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コンフェデ杯 日本3-4イタリア(連載第198号)

2013年6月20日

※前回と前々回のW杯特集号 2006年はイタリア、2010年はスペインが制した。2014年はブラジルが返り咲くか・・今開催中のコンフェデで占うことができる
※前回と前々回のW杯特集号 2006年はイタリア、2010年はスペインが制した。
2014年はブラジルが返り咲くか・・今開催中のコンフェデで占うことができる

コンフェデ杯第一回は・・

 1992年初開催と歴史は新しい。当時アジア王者はサウジアラビアでファハド王杯として任意の大会でスタートした。1997年にすべての大陸の王者が参加し、FIFAコンフェデレーションカップとして開催される。1999年に開催地がサウジからメキシコに変わり、2001年にW杯日韓大会のプレ大会として日韓両国で開催されたのは記憶に新しい。私は運営の一スタッフとして全国各地を視察して回ったことがあった。

 この大会で日本は準優勝だった。2003年にはフランスで開催されたが、ここまで2年間隔で開催され、その上試合日程も短期でハードだったために各国リーグとの折り合いが悪く、参加の意義も薄れていった。2005年はW杯プレ大会としてドイツで開催される。2009年より南アフリカ大会として4年間隔となり今回のブラジル大会で第9回目である。優勝賞金も高額化してゆき今回は3億8千万円、ちなみに準優勝も3億3千万となっている。

コンフェデ杯選出大会とは・・

各大陸のナンバーワンの選出は、それぞれの大会の優勝チームで下記のとおり

地域名 主催協会 大会名
アジア AFC AFCアジアカップ
アフリカ CAF アフリカネイションズカップ
中南米カリブ海 CONCACAF CONCACAFキングスカップ
南米 CONMEBOL コパ・アメリカ
オセアニア OFC OFCネイションズカップ
欧州 UEFA UEFAヨーロッパ選手権

その上に開催国と前回W杯優勝国又は上位進出国の8チームで争う。

コンフェデ杯が意味するもう一つの要素とは・・

 コンフェデ杯は言うまでもないがチャンピオンシップである。W杯、クラブW杯、Wユース、オリンピックなどと同じ世界一の名誉が与えられる。しかし、それ以外に重要なことがある。それは、翌年に控えたW杯の予行演習であることだ。これは、主催する国にとっても参加する国にとっても同様に重要である。それもリハーサル大会でなくて真の大会で予行演習ができるのだ。では具体的に予行演習とは何を指すのか。

では、参加チームにとってはどのようなリハーサルになるのか

 監督、選手の経験もさることながら、スタッフが得られる情報、経験値が大きな価値となる。本年暮れの本選ドローと来年早々のワークショップ監督会議などでこの経験値からブラジル組織委員会へ要望を挙げることになる。もちろん交渉が前提であって、スタッフにとってはコンフェデ杯から戦いが始まっている。以上がコンフェデ杯で得られる大きな意味するところである。よってアジアナンバーワンであり続けることがW杯の上位を狙うための十分条件にもなるのである。

消耗戦のイタリアは確かにおかしかった!

 結果として3-4で敗戦したが次のメキシコ戦を含めても収穫は大きい大会となるだろう。 しばらくは疲れもあるだろうが来年のW杯本番には今回の戦いは生かされるはずだ。新しい代表も現れるだろうし、戦術も追加される。それが収穫だ。

 見方を変えると今回の対戦はW杯の2ndステージの対戦に似ている。つまりベスト16である。ベスト16の壁はまだ打ち破れていない。今回が良い経験となるだろう。このゲーム確かにイタリアはおかしかった。日本は開幕戦を戦ったので中三日、イタリアは中二日のゲームであきらかに湿度の高いこの地では消耗戦となった。消耗戦は後半になると集中力が切れてしまう。世代交代と攻撃サッカーを目指すイタリアには、同じスタイルの日本サッカーに苦戦してしまう。ヨーロッパで戦う日本の選手には、中南米のチームよりもやり易かった。

 レフェリーは、前半の岡崎のPKに帳尻を合わせるように後半長谷部のハンドをとった。あきらかに不意にボールが長谷部の手をかすめただけだった。

 その上、連続失点のゴールが生まれる。吉田のミスだ。彼は、はっきりとクリアすべきボールを誤ってしまう。吉田は前に強いが、後ろに弱い。徐々にサッカーの神様はイタリアに微笑みだした。後半36分の岡崎、香川のシュートが立て続けにバーとポストに弾かれる。43分の岡崎のシュートが入らず吉田のオフサイドを誘う。何度日本のシュートがゴールマウスに蹴られただろう。サッカーに神様がいるとしたら来年のW杯のために日本に辛抱を施してしまった。日本代表よ、まだ早い。まだまだ挑戦していくためにイタリアに4点目を与える。

スペイン、ブラジルがダントツ

 これまでの戦いを振り返るとスペイン、ブラジルがダントツに二強だ。ポゼッションサッカーでじわりと囲むスペインのパスサッカーは健在だった。ブラジルの早いクロスと個人技のサッカーも特出していて、この二強の戦いだ。この二強が戦うセカンドステージは楽しみだ。バルセロナへ移籍するネイマール対スペインの戦いに興味がわく。

 今回のイタリア戦の反省と持久戦の体験をしっかり記憶してゆくことが重要だ。今日のイタリア戦は、見ているほうも大変疲れたゲームだった。勝ちきるために何をすべきか、何が足らなかったのか、それぞれの思いをもって最終戦を戦ってほしい。ただし、メキシコも強いぞ。