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中東決戦前哨戦 (連載第187号)

2013年3月23日


カナダ戦とは・・・

 昨夜の強化試合と位置づけたカナダ戦は、つまらないゲームだった。若くなったメンバーが何を意図して戦ったのだろうか。単なる日本で行っている親善試合とさほど変わらない。それよりも立ち上がりのカナダの攻撃に迫力があったし、同点になった時は格下ながら将来性を感じたぐらいだ。

 一言でいうと、時々日本代表は日本人らしさが前面に出てしまう。つまり、一家で言うと次男坊や末っ子の集まりになって自我の主張が乏しくなる。立ち上がりは、チームが噛み合わないからより積極性が必要だ。

 次戦のヨルダンに勝てば、ワールドカップ一番乗りということだ。そのための強化試合だ。ここに来てなぜカナダなのか、もっと中東のカラーを持ったチームを招聘できなかったのか、アフリカや東欧のチームで良い。劣悪なピッチが予想されているヨルダンと違ってここドーハのピッチは良芝だった。チームもピッチも強化になっていない。

ベースボールの世界一決定戦

 先日のWBC準決勝プエルトリコ戦、あのダブルスチールの失敗について私は引きずっている。後々真意が語られるであろうが、あの場面で何が悪かったのだろうか・・・・・。中途半端なサインを出した監督が悪かったのか、いやプロならば自分たちで判断すべきサインだったのか、それとも前も確認せずに無我夢中に走り続けた一塁走者が悪いのか、いやいやスタートを切って、途中でやめた二塁走者が悪かったのか、それともあの場面でなくてもっと前に問題があったというのだろうか。

 スポーツの世界には様々なケースの対応がある。昨晩のカナダ戦についても同様な気がする。

山高く水清くして風光る

 冒頭の文言は、松本城で架かっていたのれんに書かれていた。作者の詳細は知らない。何か信州らしい余韻がある。山が高いと雪の白が身を凍らせてキリリとさせる。そこから流れる水は透明で美しい。まわりに吹く風は凛として輝く。私が理想とする日本代表のイメージだ。昨晩は、砂嵐と乾きで風が淀んでいた。まったく逆のイメージだった。

 でもヨルダン戦は大丈夫と思っている。日本の選手は、劣悪なピッチ、中東の笛、アウェーの洗礼を知っているからだ。日本は世界最短でブラジル大会の切符をとるだろう。