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(21)「京都北部のスポーツ観光」

2011年11月15日

■福知山成美大学でスポーツ観光セミナー

 京都府中丹広域振興局(舞鶴市)と福知山市の成美大学ニューツーリズム研究所主催の「スポーツ観光の可能性を探る」―スポーツ観光と地域振興―セミナーが2011年11月2日、成美大学で開かれた。全国各地で盛り上がりを見せ始めた「スポーツ観光」だが、京都府の北部の舞鶴市、綾部市、福知山市の中丹地域では、京都府がリードしながら「地域活性化」につなげようと、取り組みを進めている。

 セミナーでは、観光庁の坪田知広スポーツ観光推進室長が基調講演した。内容の一部を紹介しよう。

 観光庁では、全国にあるランニングの「良い場所」を選んで情報発信するプロジェクトをスタートさせた。サイクリングのコースを地図で表すときには、トイレなどの主要施設の記号を統一して、利用者が見やすいようにするアイディアもある。地域振興については、「この地域は、このスポーツが盛ん」とみんなに分かってもらえるメッカづくりも必要と説明。そうなれば、地域にある観光資源とスポーツがつながる。旅行で訪れた地でスポーツをしたっていいが、公的施設の場合、県外、市外の人は使用料が高い場合が多く、だれでも同じ料金にする努力も必要だろう。日ごろは使えないような立派なスポーツ施設でスポーツを楽しむのも、ツーリズムといえるのではないか。

■スポーツ観光地づくりの「10のポイント」

 基調講演の資料で示された、スポーツ観光地づくりのポイントは、

 としている。

■中丹広域振興局からの報告も

 中丹広域振興局からの報告も行われた。中丹地域でスポーツ観光に取り組む背景としては、人口の減少、地域経済の縮小があり、スポーツ観光を通して交流人口を増加させたい思いが強い。中丹地域は、京阪神の大都市からのアクセスが良く、山、川、海の豊かな自然や豊富な食材があり、競技施設が充実している点をあげている。

 また、人気の高い福知山マラソンに関わっている近畿日本ツーリスト福知山支店からの報告もあった。2011年で21回目を迎えた大会で、第5回からは1万人規模で定着、約2400人が何らかの形で大会を支えている。参加者の輸送では、JRが大阪号、京都号の各臨時列車を走らせているが、課題は、参加者がマラソンを走ったらすぐ帰る場合が多く、いかに長い時間地元に滞在してもらえるか、どれだけお金を使ってもらえるか、という。

 さまざまな話の中身から、中丹地域の取り組みをスポーツ観光の理想の形に成長させたい熱意が伝わった。

■パンフレットなども次々に作成

 すでに、スポーツ施設と観光ガイドを一冊にまとめたパンフレットや、由良川の沿線のサイクリング地図、福知山スポーツ観光お便利マップ2011などが発行されている。成美大学ニューツーリズム研究所や、地域の観光団体、スポーツ団体などと行政の「官民連携」がこれからのキーワードだろう。

(写真は、スポーツ観光セミナーと、中丹地域のスポーツ観光のパンフレット類)
(写真は、スポーツ観光セミナーと、中丹地域のスポーツ観光のパンフレット類)