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アジア大会・サンガの降格・W杯の招致落選。(連載第134号)

2010年12月06日

 シーズン最後に待っていた名古屋の初優勝だが、京都サンガのJ2部降格に、やっぱりと思うのは不謹慎なのだろうか・・。最近の報道で祖母井(うばがい)氏が新たにGMに就任するのは期待が持てる。しかしながら、またもや個人の力量に頼るところに不安が残る。個人に託すならば、とやかく注文をつけないこと。長い目でみること。そして、彼の指示に従うことだ。良い人を引っ張ってきても孤立させたらいけない。新監督の選任から選手の構成まで彼の仕事は山とあるし、その前に、この風土に馴染んでもらわないといけない。

 アジア大会の成果は圧巻だった。女子サッカーの優勝に続いて男子のダブル優勝と、誰が想像しただろうか。内容よりも勝つサッカーに徹した女子に対して、ゲームごとに力を付けてきた男子U21チーム。チームとしての若い力と洗練された技術の結晶だった。これでアジアにおいて、ひとつ抜き出た感じである。圧倒的にアゥェイの状況で、周りが見えるプレヤ-の成長があった。予定外の戦績に大変満足だ。

 W杯の候補地決定の知らせに日本列島は一喜一憂した。そうだろう。結果は残念なことだが、いずれの投票においても韓国の方が上だった。北朝鮮の砲撃があったばかりだというのに、不安定な朝鮮半島での開催が日本開催よりも上回ったわけだ。私はそれが残念でならない。日本での安定した開催よりも価値のある選択をする理事が多かったわけだ。経済的な価値は否定できない。

 私が以前語ったとおり、期待はしていなかった。オシムが言ったとおり、日本はすでに高い金を支払って(競技場の建設という)W杯を開催している。同じくオリンピックもしかりだ。その日本が何回も開催することに固執することに異論を述べた。私も同感だった。はっきり言ってW杯を続けて開催できるほどサッカー文化は醸成していないからだ。

 FIFAは、南アに続いてブラジル、ロシア、カタールと未知の開催国へ賭けに出た。イングランドやアメリカ、日本などの安定的な道を選ばなかった。

 しかし、よくよく考えてみるとサッカーというゲームは、安定よりも意外性を重んじる。ゴール前で世界の人々は意外性を求める。メッシやルーニーに思いもよらないシュートを期待している。忘れてはいないだろうか。デンマーク戦の本田圭輔のフリーキックを。来年早々のアジアカップ、その前の天皇杯元旦の決勝、高校サッカーと次の予定が詰まっている。