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(14)中丹のスポーツ観光

2010年06月12日

 観光の形が、さまざまに変化している。「物見遊山」ばかりでなく、スポーツ観光、医療観光、エコツーリズムなどの新しい分野が生まれてきた。京都府の北部(中丹)地域のスポーツ施設を有効利用し、観光にもつなげようと、京都府中丹振興局(舞鶴市)がこのほど、「京都中丹地域 スポーツ&観光ガイド」を作製した。A4判44ページの豪華なパンフレットとなっている。

京都中丹地域 スポーツ&観光ガイド
京都中丹地域 スポーツ&観光ガイド

 舞鶴市、綾部市、福知山市の各スポーツ施設、宿泊施設、観光協会や交通機関を紹介している。さらに、地域で盛んなニュースポーツ紹介、主な市民大会、名所、有名社寺、土産物一覧まで掲載され、便利な内容だ。

 スポーツ観光の、私なりの「定義」は、スポーツで体の満足感を得て、観光で心の充足感を味わう、といったところだろうか。確かに、スポーツに親しむと、練習や大会参加でいろいろな土地に行く機会がある。ただ合宿をして、試合をこなして帰ってくるだけでは、もったいないという気持ちもある。

 そこで思い出すのは、一昔前の国民体育大会(国体)だ。私は、1979年(昭和54年)から、京都国体(1988年)をはさんで、10年余り毎年国体の取材にでかけた。もちろん、仕事であって、観光ではない。それでも、当時の国体は、名物の食べ物をふるまってくれたり、観光案内なども熱心だった。仕事の合間のわずかな時間でも、楽しませてくれたものだ。

 最近の国体は、開催地の経費節減もあり、「ただ、試合をするだけ。開催地との交流などは薄らいでいる」と聞く。社会人選手にしてみれば、試合の前後に観光を楽しめるほど休暇もとれない時代だろう。

 スポーツの種類も時代と共に変化する。市民スポーツ、健康スポーツが発展しようとしている今、スポーツで訪れる人達を、地域がどのようにもてなすか、を考え直してみるのも悪くない。今回の中丹振興局のパンフレットが活用されることを願う。