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京都サンガの追撃開始(連載第210号)

2013年9月2日

※ザグレブのホテルにあった大量のドライフラワーの束。日本人にない発想だと思う。
※ザグレブのホテルにあった大量のドライフラワーの束。日本人にない発想だと思う。

膨大な生写真

 冒頭の画像は出張でクロアチアのザグレブに行った時のスナップ写真だ。戦争終結後間もないクロアチアの5つ星ホテルの豪華な一面だった。まだ日本がワールドカップに出場していない頃で、同じホテルに投宿していたクロアチア代表とエレベーターの中で遭遇した記憶がある。たしか一枚パチリとシャッターを切った覚えがある。

 この春から自宅の大掃除と改修を始めた。過去の仕事の書類や不要なネガを処分し、文庫本を売った。なんせ40年間の旅やサッカーに関する資料、書類段ボール箱12箱分を整理した。足を踏み入れることもできなかった書斎が今や整理整頓できて唯一の隠れ部屋に復活した。

 その中でも捨てきれない写真が山ほどある。何千枚あるだろうか。私は旅行には必ずポケットカメラを持参したし、デジタルカメラが発売されたら真っ先に購入もした。ツアーの記録や次回の旅の参考資料、お客様へのお礼の一枚として撮影していった。今や膨大な生写真をスキャナーでデジタル化してコラムの冒頭に貼り付けている。

京都サンガ追撃の9月攻勢始まるか

 昨夜の京都対熊本戦をテレビ観戦した。実は家の中で唯一KBSテレビを受信できる部屋を発見した。そこは西南角の和室で、他のどの部屋でも受信できないのに不思議な現象だ。 試合は、京都が6試合ぶりに2-0の勝利で終わった。実際点差以上の圧倒的なゲーム展開で、これを見る限り9月攻勢の始まりだ。

 小雨降る日曜日の夜とあって、静かなゲームの始まりだった。観客数は4,314人の寂しいホームゲームであった。サンガは8月結局一試合も勝利していなかった。今回先発を6人も入れ替えた若手中心のメンバーで臨んだ。これが良かった。若手や久々の選手には刺激になった。これまで中心選手であった安藤、工藤、バヤリッツァを休ませている。

 静かなゲームの入り方だと思ったが徐々にサンガのスピードと守備意識がかみ合ってくる。サンガが支配権を取っていた前半21分に横谷のミドルシュートがゴールを突き刺さる。 中央からの見事なシュートだった。シュートはアウトサイドに切れてポストをかすめて入った。ゲームが進行するにつけてサンガの動きが早くリズムが出てくる。ボール保有率もおのずと高くなっていく。

 得点した横谷の他に駒井が目立って切れのいい動きをしている。山瀬は元代表の貫録で縦横無尽に動き回ってチャンスを作っている。トップ下の彼には必ずボールが回っていく。しかし、決定機までに至らない。前半はサンガの優位で終った。

後半もサンガの動きが良い・・

 なんと言っても追加点がほしい。良いゲームをしていても負けることがある。それは相手の息の根をとめていないことに起因する。そのための追加点が必要だ。相手の熊本には元代表の藤本主税がいた。彼もまた山瀬同様に走り回ってチャンスを作ろうとしている。しかしながら熊本の攻撃は守備に追われて単純明快でサンガのセンターバックに弾き飛ばされている。なんせ藤本一人ではどうにもならない。

 大木監督のレギュラー陣を大幅に変えた起用法が成功している。若手が生き生きと動き、スピードがあって、取られても取り返す気概があった。追加点か逃げ切りかと思った後半38分にコーナーキックから宮吉が頭で押し込んだ。理想的な得点が勝利を確実にした。サンガが6試合ぶりに勝ち点3を取ったゲームだった。

全体の感想

 相手は現在20位の格下のチームだったけれど新しい若手がのびのびとプレーし、途中交代で入った選手もまた勝つために何をすべきか判っている動きがあった。8月の低迷を一機に吹き飛ばすゲーム展開に満足している。次戦も彼らを使ってチームに活気と競争心理を甦らせて連勝してほしい。

 ただ、首位のガンバは負けたが二位の神戸、三位の長崎、四位の千葉、五位の徳島も勝利している。よってサンガは6位のままでいる。今季の昇格はニ位までが自動昇格で三位から六位までがプレーオフのトーナメント戦である。二位までの勝ち点差は14ある。五連勝しても相手次第で二位に食い込めないこともある。きびしい戦いが続くが一つでも上位を目指して勝ち進んでほしい。

最後に・・・

 J2の観客数が低い。水曜・日曜のナイトゲームを土曜のデーゲームにできないだろうか。J1の開催スケジュールが優先なのだろうか、放映枠の問題もあろうか、しかしもっと観客が入る構想を練ってもらいたい。このまま、J2のままで低迷したとしたら、隣接都市にスタジアムが移動したらどうなるのだろうか・・・。J3のこともある。ここで発想を変えてそれぞれが生き残るためのパワフルな運営を期待したい。