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(41)カヌー・スラロームの吉田拓選手後援会

2013年11月29日

 京都出身で、カヌー・スラローム種目の日本のトップ選手、吉田拓選手を物心両面から応援する「チームTAKU」後援会が、南丹市体育協会を中心に誕生した。2016年のリオ五輪出場を目指す吉田選手が11月28日夜、南丹市美山町の同市美山支所会議室で講演し、リオ五輪への決意、南丹市で子どもたちにカヌーを教えたいという夢などを熱っぽく語った。

 吉田選手は木津川市出身で、子どものころから父親のカヌーに乗っていた。京都府立木津高生のときにジュニア日本代表に。大学は、構内にカヌー練習場がある駿河台大(埼玉県飯能市)に進学。在学中に日本選手権も制した。国体は京都府代表として4連覇中だ。大学卒業後は、企業のまとまったサポートも募ったが、カヌーはマスメディアへの露出が少ないマイナー競技ということもあり、思う条件は満たされなかった。自身の練習や、強化には不可欠の海外遠征など活動費の確保が難しい状態になった。

 たまたま、冬季の練習を南丹市八木町の保津川上流でやっていて、京都府体育協会や府教委が南丹市体育協会などへ吉田選手の後援会結成を呼びかけた。また、吉田選手が招かれた講演会は、同市美山町に昨年できた総合型地域スポーツクラブ「みやまスポーツクラブ」のトップアスリート招へい講演として開催、吉田選手を激励した。

 日本のスポーツ強化は、長く企業がチームや選手を支えてきたが、この「企業スポーツ」という日本独特のシステムが近年、大きく崩れた。現在は、ごく一部の選手、チームが大企業のバックアップを受けているものの、多くの選手は活動資金づくりのアルバイトなどに時間をとられるなど、スポーツに専念できない。2020年東京五輪で、国は金、銀、銅メダル計70~80(ロンドン五輪は38)という目標を掲げるが、有望選手の練習環境にはまだまだ課題が多い。

 吉田選手は、「企業」ではなく、「地域」が五輪への夢を共有し、選手を育てようとする試みだろう。会費の年額は個人が3千円、法人・団体は1万円が基本。ポスターを制作、ホームページも立ち上げて、吉田選手の情報を公開している。後援会事務局は口丹波勤労者福祉会館(体育館)に置いている。

 チームTAKU後援会のホームページは http://takuyoshida.com

吉田拓選手