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海外観戦の怖さと面白さ(連載第152号)

2012年05月01日

なつかしのシーンから 1997年訪問したイタリア・ナポリ。

ナポリはミラノ、ローマに続いて三番目に大きなスタジアム(収容6万人)を有するSSCナポリの本拠地。私は、セリエAナポリとフィオレンティーナ戦を観戦した。

左:〔ナポリのサンパオロ競技場前で〕右:〔発煙筒や花火を焚くのは、当たり前。時々試合は中断する。〕 
左:〔ナポリのサンパオロ競技場前で〕   右:〔発煙筒や花火を焚くのは、当たり前。時々試合は中断する。〕

〔発煙筒や打ち上げ花火を上げる。時には敵のサポーターに向かって投げる。<br />日本では考えられない危険な行為だ。最近では、厳しい罰則で取り締まっている。〕
〔発煙筒や打ち上げ花火を上げる。時には敵のサポーターに向かって投げる。
日本では考えられない危険な行為だ。最近では、厳しい罰則で取り締まっている。〕

海外サッカー観戦のすごさ

 海外でのサッカー観戦は危険がともなう。できるだけ一人を避けたい。このナポリのときは知人とふたりだった。たまたま知人のシャツが京都サンガの紫色だったので、この対戦相手のフィオレンティーナもパープルだったため、周りのナポリ人から誤解されそうになった。イタリアでもブラジルでも少なからず怖い目にあった。

私に向かって現地の人はかならずこう言う。

 ただ、W杯のような国を挙げての大会では、警備も完全であるから大丈夫だと感じている。南ア大会の時は、マスコミはこぞって危険地帯をアピールした。しかし、実際はそれほどでもなかったようだ。W杯に限っては、テロも起こりにくい。それは全世界でサッカーが愛され、期待され、唯一生活のよりどころになっている地域が多いからだ。テロを仕掛けてくる地域の人たちにもW杯は夢のお祭りなのだ。

 世界には、日本のように女・子供が夜、サッカー観戦できるほど安全な国はない。これは真実だ。先日、テレビのレポーターがアメリカで夜桜観賞の習慣がないことを不思議に言っていたが、私はあきれ顔で見ていた。夜は単純に安全でない。夜出歩く人はいない。夜は車からドアへの移動であって、安全を無視してまで夜桜のそぞろ歩きはありえないのである。

 ここ数年日本ではいろんな災害が起こった。外国人犯罪も増加の一途だ。しかし、まだまだ日本人の心は安全であることにどっぷり浸っている。だからサッカーで世界トップ10に入らないのではないだろうか。サッカーの上達と安全な生活とは、反比例する。これは結構真理かもしれない。

 私は、イタリア、ブラジル、ドイツ、フランス、アメリカで観戦したことがある。一度、観戦直前にスタジアム行きを断念した国がある。それは、クロアチアである。仕事で何日かザクレブに滞在していたとき、ホテルのロビーでクロアチア代表とすれ違った。その後調べてみるとユーロの予選(ナイター)が開催されていて対戦チームはギリシャ(日本で言えば日韓戦)だった。私は願ってもいないラッキーな日にここに居る事を喜んだ。ホテルのコンシェルジェでチケットを手配しようとしたが、前売りは完売であった。しかし、スタジアムでチケットは容易に手に入ると聞いていたので、その日はワクワクしていた。

 その日の午後から空模様がだんだんと悪くなってきた。私は気落ちしていった。最後は、荒れた天気と荒れたゲームになる、一人は危険だと現地人に説得されて、無念にもホテルの自室でテレビ観戦と相成った。試合は天気同様に荒れた。翌日のニュースでサポーターも荒れたことを知った。私は、今でも観戦を断念したことを悔いていない。

 海外に行って慣れてくると、思わぬ落とし穴に陥ることがある。時には好奇心と悲観心を量りにかけて自分を見つめなおす必要がある。一歩退いて、遠くから眺めてみることである。例えば、イタリアのトレビの泉の真ん中が一番のカメラポイントである。観光客は一番良い場所からショットを取ろうと夢中だ。そんな地点から少し離れて斜めの角度から泉を眺めてみたら、恐い光景が見えたりもする。自分が渦の中心にいる時よりも離れて見る事が冷静な判断をすることが可能なのだ。(※海外には、サッカー観戦に安全な国も多いことを付記したい。念のため一人での観戦は避けたい。)

オリンピック本戦のグループ組合せが決まった

 男子は、グループDでスペイン、ホンジョラス、モロッコと同組だ。上位2ヶ国が決勝トーナメントに勝ち進む。2位狙いは悪くない組合せだ。このグループではスペインがダントツに抜きんでている。欧州予選でも無敗で勝ち進んできた。日本は初戦でいきなりスペインと対戦する。守備を重視するとオーバーエージ枠でDFを強化したい。

 女子は、カナダ、スウェーデン、南アと同組だ。一位抜けは確実だと予想する。金メダルを獲得するのも現実味を帯びてきた。今のところは安心したい。

4年に一度のヨーロッパ決戦・ユーロ2012が6月8日開幕

 ロンドンオリンピック以上に忘れてはいけないのがユーロ2012だ。ホスト国はウクライナとポーランドだ。無敵艦隊スペインにドイツ、オランダ、イングランド、イタリアが挑戦する。

7月1日が決勝だ。各組を紹介しておこう。

現在各国ともに自国リーグの終盤を迎えている。イングランド、イタリア、スペインともに接戦だ。5月リーグ明けと同時にユーロモードに切り替わる。

 それに6月には、ブラジルW杯アジア最終予選もある。本気モードの熱い戦いが始まる!