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やっと区切り!(連載第145号)

2012年02月07日

 サッカーに出会えて49年目を迎えた。

 昨年末、サラリーマン生活に終止符を打った。そして新しい第二の人生をスタートした?と言うことだろうが、実際は、身心ともにリセットすることが重要で、その為のトレーニングをしている。

 長いサラリーマン生活、その大半が、旅行とイベントと言う商売だった。仕事の延長には、常にサッカーがあった。つまり、比較的簡単にサッカーを観戦することができた。年月の経過が新たな仲間との出会いを可能にしてくれた。そして、日本サッカーの飛躍とともに歩むことができた。真にうらやましい限りだ。スタジアムの生観戦も100試合、テレビやラジオ観戦(ラジオは子供の頃の日韓戦)などを通したら1000試合は観戦しているだろう。

 W杯も4大会経験した。イタリアリーグやブラジル選手権も観戦した。

そして、何よりもW杯日韓大会の運営の仕事をライフワークとして経験できたことだろう。

【ピッチサイドから見たグランドレベル。25番は中村選手】
 〔世界一見やすい興奮する観客席・長居第二球場のピッチサイドの特別席・手前は横浜の中村俊輔選手〕

と言っても、余韻に浸りながら晩年を過ごすわけにいかない。まだまだ見たいゲームはあるし、強烈な批評も必要だと確信している。

 5日のオリンピック最終予選における不甲斐無い日本チームに一喝したい。(中立地ヨルダンにおける対シリア戦、1-2の敗戦) 選手も監督も甘かった。終了前に1-1の引き分けで勝ち点1の積み上げを意識した瞬間に重いロングシュートがGKに向かってまるで砲弾のように飛んでいった。

 若い日本チームは、技術もスピードもシリアよりも劣っていた。しかし、彼らは我々がアジアの王者であると勘違いしていた。その責任はマスコミにもある。順調に最終予選を勝ち進んでいた(ホームが大半)時、女子チームのオリンピック出場やW杯最終予選のA代表の活躍などで、サッカー日本代表チームをひとくくりにして英雄視してきた。

 若い選手はもてはやされ、テレビや雑誌にヒーローとして取り上げられた。よくよく考えたら、なでしこチームの世界一とA代表のアジアカップ優勝以外に表されるものはなく。オリンピック世代の代表は何も掴んでいないのである。彼らをヒーローにしたことが、敗因である。そして、虎視眈々と首位を狙ってきたシリアチームがヒーローとして凱旋帰国できたのである。

 試合は、ほとんど日本チームの良いところはでなかった。パスがつながらないことをグランドのせいにしたり、夕陽に向かって攻めた前半の夕陽対策は事前に立てていたのだろうか。彼らが犯したファウルに対して、あたかも正当なチャージのようにしつこく抗議していた選手もいた。Jリーグでは、この程度のファウルは当たり前かも知れないが、ここは中東のアウエーの地なんだ。

 万一、このチームの力でロンドンに行っても、ファーストラウンドで敗退だろう。もっと技術力を高め、スタッフと一丸になった戦術を立て、やり直す必要がある。次はマレーシア戦、最終のバーレーン戦までもつれるだろう。さあ、監督の采配が見てみたい。

 最近のなでしこチームの沢や川澄のテレビ出演の多さに驚いている。あまりにも、もてはやしすぎる。アスリートには、アスリートの平常心がある。試合前に切り替えるというが、そんな容易いものではない。日々の生活、身も心も毎日の鍛錬からアスリートの平常心が生まれる。彼女たちの世界一レベルの平常心である。私は、女子サッカーのロンドンの戦いが心配でならない。

 本日最後に、昔の高僧が読んだ唱で選手に伝えたい。理解してほしい。この意味するところを・・・・・・・・
「君看よ 双眼の色 語らざるは 憂いなきに似たり」