導いた。アメフットを始めた大学では1年から先発に定着し、1、2年で関西学生リーグ優勝を果たした。

 昨季は同リーグでライバル関学大に惜敗。頭で描くプレーができない時期が続く苦悩のシーズンだった。「上を目指す意識が薄かったかもしれない」という。今季は副将に就任。代表決定の通知を受けたときは「高いレベルを目指せる」と、日の丸を背負ううれしさがあふれた。

 「米国とはどうしても戦いたい」。見上げるほどの大型選手との経験したことのない一戦を楽しみにしている。