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ハワイ・オアフ島のグライダーと航空博物館

2011年08月10日

空の遊園地・デリンハム空港

 オアフ島のワイキキ海岸から北西約100kmのところにデリンハム空港があります。海岸線をさらに北上するとサーフィンで有名なノースショアですが、この空港は、舗装された3000mの滑走路をもっています。観光としてのグライダー飛行や、軽飛行機による観光フライト、パラシュート降下などができ、空の遊園地といったところでしょうか。グライダーや軽飛行機のライセンスを取得する学校もあります。大変長い歴史があり、私が1980年に飛行機のライセンスを取得する場所として、アメリカ本土とともに、ここデリンハム空港も候補だったことを思い出します。

 現在も、日本の多くの大学の航空部の学生が訓練に訪れており、特に関東の学生が多いようです。今回(2011年7月)訪れたのは、日本人女性が経営する「ハナホウエアー」で、教官はマツモト・ユウコさんといい、10年以上前からの知人です。今回初めて同乗で飛びました。彼女は教官ですが、FAA(アメリカ航空局)の民間試験官の資格も所持し、 学生のライセンス取得試験を行うことができます。ちなみに日本ではこの民間試験官制度はなく、試験官はすべて航空局の役人のみです。

技術は必要だが、ダイナミックなフライトも

 ここの空港の特徴は、滑走路と平行して300m程の山脈があり、一方は海岸線とも平行なので常に海風が吹くということです。従って、離陸、着陸は10mくらいの横風になり、やや技術がいります。そのかわり、その海風のおかげで離陸してすぐにその山の斜面風の中に入り、高度260mくらいで早くも曳航機から離脱して、上昇風に入ります。(通常は600mで離脱します)

 その後は、斜面風の中で上昇し、風が吹く限り何時間でも飛ぶことができます。一緒に旅行した石元さんは、熱上昇風もつかみ1000mまであっというまに上がることができて、条件の良さに感激していました。また河盛さんは、「ステアマン」という複葉機で真珠湾まで30分の観光フライトをしたりで、ここは航空機フアンにはたまらない魅力があります。

太平洋航空博物館に数々の名機

 真珠湾にあるアリゾナ記念館は、アラモアナSCからバスで1時間くらいのところで、バス代は2.5ドルと大変安く、さすがアメリカです。第二次世界大戦の緒戦に真珠湾攻撃で沈んだ戦艦「アリゾナ」を海上に建設されたビルから覗いたり、1998年から係留されている戦艦「ミズーリ」や、潜水艦「バウフィン」の内部を見学できます。日本には無い戦艦の40センチ砲は迫力があり、潜水艦の前後についている魚雷の発射菅、ディーゼルエンジンなど見る価値は十分あります。

 真珠湾にあるフォード島には、現在も第二次世界大戦時の滑走路(1200m)や当時の管制塔(現時点で修理中)があり、その横の格納庫内が太平洋航空博物館になっています。格納庫へ行く途中には「F102」などの初期のジェット戦闘機や、艦上爆撃機「ドーントレス」などが屋外展示されています。内部の展示は、日本軍の真珠湾攻撃についての展示や当時の記録映画が上映されており、日本人にとっては少々居心地が悪いようです。実機は 「ゼロ戦」「B25爆撃機」「F4ワイルドキャット」などの古い機体に加え、朝鮮戦争時の「ミグ19」と「スーパーセバー」もありました。「コブラ戦闘ヘリ」、そして映画トップガンでおなじみの「F15」など海軍の航空機の歴史が見られます。実機のコクピットの展示やフライトシュミレータもあり、ボランティアによる古い航空機の復元作業も見ることができます。

 今回の博物館や戦艦などの見学料は、すべて見て47ドルで約5時間かかりました。久しぶりのハワイでしたが、グライダーに乗り、博物館、戦艦の見学などなかなか充実していました。アメリカ本土と違い治安がいいので、夜もうろつきまわることができ、そして秘密のツアーで朝市や裏ダイヤモンドヘッドも訪問。シェイブアイス、マラサダなどを食べたりと、楽しい旅行を満喫できました。

しゃれたレストランで、ユウコ教官(右)と
しゃれたレストランで、ユウコ教官(右)と

海と山にはさまれたデリンハム飛行場
海と山にはさまれたデリンハム飛行場

飛行場の管制塔(後方)
飛行場の管制塔(後方)

着陸前のコクピットから見るデリンハム飛行場
着陸前のコクピットから見るデリンハム飛行場

真珠湾見学の複葉機「ステアマン」
真珠湾見学の複葉機「ステアマン」

太平洋航空博物館があるフォード島
太平洋航空博物館があるフォード島

展示館の内部
展示館の内部

人形を配して展示されている「零戦」
人形を配して展示されている「零戦」