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またもやフリーキックで1-0僅差の勝利(連載第99号)

2009年03月29日

 負ければ監督の更迭話も持ち上がるというバーレーン戦だった。これまでホームでリスクをかけずに戦って来たと、過去のホーム戦勝利なしに岡田監督は答えていた。しかしスタメンを見た限り、リスクへの挑戦がはっきりと見えてこなかった。いつもと変わらない名前が連っていた。小さな日本代表だった。

 それに代えてバーレーンは日本を知り尽くしていた。GKもセンターバックも大きくて赤い壁となった。田中や玉田ではその壁をぶち破ることはできなかった。日本の戦いは平凡だ。中盤で中村や遠藤に持たせても、ゴール前まで引いて守れば問題ない。日本は一旦サイドへちらして最後にセンターリングするが、パターンはいつも同じで中央で弾き返せば問題ない。中盤から中央突破する選手もいないしミドルシュートもない。最後までパスにこだわって自滅する。

 日本の戦いは、相手が中盤まで攻めてきた時にその後ろに広がるスペースがあるときに有効になってくる。その反対にスペースが無いときはなすすべがない。日本の最大の欠点はそんな場合に対応する手段がないことだ。対応できるコマがない。ずっと同じことの繰り返しだ。ではどうすれば良いのか・・・。結局FW力の強化でしかない。つまり大型のFWの育成である。そしてシュート力の向上である。私はいつもかつての久保選手を引き合いにだして言う。シュートの最後は瞬発力である。瞬発力がなければゴールを割れない。狭いゴールスペースはニアサイドであればGKの肩より上になる。そこに蹴るには大型FWの瞬発力が必要だ。事実、日本のセンターバックの二人は、大型である。だから通用している。

 今の日本の玉田、大久保、田中らの小型FWでは、引いた相手には勝てていない。具体的に言えば、小さいFWがシュートを打つ瞬間、大きなDFによってシュートコースが消されてします。少しでもシュートコースを確保するために早く打とうとする。または、出来るだけ前が見えるようにワンツーパスを受けようと動く、その度にシュートタイミングを無くしバランスを崩す。そう、自滅しているのである。では、今の小型FWではどうなのか、それはアルゼンチンのメッシのような選手を発掘するしかない。日本全国の何万というチームのコーチや監督が、メッシか久保二世かを育ててくれなければならない。ただし、2010年には間に合わないが・・・・。

 あとひとつ忘れてはならないことがある。オシムがかつて言った。日本人らしいサッカースタイルの確立である。今の代表にそれは感じられない。もう一度日本らしさを見つける旅にでなければならない。それが南アになるのかもしれない。ドイツの時にあったように、またもや繰り返しになるのだろうか。

 話は元に戻して、このバーレーン戦中村のフリーキックの得点でかろうじて勝利した。ボールはゴールの枠に蹴らなければ、何も起こらない。つまりサッカーはポジティブなゲームだ。昨日のゲームを見てFIFAランク30代の後半のチームになってしまった。ヒデやイナモト、オノのいた時代をなつかしく想う。

 WBCの二連覇で日本人らしいプレーが世界を圧巻した。スモールベースボールだ。サッカーでも同じような事を言っていた。今世界では、次のプレースタイルへステップアップしている。日本は確実に遅れてしまった。