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仕切直しのグアテマラ戦と東京オリンピックの歓喜(連載第211回)

2013年9月8日

※メキシコ東方グアテマラ寄りにオアハカ州の古都オアハカがある。歴史地区全体が世界遺産で二階建て以上の建物がない。

※先住民族の割合が多く40%を誇る。近くに紀元前に栄えたサポテカ文明のモンテアルバンの遺跡がある。インディオの衣装と民族舞踊を見ることができた。
※メキシコ東方グアテマラ寄りにオアハカ州の古都オアハカがある。歴史地区全体が世界遺産で二階建て以上の建物がない。先住民族の割合が多く40%を誇る。近くに紀元前に栄えたサポテカ文明のモンテアルバンの遺跡がある。インディオの衣装と民族舞踊を見ることができた。

仕切り直しの一戦 グアテマラ戦

 グアテマラは人口1400万人ほどの中央アメリカの小国だ(面積は北海道の1.3倍)。言葉はもちろんスペイン語圏。北西にメキシコ、ベリーズ、南にエルサルバドル、西にホンジョラスやニカラグア、コスタリカと続くマヤ文明が栄えたラテンアメリカ。日本は過去よくメキシコ、コスタリカとゲームをしたことがある。この二チームと比較するとはるかに弱いチームと言わざるを得ない。

 先の国際試合で失点の多さにびっくりさせられた日本のDF陣にとっては仕切り直しの一戦となった。完封するには良い相手だった。

得たものは・・

 6日の試合結果は3-0の完封勝利だった。しかし、試合内容には点差以下の評価をする人も多い。私もそのひとりだ。その理由は、前半攻勢だったけれど得点を奪うことができなかった。このゲーム先発した大迫(鹿島)が不発に終わった。シュートを打つことは出来たがストライカーなら一発で決めなければならなかった。チャンスは何度も訪れてこない。予告もなしに不意にやってくる。

 その時こそビッシっと決める技術とセンスがいる。たぶん鹿島ではチャンスは思った通りやってきた。チームメイトが彼のタイミングでボールを供給してくれた。しかし、日本代表では別だ。香川の前半はトップ下だったが、消化不良に終わっている。彼の現在のチーム、マンUでの待遇にも現れている。(開幕2試合出番なし)

 後半、本田と柿谷のコンビに代わってからは3得点を取った。工藤の得点も光っている。
ザックはこの試合を試した。第一にFWワントップの技量。第二に香川のトップ下。第三にDFの新戦力だ。DFで吉田とコンビを組んだのは森重(FC東京)だった。今野と違ったタイプのDFだ。伊野波や栗原は充分テスト済だ。新しい若手が見てみたいと感じている。

 そして、終盤にスリーバックも試している。私から言えば凝りもせず。ザックは、日本人の器用さと忠実さに気づいて試合途中でもシステムの変更が出来ると勘違いしている。そして、現在未完成なのは経験不足だと思っているに違いない。実際は、日本人は長い歴史上毎日同じ生活を繰り返す温和な人種なのだ。だから試合途中でのスリーバックへの変更は頭が混乱し付いて行けない。

 得たもの、それは選手やシステムが機能するか試せたことだ。本田と柿谷の新コンビには可能性が見えた。DF森重も戦力的には可能だ。今回もチケットは取れなかった。満員御礼だ。興行的には得たものは大きい。

 そして次戦のガーナ戦が本命だろう。来月の欧州遠征のセルビア戦も大切なゲームだ。これである程度メンバーを固めていく道筋を見つけなくてはならない。まずは現状のベストメンバーを組めばよい。その後個々の入れ替わりは出てくるだろう。

2020年東京オリンピックに決定 歓喜と責任

 昨晩から今朝にかけてのブエノスアイレスでのIOC総会、東京チームのプレゼンをじっと見入ってしまった。多くの日本人が素直に感動したことでしょう。そして、決選投票で東京に決定した。私は、日本もなかなかやると思った。引っ込み思案で表現力の乏しい日本人独特のネガティブなことは何も感じられなかった。無駄のない、心のこもったプレゼンだった。その中でアピールも出来た。誰が聞いても東京の計画は素晴らしかった。

 私は、退職前の8年間をイベント関連会社で過ごした。プレゼンの恐ろしさは充分理解している。計画が素晴らしくてもプレゼンの評価で採用されないことがある。また、反対に計画が未完成でもプレゼンでカバーすることで採用されることは多々ある。しかしながら、プレゼンで発表したことは実行しなくてはいけない。私は、常にプレゼンに際して出来ないことを言わない、オーバープレゼンにならないよう心がけていた。

 出来そうもないことを言って、その時は切り抜けても後でずっしりとボデーブローのように心身に堪えてくる。そして、言った本人以外の周りの人々は時とともに離れていく。
喜びだけでなく責任感も国民一人ひとりが共有できるだろうか。

 サッカー新日本代表が予選なしに出られることも私にとってはうれしいことだ。7年後ということは、現在16歳以下のユース世代である。彼らの強化がメダルに繋がる。

 今回テレビ画面で電子投票の仕方を見ることが出来た。集計も含めて正確さと速さが売り物だろう。しかしながら、投票国番号を決める方法がボールのピックアップというアナログだったことが面白かった。

 今日のこの喜びを忘れずにプレゼンで約束したことを日本人全員でやり遂げることだろう。私たちに7年後の楽しみをプレゼントしてくれた関係各位に感謝したい。