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オーストリアを訪ねて

2010年08月02日

音楽とグライダーの旅 オーストリア

 ヨーロッパのグライダー場として有名な Zell am See飛行場と、ウィーン、ザルツブルグを7月に訪ねてきました。今回はANAのたまったマイルを使い、オーストリア航空で往復し無料の旅でした。フランスが絵画の街であるように、ウィーンは音楽の街です。モーツアルト、ベートーベン、ハイドン、ヨハンシュトラウスなどの像や、いたるところに記念的建造物があります。ウィーンフイルのニューイヤーコンサートで有名な楽友協会は、残念ながら秋に向け工事中でしたが、珍しい工事中の舞台裏など見ることが出来ました。

改修中の楽友会館
改修中の楽友会館

 そのかわり、国立オペラ座でモーツアルトの演奏を聴くことができました。特に、シンフォニー第25番を聞けたことは感激でした。有名な楽団ではなかったのですが、さすがに上手な演奏で、そして、反響のいい劇場でした。大阪のシンフォニーホールとは比べ物になりません。白とゴールドが基調であるシェーンブルン宮殿も圧巻でした。

オペラ座演奏会
オペラ座演奏会

 ところで、ウィーンで一番驚いたことは公共機関に改札口がありません。つまりバス、地下鉄、路面電車など、いつでも自由に乗り降りが出来ます。当然タダではなく、24時間切符とか、72時間切符を購入して乗車するのですが、検札はほとんどありません。どうも順法精神にたけた国民のようで、わが大阪なら、半数が無賃乗車をするのでは?と、不謹慎なことすら頭をよぎりました。

 その後、列車でザルツブルグに移動しましたが、きれいに整備された街です。大きさは 中心地は梅田から心斎橋くらいの距離で、歩いて回れる広さです。この町はすべてモーツアルトづくしで、どこでもモーツアルトが住んだ家々や銅像があり、こじんまりした町です。いよいよ本題のグライダーですが、ザルツブルグ暮らし6年のFさんにお世話になりました。Fさんは、ただいまグライダーの練習中で、日本の北海道でも飛んだ経験があり、ドイツ語はペラペラです。それで、我々が訪問することをグライダークラブのペーター教官に連絡を取っていただきました。

Zell am See飛行場
Zell am See飛行場

 ザルツブルグでレンタカーを借りて、南へ80km走るとZell am See空港があります。あたりはリゾート地で、1周1時間くらいの湖の南1kmにあり、舗装された500mの滑走路を持っています。セスナなどの飛行機とグライダーが共生しており、空港ビルにはしゃれたレストランもあり、アラブの金持ちがたくさんの奥さんを観光フライトさせていました。ここの飛行場は、高級車で有名なポルシェ財団がオーナーで、かなり珍しい飛行場です(普通は国とか市が所有してきます)。グライダーの飛行は、現地のクラブが複座機(ASK21)を飛行機曳航で練習しており、単座機はほとんど個人所有で、大半はドイツ人所有でした。

 格納庫は2棟で20機くらい格納してあり、他のグライダーは野外でトレーラー保管でした。事前にペーター飛行教官にはフライトを希望していたので、モーターグライダー(SF25C)で飛ぶことが出来ました。すぐそばの有名なスキー場を眺めながら約1時間飛行しました。飛行場のすぐ側の山はスキー場で、山頂からパラセールがたくさん飛んでいました。そのパラセールを避けながら上昇し、2,500mまで到達。去年のフランスアルプスと違い、リゾート感覚のやさしいアルプスでしたが、景色は美しく雄大でした。

グライダーのトレーラー
グライダーのトレーラー

今回飛んだモーターグライダー
今回飛んだモーターグライダー

SF25Cのコクピット
SF25Cのコクピット

離陸後に見えた湖
離陸後に見えた湖

ザルツブルグ方向のアルプス
ザルツブルグ方向のアルプス

ファイナルアプローチ
ファイナルアプローチ

 しかし、日本人がフライトを楽しむには少々問題があり、日本のライセンスが通用しません。教官と同乗するか、単独飛行の場合は半径9km以内でのフライトになり、フランスのように自由に飛べないようですが、練習許可証は案外、簡単に取れるそうです。

 その夜は、近くの素敵なペンションに泊まり、翌日は、やや天候が悪く、サーマルがでないのでグライダー飛行は中止となりました。空港レストランで、Fさん、ペーターさんと食事をしながら、オーストリアのグライダー事情について伺いました。日本同様にグライダー人口が減少しているそうです。今年は8月にハンガリーで、2年に1回の世界選手権大会が開催されますが、ここの会員の息子さんが出場するので、応援に行くそうです。日本からも東大OBの市川君が出場しますが、彼は有名人で、ここでも知られていました。

Fさん、ペーター教官と
Fさん、ペーター教官と

 今回も異国を上空から眺めることができ、はるかアジアの片隅から来た初対面の我々を歓待してくれました。そのフレンドリーな応対の背景を考えますと、グライダースポーツは欧米が中心で、アジアの片すみの日本でどのように飛んでいるのか? また教官の技量はどんなもんか? などに興味があるのでしょう。長年グライダーをやってきたおかげで一味違う旅行を楽しむことができました。

 最後に、今回の旅のお役立ちグッズを紹介しましょう。

旅行のお供のカーナビとヘッドホン
旅行のお供のカーナビとヘッドホン