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キリンカップ連勝に今思うこと!(連載第103号)

2009年06月01日

 前号でウズベキ戦について書いた。次号は、その戦いについて書こうと思っていた。しかし、チリ戦4-0、ベルギー戦4-0の連勝で急遽キーボードを打つことにした。次戦それはそれは大切な一戦であるからである。今朝の記事で中村俊輔も同様に思っていることがわかった。彼もこれから待っている試練を想定しているのである。解ってくれている。

 まず、二戦とも分析してみた。いずれも相手チームが日本代表に対して誤算をしてくれた。チリもベルギーも大半がヨーロッパと南米でプレーをしている選手たちだ。監督を含めて日本のことは判っていない。アジアの小チームぐらいしか思っていない。何年も試合をしたことはない。よっぽどのことがないかぎりテレビもみない。そして、まさかこんなに組織的なプレーが出来るとは思ってもみなかった。だからいつもと同じスタイルで戦ってきた。

 チリは、前半から攻めてきてくれた。日本代表が勝つことが出来る唯一のケースだった。日本は格下のチームでも、引かれて守られたら点を取れない欠点がある。しかし、同格のチームが攻めてきたら、早くサイドへちらして早めのセンタリングで得点機を創ることが得意だ。日本代表は攻めてきた相手に対して、中盤で相手を囲い込んで早めにボールを奪った。そして、後はリズミカルなパスサッカーをした。チリ戦では、本田、岡崎、今野が良かった。かれらに6.5点を与えたい。

 ようするに思う壺にはまってくれた。得点も新人が成長してきてピタリとはまった。かつて三浦カズのカズダンスの歓喜のように興奮させてくれた。本田と岡崎を見て大型FWの確立に力が入った。前途明るいと思った瞬間だった。そして、昨晩のベルギー戦も同様の展開となり、これまた4-0の大勝だった。ベルギーは、日本に勝てると思っていた。チリ戦を見たはずなのに、日本との戦い方について大きな変化で対応してこなかった。しかし唯一の対応は少しの引き気味という程度だった。

 日本代表は、中盤で自由にボールを支配し、ためを作って、前線へ自由にボールを供給した。たぶん前半終了時点では、ベルギーは日本に負けないと思っていた。後半も同様に日本は機能した。結果4得点をたたき出した。二人の中村、岡崎には6.0点をあげたい。結果を恐れずにシュートを打つべき時に打った。先取点の長友の得点もここしか取れないところにシュートが飛んだ。連載99回号にも書いたように、サイドからのシュートはGKの肩口より上部、つまりゴール右上隅と左上隅の二箇所しかない。そこへどれだけのスピードで蹴りこめるかである。長友は思いっきり左隅を蹴った。あぁ~なんとすばらしいゲームなのか・・・・・・・。

 では、そろそろ本日の一番言いたいことを書こう。もちろん辛口で締める。W杯アジア最終予選で、敵地で戦う。相手に勝てばW杯最短で一番乗りである。相手は、グループ三位以内を狙っている。これしかチャンスは残っていない。この一番、日本に負けたら地元での屈辱と三位以内が危うくなる。そして、このチリとベルギー戦を観戦している。もし、あなたがウズベキスタンの監督だったら、どうしますか。どのように戦いますか。

 今一度復習しよう。荒れたグランドと長旅、思うように運ばない移動と練習。いつもの環境ではないアウェイの雰囲気。前章で書いた事実を向き直る謙虚な姿勢が必要だと思う。選手も監督もファンも皆が、その上で作戦を組むのである。もしあなたが名誉ある日本代表の監督ならば、どのように戦うのですか・・・・・・。