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東アジア大会の新戦力(連載第203号)

2013年7月16日

※ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン三国に接するイグアスの滝(一部)。乾季と雨季では水量が大幅に違ってくる。ちょうど雨季の狭間で水量が見事な滝が臨めた。
※ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン三国に接するイグアスの滝(一部)。乾季と雨季では水量が大幅に違ってくる。ちょうど雨季の狭間で水量が見事な滝が臨めた。

東アジア大会は国内組の若手が中心

 ザッケローニ監督は、東アジア大会派遣の日本代表を国内組の若手中心で召集した。過去の同大会でも若手の登竜門として利用されてきた。韓国もまた同じような対応だったけども、今回は開催国として韓国は優勝しなければならない使命を帯びている。韓国はベストメンバーに近い線で来るだろう。

 対戦相手は、韓国、中国、オーストラリアになった。常連の北朝鮮に予選から勝ち上がったオーストラリアが取って代わった。女子は、韓国、中国、北朝鮮と常連のチームが相手だ。オーストラリアは予選で敗退した。

日本代表に新戦力は必要か

 もちろん必要だろう。メディア数紙は、闘莉王や中沢の復帰待望論を書き立てているし、

中村俊輔やカズの登板も論外でないかの表現だ。しかし、現実に目を向けよう。ザックの攻撃的サッカーは、思いつきのプレーで攻撃をしていくチームではない。バックラインを常に高く上げて優位に立つ攻撃的チームづくりなのだ。私は足の速いセンターバックを必要としていると書いた。闘莉王も中沢も決して足は速くない。現状では、今野と相棒とのコンビとなっていく。問題は相棒である。これまで吉田の選択肢が一番多かった。先日のゲームから栗原、伊野波の登板も目立っている。サイドバックも内田、長友に代わって両酒井の出番も増える。

 しかし、今回は国内組だから左右器用な駒野、槙野などの旧常連組みが入っている。新人では、サンフレッチェの千葉、レッズの森脇、柏の鈴木などが選ばれた。中盤では、サンフレッチェの高萩、セレッソの山口、扇原、アントラーズの柴崎が選出されている。

私の一押しの二人

 それは、鳥栖の豊田とセレッソの柿谷だ。遅咲きの豊田がようやく選ばれた。185センチの大型FWだ。特にヘッドでの得点が多く、滞空時間の長いヘッディングが魅力である。相手DFを一瞬振り切る動きと苦労人の粘りが彼の得点の源である。韓国、中国はちょうど良い相手かもしれない。あの本田選手と同じ星陵高校サッカー部出身である。京都サンガにも所属していたが、サガン鳥栖で花咲いた。今が旬の遅咲きの大輪だ。

 一方セレッソの柿谷はセレッソユース出身の23歳期待の新人だ。なんといってもスピードと思いっきりが良い。

 早く香川、清武、乾につぐ若手が出てきてもらいたい。オリンピック世代の彼らが代表の中心になれないことが一番の弱体化の原因だ。その他、Jリーグで活躍しているレイソルの工藤、鹿島の大迫、レッズの原口などが選ばれている。しかし、いずれも飛躍するには遅すぎる感じがしている。技術やフィジカルよりも、それぞれが持っている何かが見えてこない。しかし、それはある日突然ゲームの中から見えてくることかある。それが今回の東アジア大会であってほしい。

選ばれなかった人々

 川崎の中村、広島の佐藤、磐田の前田は呼ばれなかった。ケガでもしているのだろうか。海外組だけど、森本や宮市はどうしたのだろうか、ポーランドに移籍した松井、オランダの大津や高木なども見てみたい。

 それに、今回だれがピッチでキャプテンを務めるのだろうか。ザックが召集してやまないFC東京の高橋だろうか。遠藤も今野も長谷部も本田もいない日本代表を誰がまとめて行くのだろう。20日から始まる東アジア大会も目が離せない。